1996年の春。
隆志はとある高校を卒業した。
隆志はとある高校を卒業した。
受験に落ちた隆志と、大学に合格した友人である健太郎は、とあるたくらみを企てていた。
「なあ、健太郎よ。
俺らはついに高校3年間で童貞捨てられなかったよな・・。
」
俺らはついに高校3年間で童貞捨てられなかったよな・・。
」
「ああ、そうだな・・。
」
」
3月とはいえ、まだまだ冷たい風が吹く中、2人の憂鬱な心はさらに冷えていった。
片手に持った缶コーヒーも冷えていく軽い沈黙の中、健太郎が言った。
「なあ。
俺らこのまま卒業してもても、童貞を捨てられないんじゃないか?」
俺らこのまま卒業してもても、童貞を捨てられないんじゃないか?」
「・・・かもしれん。
俺は浪人だが、その間に捨てられる気もしねぇし・・。
」
俺は浪人だが、その間に捨てられる気もしねぇし・・。
」
(やっぱ、大学に入るまでに童貞って捨てるべきなんじゃないだろうか)
そう心の中でつぶやいた二人。
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