姉はあきれ返った様に俺に言う。
「そんなこと言ったって、俺チンプンカンプンだよ」
俺は現在中学三年。
今年受験だというのに偏差値40そこそこという状況。
このままではロクな高校へ行けない、と心配した両親が姉を家庭教師に抜擢した。
姉は高校二年、俺とは違い、成績優秀、県内の進学校へ進み、そこでもトップクラスだ。
その上運動神経もよく、ルックスもいけてる。
同じ姉弟で、どうしてこんなにデキが違うのだろう。
そんな姉に俺はずっとコンプレックスを感じていた。
「もうっ。
いつまでボンヤリしてるの?早く、次の問題っ!」
いつまでボンヤリしてるの?早く、次の問題っ!」
「わ、わかったよ・・・」
と言ったものの、すぐに行き詰ってしまう。
「ねえ。
◯◯ってさぁ、高校行ったら何やるとか、将来何になりたいとかっていう、そう、夢とかってあるの?」
◯◯ってさぁ、高校行ったら何やるとか、将来何になりたいとかっていう、そう、夢とかってあるの?」
「えっ?何だよ、急に・・・。
別に・・・。
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別に・・・。