禁断の関係……
教師と生徒の恋愛の事を世間ではそう言われる……
しかし実際には、そんなもの…世の中には幾らでも存在する。
生徒の教師に対する尊敬の念…そして憧憬…やがてそれは恋愛感情へと
変化していく。
学校という閉じた社会ではその事はごく普通の
学校という閉じた社会ではその事はごく普通の
自然の事のように思われる。
しかし ここにいるカップルは、少し普通とは違っていた。
「先生、私に何か用事ですか?」
冬も近づいた11月のある日の放課後、佐伯涼子は教室で待っていた
担任教師の吉田陽一にそう尋ねた。
その日の昼休み 廊下で陽一に呼び止められて『放課後、教室に』と
言われていたのだ。
その場で何も言わない担任教師に 涼子は不思議な感じがしたが
クラス委員をやっている涼子は『クラスの事で何かある』のかとも思い
こうやって放課後の教室に来ていたのである。
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