道夫君は、慌てて愛里沙にキスをした。愛里沙も、すぐに彼に抱きついて舌を絡めている。道夫君は、ぎこちなく腰を動かしている。パッと見ただけでも、女性経験が少ないのがわかる動きだ。
「んっ、うぅ~ッ、んぅふぅ」
キスをしたままうめき続ける愛里沙。道夫君は、少しずつ動きが滑らかになってきた。でも、急に身体を震わせ、動きが止まった……。
「フフ、気持ちよかった?」
愛里沙は、満面の笑みを浮かべながら聞く。その表情は、とても優しげに見える。とても、彼を罠にはめてお金を引っ張ろうとしているようには思えない。愛里沙は、属性が悪なんだろうか? 普段の彼女を見ていると、とても性悪女とは思えない。でも、枕営業はしているし、鈴木くんとは完全に不倫関係になっていると思う。
僕に対する裏切りを考えると、酷い女という事になると思う……。でも、僕はこの期に及んでも、彼女のことを好きという気持ちが減衰していない。むしろ、独占欲やジェラシーで執着心が増しているように思う。
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