最近、孫もできました。
5年前の話です。
私は病院の売店に勤めておりました。
そんなに大きくもない病院の売店でしたので、1人で切り盛りしていました。
あれは、3月14日のホワイトディの日です。
その日は雪が降っていました。
リハビリの横田先生が来ました。
「あの、これ!」
「なあに?」
「この前のバレンタインのお返し!」
「えっ!?」
横田先生はいつもサンドウィッチと春雨ヌードルを買いにきてくれて、時間の許す限りいろいろ話をする間柄でした。
自分の息子のようにも感じていて、なんでも話していました。
先月のバレンタインのチョコはたまたま、午前中にお菓子の営業の人が私に「逆チョコ」とくれたものでした。
変わったチョコレートだったので横田先生にあげたのですが、貰い物とは言えず…。
「お返しだなんて、もらえないよ」
「いいんです!それより、開けてみて!」
「えぇ~…じゃ…」
開けると、それは私が大好きなハートのネックレスでした。
大感激した私は
「うわー!ありがとう!」
とレジのカウンターを飛び出して、横田先生のそばまで駆け寄っていました。
私は感激で言葉も出ず、先生と2人リアクションに困っていた所に「すいませーん」とお客さんの声、”助かった”とばかりお互い微笑しました。
本気の時は言葉も出ないものです。
家に戻り、胸の開いた服に着替え、ネックレスを着けてみました。
“素敵”
夜、旦那が帰って来ました。