親切で紳士的な態度を心掛けているせいもあって、会社の女性達とも大抵はフレンドリーな関係だったが、恋人はできなかった。
会社の女性を食事に誘ったりもしたが、ほとんど「都合が悪いのでまた今度」という感じだった。
そして、俺が日頃から一番憧れていた女がある日、寿退社した。
相手は会社に出入りしていた事務機の修理屋で、いい歳をして少し不良っぽい感じの、態度の悪いのが目立つ男だった。
「何であんなのが?」と言うと、同僚の女が「あの子ちょっとワイルドなのが良いらしいんだよね」と言った。
それで俺はキレた。
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