それは三日前の事だ。
長い自分語りが始まるけど勘弁してくれ。
とりあえず、簡単な家族構成から書く。
我が家は俺・母・妹の三人家族。
俺が小学生の時に父親が女を作って家を出てって以来、ずっと母子家庭である。
俺:19歳、大検合格したので一応高卒。
躁鬱病。
精神障害者2級。
精神障害者2級。
収入は2ヶ月に一度給付される障害者年金12万円ほど。
母:47歳、優柔不断。
放任主義、センチメンタリスト。
スーパーでパート勤務。
妹:16歳
高一、童顔ですごく可愛い。
彼氏はいないらしい。
料理が好き。
料理が好き。
まず俺の生い立ちをふまえて説明させてもらう。
元々人との接し方が分からなかった俺は中学入学後、部活の上下関係に馴染めず、すぐに不登校になった。
それから、ずっと家に引きこもり。
ゲーテ、ハイデガー、ニーチェetc・・・。
俺は思想家の本を読み漁り、ますますおかしな精神が構築されていった。
母はそんな俺を責めるどころかゲーム・漫画など俺の望む物をなんでも買い与え、ひたすら甘やかした。
今思えば、この時の母の行為はネグレクトの一種だったと思う。
うん。
うん。
当時、小学生だった妹はそんな俺にも明るく振る舞ってくれた。
妹が学校から帰るとよく二人でレーシングゲームで対戦して遊んだ。
俺が思想家に影響されて偉そうに講釈をたれても、妹は嫌な顔せず素直に聞いてくれた。
むしろ、そんな俺を尊敬の眼差しで見てくれた。
母には、批難される事なく甘やかされ放題・・・。
妹には、ゲームが上手くて頭の良いお兄ちゃんと思われ・・・。
俺は自分に妙な自信が出来ていた。
ソーシャルスキル皆無の不登校の癖に、社会のレールに乗って普通に学生生活を送る連中を凡人呼ばわりして小馬鹿にしていた。
これだけなら、ただの一過性の中二病にも思えるが、俺の場合は精神の根本からおかしくなっていた。
中学卒業後、俺の精神はますます壊れた。
俺は高校に進学する事もなく、自室に引きこもり、家族との触れ合いを断った。
部屋の壁に怪物の絵を描き、怪物の口部分を彫刻刀で削って穴を作り、その穴に母が運んできた料理を詰めたりしていた。
今思えば、自分でも理解不能である。
一度、躁鬱の『躁』状態の時、妹を掴まえて部屋に案内した事があるが、壁に描かれたグロテスクな怪物を目の当たりにした妹は、泣きながら逃げていった。
その反応を見て俺は興奮し、悦に浸っていた。
その後も俺は計5体の怪物を描き、怪物の口部分を彫刻刀で削る作業を繰り返した。
夜な夜な部屋の壁をガリガリ削る奇行を、普段放任主義な母もさすがに心配したらしい。
俺は母に無理矢理、近所の精神病院に連れていかれる事になった。
そして俺はとうとう医者から、統合失調症の疑いがあると診断されてしまった。
(後に躁鬱病だったと訂正。
藪医者め)
藪医者め)
直ちに入院の必要があると言われ、俺は半強制的に入院させられる事になった。