中学2年の時、父の親友が震災に遭い、家が全壊した。
そこの娘の愛華さんが俺の家から中学に通うことになった。
父の友人は、俺が子供の時からよくうちに遊びに来ていて
娘の愛華さんもよく連れて来ていた、歳も近かったので
小学校低学年くらいまでは俺と愛ちゃんはよく遊んでいて
とても仲良しだった・・・らしい。
確かに遊んだ記憶はあるが、何をして遊んでたのか全く覚えていない
小学校高学年になった頃から疎遠になり、
中学に入る時、親に「愛ちゃんと同じ中学校になるね」
と言われるまで存在すら忘れていた。
中学に入り、愛華さんを見た時、すぐに「あっ!愛ちゃんだ」と分かった
愛華さんは友人二人に囲まれて、楽しそうに歩いていた。
向こうも「あっ!」て顔をしていたが
今更親しげに話し掛けるのも変だしどうしようと思っている間に
会釈すら出来ず、すれ違ってしまった。
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