私自身、中学も帰宅部で まさか自分が陸上部に入部するなんて 予定外な事だけど、知り合いの先輩にかなり強引に入部させられて 毎日が筋肉痛との闘いの中 唯一身体が軟らかいおかげで、走りは遅いのに短距離ハードル跳びの選手を任命されヶ月目になる時の事です。
本校陸上部ので近くに スポーツ整体院を開業した、という上下ジャージ姿の髪の薄い中年のオジサンが ちょこちょこ現れるようになり 上の学年から順番に 部室でスポーツマッサージを施してく れるようになりました。
女子選手は 年に砲丸投げの先輩と年に円盤投げの先輩、投てき部門に人と私の計名でしたが、種目が違えば練習内容も違うし、当然マッサージも内容が違うだろうと感想を聞くつもりもなく 自分の番が最後でしたが 呼ばれて 部室の扉を『よろしくお願いします』と元気に開きました。
最初に 先生に言われた通り 座ってる前に 背中を向けて気をつけの姿勢をし、首筋から肩、肩甲骨、脇、腕、鎖骨、あばら、胸やヘソ回り、腰、腸や子宮付近、膀胱、直腸付近、太もも、ふくらはぎ、足首、足裏と 全身を後ろ側からゆっくり両手で撫でられ
『君は特殊治療が必要だから、このまま診療所に行くし付いて来なさい、顧問と主将へは こちらで連絡しとくから』
と、意味を理解する前に 先生の車で診療所へ向かう事になった。
近くで開業と聞いていたけど、車は分走り、かなり遠くまで来たような感じだったが、背中を押され 誰も居ない診療所に節電的に照明が点いて 治療室のベットに座らせられ 膝上丈の合わせ結びがヶ所ある専用着を渡され 短パンやシャツだけでなく 全裸の上に着るように言われた。
しばらくすると先生は 特別治療を受けなきゃいけない訳を説明するために 大きめの 白いボードとペンを脇に抱え、もう片方の手には 薬かな透明な水のような液体の入った容器と水と錠剤を盆にのせて 治療前に 錠剤を飲み、それから 今後の治療内容の説明を受けた。
人がリラックスした状態で大の字になってる形を イメージして その真中にあるものは何か、それは具体的にどこにあるのか、一体 何の為にあるか など次々に質問されたが 私は黙って斜めに頭を傾けた ままで居た。