「日よけを立てておかないと、サウナになっちまう」
買ったばかりのソ○ラ 2000 GT-TWINCAM 24はその女より大事。
ボンネット開けて・・・うぅーむ・・・Twincam Engine・・・かっくイイ・・・
かっくイイ・・・あ、あれ????エンジンにYAMAHAって刻印してある・・・。
なんじゃい、こりゃぁぁぁぁ。まっ、いいか、どうでも。
俺はこの女に振られて3週間になるんだが、一昨日の晩、海に連れて行けということで、
お人好しの俺は、このクソ女を乗せてこんな所まで来てやンの。
このクソ女に振られてから、毎日オナニー三昧。オカズはもちろん、このクソ女。
なんだか悔しいが、確かに性欲をコントロールできないくらい、いい体をしている。頭、バカだけど。
「日よけやったって、サウナだよん」
このクソ女、悲鳴を上げるほどひっぱだきたかった。グーで殴って、奥歯ガタガタにしたかったね。
横で着替えるんじゃねぇよ、こいつ。髪の毛やマン毛、シートに付けるんじゃねぇぞ。
何もなかったみたいに、パンティ脱いで着替え・・・ぐ、具が見えてンぢゃねぇかっ。
毎日おまえでオナニーしてんだぞ、襲うぞ。
「見ないでよ」
「別に、見たかねぇってよ」
すみません・・・見たいんです、今後のオナニーのために。と、俺は情けなかったよ、自分で。
いつも抱いていた体に触れられないもどかしさ。
しつけの悪いチンコ・・・・一発、手でヌイてもらうか・・・。
ぉおぉ、きわどい水着じゃねぇか。クソ女なのに、マジで体だけはいいぜ。頭はかなりイッてるけど。
ほんとに馬鹿なのか、お嬢さんなのか、いまだにわからないんだが、
自分が振った男にまたついてくるんだから、やっぱ大バカか…。
「バスタオル、敷いてやるからよ」
俺は親切を装ったが、シートを汚されたくねぇんだよ、ホントは。まだカバーしてないから。
グレーはシミが目立つんだよ。このクソ女、結構分泌物が多いから、心配なんだよ。
女というか雌としては、かなり上位機能を果たしてるって俺は思ってる。
肌色のサポーターが、完全に見えてんじゃねぇか。ミットもねぇゾ。
それより、俺のチンコ、すまんがどうにかしてくれないか、苦しさ通り越して痛いんだが…。
行こうかと声をかけられて、自動車を出ると、なんだ、その大荷物は。
頭陀袋みたいなの、二つも持ってる。まっ、テメェが持って行くんだから、俺は関係ないか。
百メートルくらい歩くと砂浜、比較的家族連れが多いのかなぁ…・。
海の家に寄って何してんのかと思ったら、早速高いジュース買ってんの。
駐車場の自動販売機は百円なのに、ここでは同じものが百五十円だぞ。
二つ(俺の分も)買って三百円か…。高ぇよ、マジで。
砂浜にシート敷いて、パラソル立てて、準備万端。
「塗ってあげるから、横になってよ」
頭陀袋からコパトーン。うつぶせに寝て背中に塗ってもらう。甘い香り。
手が止まる。さっきのジュース、もう、飲んでいやがる。
ゴキュンゴキュン、喉が鳴ってるぞ。お前、女だぞ。
顔だけあげてクソ女を見ると、にこにこしながらまた手にコパトーンを出してる。
去年は長者ヶ崎でこんな場面があったなぁ…。こいつ、まだ処女(自己申告)だったな…。
いろいろ思い出してると、完全勃起。
「あとは自分でやるから」
膨張したものを悟られぬように、膝を立てながら起き上って前面に塗り始めた。
クソ女は日焼け止めを塗ってた。馬鹿みたいに真っ白になってんの。
背中にも塗ってと言うので、横にさせて塗り始めた。
柔らけぇなぁ・・・。しばらく女を抱いてねぇから、興奮するぜ。
あれっ、こいつの背中って、こんなに柔らかかったっけ・・・。
正味1ヶ月くらい抱いてない。
女ってヤツは別に溜まるモノがないから、オナニーだってしなくて便利だよな。
それに比べて俺はなんて不便なモノを持ってンだ?この体で毎日オナニーしてきたんだぜ。
勝手に膨張しているし。俺にたやすく触らせてんじゃねぇよ、別れたってのに。
チンコが上を向いて苦しがってんの。気づかれてないはずなのに、クソ女、横顔が笑ってる。
俺の生理を知っている分だけ、なんだか気恥ずかしい。悔しいが俺の負けだ。
こいつの股間には、急激に変化するふざけたモノはついていない。
尻の辺りから股間をのぞき込むと、この間まで顔を埋めていた女の花園がある。
「塗り終わったぞ、いいのか、これで」
俺は日焼け止めの蓋を閉めて話しかけた。
クソ女は仰向けになって斑になった胸の辺りの日焼け止めを自分で塗り直してた。
紺色のビキニが絶妙に艶めかしくて、そばにいる俺が恥ずかしいくらいだった。
前を横切るナンパ目的の高校生くらいの男達が、横目でクソ女を見てる。
脚を開いて寝転がるなっての。オナニーのオカズ以外、見あたらない状態だぞ。
こういう姿は、俺の前以外には見せて欲しくないよな、といいつつ、もう彼女ではないわけだし。
まっ、俺がオカズにするくらいだから、いい女には間違えないが。クソ女だけど。
顔が灼けないようにタオルで隠した。俺を挑発してるつもりか?すいません、挑発されちゃってます。
首から下を好きなだけ見てくれといわんばかりに、無防備な状態。
まっ、このクソ女は別に何も考えてないし、俺がオカズにしていることなんて、露にも思ってないだろうな。
俺は今まで抱いてきたクソ女の身体を、チラチラ横目で視姦していた。
この淫靡な股間に俺のチンコが挿入されていたんだっけ・・・。
もう、苦しくて苦しくて、痛くなって来ちゃったよ、チンコ。頼むからヤラせてくれ。情けなく懇願していた俺。
思い出したようにタオルを取って、「ちょっと入ってこようか」と水辺を見てる。
・・・立ち上がれねぇんだよ、勃起が激しくて。女にはわからないこのすさまじさ。
俺の手を取って立ち上がらせようとするんじゃない。だいたいもう彼氏彼女の関係じゃねぇんだし。
付き合い始めた恋人関係でもあるまいし、青春している場合じゃない!!!
問題は勃起なのだ。きついんだよ、マジに。
のろのろ立ち上がろうとすると、クソ女の視線、俺の股間に集中してんじゃねぇか。
俺の生理を知ってんだったら、いじめないで欲しいんだけど。
何も言わないで手をつないでいるのが辛くてよ、こいつ、黙って何考えてんだ???
仕方なくゆっくりと歩きながら、波打際へ赴いたんだよ。
俺は競泳用水着じゃなくてよかったと思ったよ。
腰まで水につかったら、何とか勃起も収まって、少しずつ楽になった。
クソ女は・・・俺に水をかけるんじゃない。コパトーンが落ちちまう。しかし、灼けた肌には気持ちはいい。
「おまえ、彼氏できたのかよ」
「できてないよ」
「じゃ、なんで俺を振ったんだ?」
「・・・・」
まっ、いいか、別に。
さっき飲んだジュースと海の水の冷たさで、小用を催す二人。
俺が声をかけると笑いながら、私も…だとよ。
手をつなぎながら・・・あれっ、何で手をつないでんだ?なんか、普通に何も考えず、つないでいた。
結構大きいトイレ。昼ちょっと前なんだけど、なんかすいてて。誰もいないんだよ。
手をつないだまま、クソ女、離そうとしない。
女性用トイレに入っちゃった。何事もなく、ごく自然に。ホントに。
個室に二人で入って、当然すぐにことをしようという考えがあったんだが、二人ともマジに小用がしたくて。
そっちを向いてて、というので後ろ向きになって、クソ女が初めに放尿。でも、音が聞こえるっちゅうのっ。
なんかしぼり出る音だったよ。不用意に水を流す音を出すという女の気持ちがわかったよ。
こんなせまっこいところで、二人きり。なんだかやばい気持ちになるのは当然。
し終わってから、ゴソゴソと水着を穿く音。俺はかなり興奮気味だが、勃起まではしない。
小便のほうが、まさに飽和状態。膀胱がパンパン。
「そっち、向いてろよ」
俺がチンコを出そうとすると、じっと見ていやがる。女のくせにだぞ。目を背けろよ。
「出るところ、見ててあげるよ」
「いいよ、見ててくれなくても、出しにくくて出ねぇよ」
クソ女、後ろを向く気配もなく、俺の股間に視線を落としてる。
「いまさら何言ってるのよ、そういう仲でもないでしょ?」
どういう仲なんだよ。確かにお互いに放尿シーンを見せあいっこしたという経験もあるさ。
別にいいや、見てても。俺はそう思って中腰になって放尿し始めた。
黙って見てるクソ女。なんなんだ?こいつ!!!
????・・・・って、摘むなぁぁぁぁぁ。放尿し終わってチンコ振ってたら、摘みやがった。
「しよっ」
クソ女、ニコニコしながら言い放った。チンコ摘んだまま、俺に甘えてきた。
「ここでか???」
俺はホントは願ってもないことなのに、ちょっと渋い表情を見せて、クソ女の体を抱き寄せた。
「そう、ここで」
という声が準備オーケーのトーンになってる。付き合っている時と同じ表情。
ここで理性を出して断ったなら、男が廃る・・・なんて勝手な理屈をくっつけて、ディープキス。
とにかく早く射精をしたくて、クソ女を前の壁によりかからせて、ケツだけを突出させた。
無造作に紺の水着、サポーターを膝まで下ろした。
この股間を思い出しながら、毎日シコっていたんだよな。
昨夜もこのクソ女で射精したからなぁ・・・。願ってもいないチャンスだ。思い切り中出ししちまおう。
・・・誰かが入ってくる音。隣の隣に入った模様。水を流しながら、かすかに聞こえる放尿音。
じっと息を潜めて、クソ女のクリトリスをいじっている。女の膝頭が痙攣してきた。声も漏れ始める。
「声、出すなよ」
「だって・・・」
掠れた無声音での会話。
今度は隣の個室。子供の声と…たぶん母親も。一緒に入ってる。
俺達は一番奥に声を潜めて、情事の最中。これ、上から見たら滑稽だろうと思うぞ。
一番面白いのは、俺達だろうけどね、言うまでもなく。
クソ女の尻を突き出させて、指で股間いじってる姿、で、俺はチンコ勃たせて準備運動。
チンコに力を入れると、カウパー君が勝手にせり出してくる。垂れてきちゃうぜ。
すごい音を立てて隣の親子が出て行った。向こう隣りは大便???長い。
とにかく隣りがいなくなったというので、挿入開始。
クソ女、なにイキンでるんだ??深呼吸、してんじゃねぇよ。ハフハフ言っちゃってて、聞こえちゃうよ。
後ろからクソ女に重なる姿勢をとって、奥の奥まで突き上げるようにピストン運動。
膝からモモまで震えだしてんの、ケッの辺りも、・・・俺もだけど。
「や、やばい日なのか」
「もしかしたら、やばいかも…」
クソ女、そういうことは、今も変わってない。用心深いな。そこに惚れたんだが。
「じゃ、外に出すからな、もう、俺はイキそうだから」
いつものセックスの時は、チンコを抜いた瞬間に、クソ女がシゴいて射精を促してくれるんだよ。
俺が射精してから、あとでゆっくり手とかでクソ女のほうが昇天を極めるんだが、
・・・ここじゃ俺が射精した後、クソ女をイカせることができないかもな。
「いいよ、そのまま出しちゃっても…」
俺のチンコの膨張がわかるのか???たいした女だ。俺のことがわかってるなぁ。
「いいよ、外に出すから、手伝ってくれ」
と、同時に、クソ女のほうが、先にイッちゃってる・…ほんとにこの体勢でイキやがった。
女って、立ったままイケるの???いつもベッドや畳やソファの上だったから、俺は知らなかったけど。
荒い息をしながら、膝を軽く落として、壁の取っ手にもたれかかった。
射精する寸前だったが、なんとか我慢した。きつかった、寸止めは。俺って偉い?
倒れこもうとしているから、一所懸命に支えたよ。
コンコン・・・コンコン・・・ドアをたたく音。俺は慌ててコンコン、応えた。
二人で黙って息を潜める。
「ここ、まだ入ってるよ」
外側から子供の声。叩いたのは子供か…。
「じゃ、隣りのに入りなさい」
母親の声。
ショボショボショボショボ・・・・???男の子???
母親と入ってきたようだ。母親はその隣に入った模様。
「足が四つあるよぉ」
バーーーーローーーーーバラガキ、覗くんじゃねぇよ。
下に隙間があるんだけど、そこから覗いたらしい。
母親は慌てて水を流し、個室から出て子供のところにやってきたみたい。
黙ったまま男の子を連れて出て行った。
俺達、血の気が引いていたのは言うまでもない。固まってた。
俺達は顔を見合わせて固まったままでいた。
「やばいよね・・・」クソ女、いつもはノウテンキなのに、この時ばかりは困った表情をしていた。
「・・・・」俺は耳をすませた。とにかくここを出たい。人の気配がなくなるを待った。
「出さなくていいの?」クソ女はショボくれたチンコを見て呟いた。
「それどころじゃねぇよ」
冷静になった俺達は、やはりマズイと思いだして、とにかく出ようと試みた。
「気配、ないみたい」
クソ女がそう言って、鍵を開けた。出てみると、確かに誰もいないわけ。
俺はクソ女に続いてトイレを出た。
出口のところに曲った松の木があって、その上に荷物を置いている母子がいた。
俺が女子トイレを出るところを見ていて、こっちに近付いてきた。
30歳前くらいの茶髪の女性。水色のワンピース型の水着。
「あんたたち、何してたのよ、そこで」
「????」俺達はとぼけてる。
「ここ、トイレよ」
「・・・・・」黙って二人で母親を見てる。
「普通、こういうところでしないわよね」
母親は恥ずかしそうに言い放った。
「いや、別に俺達は何も…」
俺は睨み付ける視線で母親を見たんだ。
「子どもも入るんだから、そういうことはやめてよね」
子供って言ったって、ずいぶん大きいぜ、男の子。小学4年生は超えてるよ。
男子便所だよ、そのくらいの大きい子は。しかも、下から覗いたし。
母親はそれを言われるのを避けたかったのか、語調が静かになった。
「そういうことは別の場所でお願いしたいもんね」
母親は吐き捨てるように言ってた。荷物を手にとって水道のほうへ男の子と歩き始めた。
「まっ、いいか。別に…」
俺がクソ女に声をかけると、やっぱマズかったよね、と呟いてた。
結構常識的なんだな、こいつも。
実は俺もちょっとビビってて、何を言われるか怖かったよ。ほっとした。
だいたいこんなトイレでセックスするカップル、いないもんな。きたねぇし。
浜辺に戻って昼飯。頭陀袋の中から、いろいろ作ってきた弁当を並べてる。
おぉ、うまそうじゃねぇか。俺の好きなウインナーと卵焼き、砂糖抜きの。
あらかじめ種を抜いてくれてる梅干しおにぎり。
中学の時、梅干し入りのおにぎりをかじって、種で前歯を折った話をしたことがある。
それからはずっと種を取ってくれてる。
昼食をとりながら、さっきのトイレの話に戻る。
「焦ったよね」
「まぁな、覗かれるとは思わなかった。下からだけど」
「子供のすることだからね」
クソ女、自分で好きなものを作ってきたから、バクバク食ってんの。
俺の分は、俺が好きなものばかり。馬鹿だけど、気が利いてる。恐れ入るよ。
「大丈夫なの」
いきなり聞いてきて、俺は何だかわからない。
「へっ?何が?」
「私は済んでるんだけど、大丈夫なの?」
どうやらセックスのことらしい。
「ビビってすっ飛んじゃったよ、性欲」
ほんとにどうでもよくなってた。セックスどころじゃないよな、あの場合。
手でやってもらえばよかったか…。いつものように。
「帰り、ホテル、寄ろうね」
ニコニコしながら言ってやがる。クソ女…。ホントはお前がしたいんだろが。
「あぁ・・・」
おとなしい猫になってる俺。(完)
後日談は語らせてくれ。すまん。
結局このクソ女とはよりを戻すこともなく、何となく連絡を取り合いながら
酒(俺は下戸だが)を飲んだり、夜を共にしたり…。
そのうちこいつ、大学を卒業すると同時に地元(仙台)の中学校の教師になった。
親父がどっかの教頭とか言ってたから、そのコネじゃねぇの?
今だから言うが、抜けてるように見えるけど、
世話好きで、優しくて、頑張り屋で、正直で、素直で、俺を大事にしてくれて、
完璧な女だったよ。
逃した魚は大きい、と今も思ってる。
もう、19年連絡がないが・・・まあ、連絡がないというのは、幸せの証かな。