セクシーリップに塗られた赤い口紅

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セクシーリップに塗られた赤い口紅
40代も半ばの腹の出た中年親父です。

『ラグビータウン』と呼ばれる我が地元。

立派な競技場もあり、一大スポーツ公園であるその場所に、息子のサッカーの試合に訪れる度、あの激しい一時の恋を想い出し、複雑な心境に苛まれる・・・。

20年程前、都内で勤めていた会社が倒産し、23歳で早くもUターン。

親父の口利きで、腰掛けのつもりで地元の自動車部品メーカーに就職した。

ちょうど新入社員の入社日と重なり、まだ若いからとの理由で、その新人の研修に中途の私も加わる事となった。

その新人の中にヒロエは居た。

眼鏡を掛けていて妙にハキハキ仕切る活発で明るい子で、すぐに好印象を持った。

私は皆より2~4歳は上だったので、研修中は何かに行き詰まると相談を持ちかけられ、大して社会経験も無いのに努めて冷静に応対していたからか、何かと頼られるようになる。

そのうち連帯感も高まったように思えた私は、新人を仕切っていたヒロエに、「親睦を兼ねて定期的に飲みに行かないか」と話を振ると、ノリノリに応じて仕事外での親睦が始まった。

ヒロエは家が商売をしていて、超が付くお嬢様だった。

酒が強かった私達は隣同士で飲む事になり、沢山語り合った。

酒も進んだ中、「Oさん彼女いるの~」とヒロエが聞いてきた。

地元に戻る時にフリーになっていた私は、「居ないよ」と答えた。

少なからずヒロエに好印象を持っていた私は、もしや私に興味があるのかとスケベ心が少し着火した。

「ヒロエは彼氏いないのかい?」と聞くと、「いるよ!空手やってる大学生なんだ!!」と元気良く返してきた。

(まあ、そうだよな・・・)

明るいし、しっかりしてるし、それにポッテリした唇がちょっとエロいヒロエ。

ま、男が放っとかないよなあ・・・と妙に納得。

私は彼女達の良い兄貴分として、これから会社で過ごして行くのだなあと、その時点では思っていた。

やがて配属先が決まり、ヒロエは事務系に、私は将来の管理職候補として各工場を研修で回ることになった。

勤務場所が離れることになったが、月に一度のペースで居酒屋やカラオケに集まり、お互いの近況を報告しあっていた。

そんな事が続いた11月、ヒロエから自宅に電話が入る。

「また飲み会の相談かい?」と聞くと、「飲みの相談なんだけど、Oさんと2人で行けないかな?」と言う。

突然の誘いに少し慌てたが、了承し、日時を決めて電話を切った。

恋愛経験豊富とは言えない私にも、彼氏と何かあったなとわかった。

妙な確信があったのは、少なからずヒロエを気にし続けていたからかもしれない。

当日、待ち合わせの場所に彼女を迎えに車で行くと、いつもの眼鏡が無い。

「今日はコンタクトで~す!」

いつもパンツスタイルのヒロエが、ロングスカートで小走りに近づいてきた。

「何かいつもと違うね」

「Oさんだってジャケットだしぃ」

2人で大爆笑。

居酒屋での会話は案の定、男との別れ話だった。

私は内心ガッツポーズしながら丁寧にヒロエの話を聞いて、いつでも相談に乗ると約束した。

「私ね、唇が厚いのがコンプレックスなんだ」

「いや、俺はセクシーリップだと思うけど。ヒロエさぁ、いつもブラウン系の口紅塗ってるよね、もし赤い口紅を塗られたらメロメロになっちゃうねぇ」

そんな会話で、その日は別れた。

そして12月になった翌週の週末、その日はやってきた。

「今すぐに会いたい」と電話を受け、慌てて車を走らせヒロエを迎えに行った。

車に乗ったヒロエは俯いていた。

「彼と別れちゃった・・・」

「判るよ・・・」

「判る・・?」

「ずっと気にしてたから、判るよ・・・」

ポロポロ泣き出すヒロエ。

「肩でも胸でも貸すよ」

ヒロエは私の胸元に顔を埋めて泣いた。

私は頭を、髪を、優しく撫で続けた。

「ゴメンね、シャツ汚しちゃった・・・」

私の白いシャツに赤い口紅が付いていた。

ヒロエの顔を覗き込むと、その愛くるしいポッテリ唇に赤い口紅が塗られていた。

スポーツ公園の街路樹の下に車を停め、ヒロエのセクシーリップに荒々しくキスした。

何度もキスして私はヒロエを抱き締めた。

別れた原因は遠距離だった。

寂しい心の中に私の存在が大きくなってしまい、そんな自分が嫌になって、でも気持ちには逆らえなくて・・・。

ヒロエの気持ちを聞いた私は、「俺と付き合おう」と言って強く抱き締めた。

とても幸せな瞬間だった。

そして私はとても若かった。

付き合うことになった嬉しさでイチャイチャとキスしたりしているうちに、胸やら太ももが私の身体を刺激して、私のアレは爆発寸前になっていた。

もう止まらない。

付き合うと決めたばかりの夜なのに、しかも車中なのに、私の手はヒロエの服の中に忍び込んでいた。

「ここ?」

「もう我慢出来ない・・・」

理性が効かない。

ブラを外し服を捲る。

抵抗しない。

「いいんだな?」

私の好きな、乳輪の大きい胸を貪るように吸った。

「あぁ~~」

今まで聞いたことのないヒロエの声、牝の声だった。

夢中で吸って揉んでいくと、陥没気味の乳首が尖ってくるのが判る。

ブレーキの壊れた私はスカートの中に手を潜り込ませる。

下着の脇から指を潜り込ませると、そこはすっかりグショグショに濡れていた。

私は荒い呼吸音だけさせながら下着を下ろし、自分のアレを出すと、ゴムも着けずに、でも出来るだけ優しくヒロエの中に入った。

ヒロエは声を出すのが恥ずかしいのか、私の首筋にセクシーリップを押し当て、快感に身悶えしていた。

私はそれ程動きはしなかったが、快感と嬉しさの波に飲み込まれて行きそうになり、中で出さないようにするので精一杯だった。

初めて結ばれたのが車中だったのはすまないとは思うけど、それ程2人の気持ちは止まれなかったのだ・・・。

こうして楽しい日々は始まった。

それは愛欲の日々でもあった。

ヒロエはもちろん処女ではなかったが、セックスには奥手で、何かと新鮮だったようだ。

例えばフェラチオも経験がなく、私の好き勝手に仕込めた。

とにかくヒロエの唇が好きな私は、好みの色の口紅をつけてもらい、ねっとり舐めてもらった。

本当に溶けるような時間だった。

当然シックスナインも未経験で、ヒロエはとても気に入ったらしく、会社帰りに私の家に寄るたびに私のアレを弄りだし、グショグショになったお尻を突き出してせがむようになった。

下の部屋には私の母親がいたので、音を控えして舐め合った。

また、突然電話で「明日、会社を早退して」と言ってきた事もあった。

「私、明日有給取ったから、Oさんも明日、体調不良で早退して」

「えっ、どうすんの?」

「早退したら迎えに来て、ホテルいこ?」

こんな調子で昼間からラブホに入り、フリータイムで10時間以上求め続けた。

長期連休で旅行に行き、貸し切り風呂や部屋で精魂尽きるまで交じり合った。

夏には流れるプールの中で挿入した。

もう我慢出来なくなり、水着のままプールからホテルに移動、抜かずの連発で愛欲のプールに沈んでいく2人。

この頃になると、かなりセックスに積極的になり、乳首でアレを刺激してくれたり、洗面所の鏡の前で後ろから突かれ、騎乗位で腰を振り乱し、若い2人の性欲はどこまでも転がり続けて行った。

そんな2人にも終わりは徐々に近づいてきた。

お互いがお互いを失いたくない想いが強くなり、聞かなくても良い過去の恋愛を探り合うようになる。

些細な、それも愛情が強すぎるが故のボタンの掛け違いは2人の気持ちを狂わせていく。

やがて頻繁にケンカするようになり、セックスも快感を貪るだけの儀式のようになった。

そして一年が過ぎた冬、なぜか会う機会が激減していた頃だったが、初めて愛し合った思い出の街路樹の下を通り過ぎた深夜、私は、会社の上司と車中で抱き合うヒロエを目撃してしまうのであった。

カーセックスに始まりカーセックスで寝取られ終わった恋だった。

このスポーツ公園は、私が生きている間はまず無くなる事はない素晴らしい施設だ。

同時に私は、この中年太りした身体の自由が利かなくなるその日まで、ここの街路樹の下を通る度に、あの恋を、あの唇を、あの感触を想い出すのだろう・・・。

何度も・・・。

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