その時は彼女を連れて行くのだが、いつも井村夫婦から「いつ、結婚するの!?」と言われたりする。
俺や彼女が見ても・・・とても幸せな夫婦に見えた。
ある時、いつもの通り飲みに行ったが、井村の奥さんの仁美さん、何か浮かない表情を幾らか見た。
仁美さんがトイレに行った折、井村に聞いても何か要領を得ない返事ばかり。
これ以上は夫婦間の問題だからツッコミを入れるのは野暮天と思い、その質問は止めた・・・
彼女も仁美さんを見て「大丈夫かな?」と耳元で囁いていた。
それから1週間が過ぎた・・・ある日、仁美さんから、俺の携帯に1通のメールが来た「相談したい事があるので今晩、自宅に来れないか?」って感じの内容。
俺は「彼女も連れて行きたいけどOK?」と返したら、仁美さんの返信
「別に構わないけど、3人分の料理を作って待っているから」とあった。
彼女にもメールして、2人で井村の自宅に行った、
玄関先で仁美さんは~いつも通りの笑顔で出迎えてくれた・・・。
3人でワインを飲みながら夕食を食べ、洗い物と後片付けをしている間は、彼女と2人・・・リビングでワインを飲みながらテレビを見ていた、
ようやく仁美さんが後片付けを終え合流、話しが盛り上がってしまい・・・ワインのボトルが2本ほど空になった頃、仁美さんが溢した台詞が、
「私、旦那と別れようかと思う・・・」だった。
俺と彼女は思わず!! 目が点になった、そして
「私、子供が欲しいって、旦那に言ったら、旦那は子供は要らないって~軽く言ったの!」、
そう言った仁美さんから涙が溢れていた・・・。
俺も彼女も、返す言葉に詰まっていた・・・。
今まで、盛り上がっていた場が、シンミリしたのに気付いた仁美さんは、
「ごめんなさいね、あっ!そうだ~沙耶ちゃん(俺の彼女)、女性の口に合う美味しい~ワインがあるのよ・・・どう飲んでみる??」、
その言葉に俺の彼女は、
「それ、飲みたいです♪ 仁美さんワイン通だから美味しいでしょうね」
とグラスを差し出す、
仁美さんは「高いワインだから、一杯だけね」と言い、彼女から受け取ったグラスを持ってキッチンに消えた、
暫くするとグラスにワインを注いで仁美さんは戻って来た。
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