でもオレ達の暮らしは、普通の人の常識とはだいぶズレたものとなっているのだろう。
10歳年上の兄が昨年、なんとオレよりも8歳も年下の20歳の女と結婚した。
勤務先の新人の女の子らしいのだが、それにしても若すぎるだろう。
初めて義姉になる京香ちゃんを見たときには驚いてしまった。
中年になった兄と結婚しようだなんて、どうせブスだと思ってたのに・・・。
結構美人でスタイルも良く、オレよりもだいぶ年下のはずなのに色気があって。
まだ若いオレが独身でいるのに、どうやってこんな娘を落とす事ができたのか。
とにかく挨拶をしに来た時から、これからの同居生活どうなるんだろうと思ってしまった。
年下の義姉との暮らしは、実際始まってみると楽しいけど結構しんどいものがあった。
まず、彼女は家事が全く出来ないようだった。
はじめのうちは何度かキッチンに立ったりもした。
でも、義姉の作る料理があまり美味しくなくて、ウケが悪い事が分かるとすぐに放棄してしまった。
兄が文句を言うと、子供のように甘えながら、「だってぇー、ヒデくんが作った食事の方がずっとおいしいんだもーん」なんて言ったりする。
(あっ、ヒデくんってオレの事)
兄もそう言われると逆らえなくなって、しぶしぶ認めてしまう。
そんなわけで、これまで通り食事はオレの担当に。
掃除や洗濯も同様。
家に入った最初の1週間ぐらいは一応やってはいたんだが・・・。
「ねぇ、ヒデくーん。
今日はとっても疲れちゃってるの。
お掃除とお洗濯、お願ーい」
今日はとっても疲れちゃってるの。
お掃除とお洗濯、お願ーい」
結局、その後はずっと掃除洗濯もオレの担当に。
オレとしては、これまでも炊事洗濯はやってきてたし、1人分増えるだけだから別によかった。
でも、どうしても我慢できなかったのは、兄と京香ちゃんの夜の生活の声を聞かされることだった。
兄はもうすぐ40歳に届きそうになってるのに、若い妻を相手に毎晩激しいセックスをしてる。
と言うか、求めているのは京香ちゃんの方みたい。