親友は高校以来付き合っていた。
Mは恋愛のこと、セックスのことでも遠慮なく相談できる親友だった。
親友Mはある大手企業の地方の支店勤務になったが、そこで入社してきた二十歳の若い可愛らしい娘と結婚した。
結婚式ではじめて会ったのだが、結婚後も三度ほどお邪魔し泊まっている。
奥さんは素顔も素敵なお嬢さんだった。
そそくさと笑顔で料理を運んでくるその姿は独身である私を惚れ惚れとさせる。
おしとやか色白の素敵な奥様であった。
私Kはどちらかと言うとまじめな性格、決して他人の女性などに横恋慕するような性格ではなかった。
親友も私のことを
「くそまじめで心配のないやつ」
と奥様に紹介していた。
奥様も私をそのように認識していたようだった。
夕食の後飲んでいるときに奥様がぽつんと尋ねてきた。
「Kさんはまだ結婚なさらないのですか」
私は
「奥様のような素敵な女性を探しています。
なかなか出会えませんね」
なかなか出会えませんね」
というと
「わたしなんてどこにでも居る普通の女ですよ」
と謙遜し控えめに語っている。