( ^ω^)とξ゚?゚)ξが愛のあるセクロスをするようです。【ドクオ物語】

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( ^ω^)とξ゚?゚)ξが愛のあるセクロスをするようです。【ドクオ物語】




「あら、可愛いお子さんですね」

見知らぬ人に声を掛けられ、母と俺は立ち止まる。
母はまんざらでもない様子でその人に向かって礼を言う。

「ぼく、いくつ?」

初めて会う人にはいつも聞かれる。俺は既に正しい答えを知っていた。

「3歳です」

薬指が下り曲がったままの不器用な3を指で作り、その人に向かってそう答える。

「まぁーおりこうさんね」

どうすれば誉められるか、どうすれば喜んでもらえるか、俺はもう知っていた。
気がつけば俺は、大人のおもちゃになっていた。

母は口癖のように「ドクオは自慢の息子よ」と言っていた。
俺は多分よく意味は分かっていなかったと思うが、両親も姉も嬉しそうだったので、
俺もそれが嬉しかった。

この頃は、ふつうに笑えた。

しかし小学校に入って、ドクオの人生は変わった。
通学路や校内を歩いていれば、上級生の噂の的になった。
クラスの女子からは、影で「男の子なのに女の子みたいで変」と言われていた。
男子はまたひどいもので、露骨にドクオに対して「女みたいで気持ち悪い」とか「オカマだ」とか言ってからかってきた。
どこに行っても、何をしていてもドクオは誰かに見られていた。

友達はできなかった。
しかし両親は、ドクオは可愛いから学校でもうまくやっていると思い込んでいたようだ。
そのおかげで、家ではつらい思いをせずに済んだが、学校と家での扱いのギャップがとても苦しかった。

学校でのあだ名は色々あったが、一番多く呼ばれたのは「ロボット」。
無表情だという理由でそう呼ばれていた。

この頃から、俺は笑わなくなった。

これはドクオが後で姉から聞いて知った話だが、ドクオは小学校一年生の時に
まつげをハサミで切ろうとして誤ってまぶたを切り、流血したことがあるらしい。
ドクオはこの事をよく覚えてないのだが、確かにこの頃は長いまつげがコンプレックスだった。
姉に病院に連れて行かれた後に両親にこっぴどく叱られたのだけは覚えていた。

ドクオは自然と塞ぎ込むようになった。
学校が終われば真っ先に家に帰り、休日もずっと家にいた。

そんな中、ドクオの唯一の楽しみはテレビを見ることだった。
子供ながらにニュース番組を見るのも好きだったが、やはり一番好きだったのはアニメを見ることだった。

当時、特に気に入って見ていたのはNHKで放送していた「モンタナ・ジョーンズ」だった。
モンタナたちの冒険の旅を、毎回わくわくしながら見ていた。
なんと言ってもモンタナの声に、ドクオは魅せられた。

とにかくアニメが好きで、新聞のテレビ欄を毎日チェックしていた。曜日と時間帯別のアニメ番組表を作ったこともあった。
特に衛星アニメ劇場なんかすごく好きだった。毎日アニメが見れるから、6時になると必ず家に帰って見ていた。
この頃から、少しずつ声優の名前を覚えていった。

中学に入ると、同人誌の存在を初めて知ったり、アニメの専門誌を読み始めたことから、より一層深い世界へと入り込んだ。
そして、それまでアニメ一本だったドクオだったが、同人雑誌で知ったFF7から少しずつゲームにのめり込み、
PRGやSLG、アクションなど、ありとあらゆるジャンルのゲームに小遣いをつぎ込んだ。

この頃だろうか。親がドクオを見る目が以前と違うことに気がついたのは。
既に両親は腫れ物でも触れるかのようにドクオに接していた。
きっとドクオは普通とはちょっと違う人間になっていたのだろう。
それでも学校の成績は悪くはなかったから、両親は特に文句を言うこともなかった。

当然、友達はいなかった。
いつも無表情で何を考えているか分からないドクオを、みんな気持ち悪がっていたのだ。
しかし、たまに気持ち悪いデブがドクオに話し掛けてきていた。
どうやら共通の話題ができると思ってそうしてきたのだろうが、はっきり言ってドクオにはいい迷惑だった。

ドクオは、他人と仲良くする気はさらさらなかった。
アニメとゲームがあればいいと思っていた。

小学校・中学校と一人も友達を作ることもなく、ドクオは高校に入学した。
高校でももちろん、友達を作る気はなかった。

( ^ω^)「これ落としたお」

入学式の翌日の、朝のHR前の自習の時間だった。
隣の席の男に、落とした消しゴムを拾ってもらった。

('A`)「・・・・・・・どーも」

ドクオはそれを受け取り、筆箱にしまった。
その男はなぜだかニコニコしていた。

それをきっかけに、その男は事あるごとにドクオに話し掛けてくるようになった。

( ^ω^)「次の移動、一緒に行かないかお?」

( ^ω^)「一緒にお昼ご飯食べないかお?」

( ^ω^)「体育で2人1組になる時、一緒に組まないかお?」

なぜだか悪い気はしなかった。
今までドクオに話し掛けてくるのは同じようなおたくの男子ばかりで、普通の(?)男に話し掛けられるのは初めてだった。
だからだろうか。なんとなく、一緒にいることを了承した。

ある日の昼休み、アニメ雑誌を読んでいるドクオに、その男はまた話し掛けてきた。

( ^ω^)「何読んでるんだお?」

中学の頃、堂々とアニメ雑誌を広げているドクオに話し掛けてくる者なんていなかった。
だからこの男は一体何を考えて話し掛けてくるのか、ドクオにはよく分からなかった。

('A`)「・・・・・・アニメディア」

( ^ω^)「アニメディア?アニメの雑誌かお?」

きっと、この俺の尋常ならざる趣味を目の当たりにして、この男は俺に話し掛けることはなくなるだろう。
アニメやゲームが趣味というだけで気持ち悪がられるし、偏見だってまだまだある。
首都圏や都会の方ではどうかは知らないが、田舎ではまだまだおたくは認知されていない。
アニメのキャラを挙げられれば、声優は誰かすぐに答えることだってできるし、
同人誌だってたくさん持ってるし、フィギュアやポスターも部屋にたくさん飾ってある。
誰だって気持ち悪がる。俺のことを避けていく。今までそうだった。

( ^ω^)「それより今日一緒に帰らないかお?」

('A`)「・・・・・・・・・・・・・え?」

その男は相変わらずの笑顔でドクオの目の前にいた。
この男、何かが違う。俺がアニメ好きと知って、なおも俺を誘おうというのか?

('A`)「ごめん、今日は見たいアニメがあるから」

( ^ω^)「そうなのかお。じゃあ明日はどうかお?」

強敵だ。
今まで、こんなにしつこい奴に会ったことがない。

('A`)「俺、アニメとかゲームが趣味なんだけど」

( ^ω^)「知ってるお。いつも漫画本とか変な雑誌読んでるお」

('A`)「気持ち悪くないのか?」

( ^ω^)「?」

( ^ω^)「・・・・・・・気にしたことないお」

俺にはもうこいつを拒む為の言葉の引き出しがない。
この男は、きっとなんの考えもなしに俺に話し掛けてきているのだろう。
俺の趣味とか、そういうことは一切関係なく・・・というかきっと興味がないのだろう。
俺が一人ぼっちだからとか、放っておけないとか、そういうことすら考えてなさそうだ。
ただ自分が仲良くしたいから、仲良くする。
単純な思考の持ち主に違いない。

ちょっと興味を持った。
単純だが、そう思った。

その日の放課後、二人は一緒にゲーセンに行った。
ドクオは格ゲーばかりやっていてその男のことは放っておいたが、彼は彼で一人でUFOキャッチャーをやって遊んでいた。
なかなか気が合いそうだ。ドクオはそう思った。

ドクオがゲームに飽きてその男の元へ行くと、男はゲーセンの袋いっぱいの人形を抱えていた。

('A`)「お前・・・一人でこんなに取ったのか?」

( ^ω^)「そうだお。UFOキャッチャー大好きだお」

('A`)「これ犬夜叉のかごめじゃん。好きなのか?犬夜叉」

( ^ω^)「取りやすそうだったから取っただけだお。漫画は見ないから分からないお」

人形が欲しいからUFOキャッチャーをするのではなく、UFOキャッチャーをやりたいから人形を取るという事なのだろうか?
俺は今まで、こんな男を見た事がない。

でも、
嫌いじゃない。

('A`)「変な奴」

ドクオはニタァッと笑った。
その表情は明らかに異質で、死んだ魚のような目をしたまま、口元だけが大きく歪んで釣り上がっていた。
そんなドクオの表情を見たその男は、顔をひきつらせた。

(;^ω^)「ちょwwwwwwドクオの笑顔テラキモスwwwwwwwwwww」

('A`)「え?」

ドクオは、ガラス越しに写る自分の顔を見た。確かに気持ちが悪かった。
しばらく笑わないうちに、笑い方を忘れてしまったようだ。

('A`)「おかしいな、俺の笑顔はダイヤモンドのようだと例えられたものだが」

(;^ω^)「冗談きついおwwwwwwwwww」

この口元と同じように、俺の人生はあの頃に比べると大きく歪んでしまったようだ。
しかしこの人生に、俺は非常に満足している。

('A`)「おいブーン、そろそろ帰ろうぜ」

( ^ω^)「わかったお」

こいつは俺と仲良くなりたいと思い、俺はそんなこいつに興味を持った。
きっかけは、ただそれだけのことだった。

それからも、ドクオは相変わらずおたくの世界へとのめりこんだが、
ブーンはドクオといつも一緒にいるにも関わらず、アニメやゲームに関心は寄せる事はなかった。
たまにドクオの部屋にある漫画本を読んだりしていたが、それはブーン曰く、コマの読み進め方を知らないブーンが
”漫画の読み方を勉強していた”のだそうだ。
それを聞いたドクオは、相変わらず意味が分からない奴だな、と思った。

そんなドクオの夢は、ドモホルンリンクルの、コラーゲンが一滴ずつ垂れるのを監視する人になることだ。
ブーンと知り合ってから6年が経ったが、密かにその夢は捨てていない。
どうすればなれるかなんてことは分からないし、本気なのかと問われれば答えに詰まってしまうが。

('A`)つ【完】


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