危うい天気だったが何とか持つだろうと思い、バイクで郊外に走りに出かけた。
トイレと飲み物を買いに大きなショッピングセンターに寄る。
店内で用事を済ませた後、駐車場に戻ると
「Hく~ん(オレ)」
と声を掛けられた。
「ん??」
と振り向くと、どこかで見た顔。
「あ!」
と気づいた。
前の会社にいた人だった。
「あ~お久しぶりです」
「凄い偶然。
Hくん久しぶり」
Hくん久しぶり」
前の会社で同じグループで仕事をしていた人だった。
モデルみたいな細身で、胸はCくらい。
髪も綺麗なストレートで30半ばだったけど、とても子持ちとは思えない。
オレは20代後半でセフレはいたが、彼女はなし。
当時、どこかへ出かけた時には彼女にだけお土産やお菓子を買ってきたり、好きな飲み物を差し入れで渡したり、仕事中もよく話すようにして何とか気を惹こうと躍起になっていた。
その人を何度か誘ってみたが、
「独身だったら行くけど…」
とやんわり断られていた。