あれは中学2年生の夏のことだった。
蝉の鳴く声を聞いたらいまだに頭に浮かぶ。
横浜に住んでいる従妹(小6)が京都に引っ越した友人と遊ぶ、
とのことで滋賀にある我が家に泊まりにきた。
横浜と滋賀、ということで従妹といえどあまり会ったことなく、
おそらく3年ぶりのことだった。
駅に母親と迎えに行って予定の時間の電車がくる。
どちらかといえばうちの実家の近くは田舎の駅なので、
すぐに彼女を見つけることができた。
「あら~~Aちゃん~~大きくなったわね~~」
母親がお決まりの台詞を吐く。
以前の記憶があまり残っていなかったものの。
確かに大きくなった。
小学校低学年から小学校高学年の間が飛んでいるから
当たり前、といえば当たり前なのだが。
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