人の少ないサークルなので、カーペットが敷かれ、足の低いテーブルが置かれた手狭な部屋に今いるのは俺とそいつの二人だけだった。
秋の空気で部室も涼しい。
みゆりは長い黒い髪をうなじ辺りで一つにまとめ、顔立ちはぱっちりした目と薄い唇がバランスよい配置をし、メガネをかけた姿は可愛らしい。
小柄で細身な彼女はジーンズを穿くことが多い。
彼女のお尻はほどよく締まっていて、いつもそのお尻を眼が追っていた。
彼女が「暇ー」と言いながらゲームをするために、ラックに置かれたパソコンの前の椅子に座った時、俺は誘惑から逃げることが出来なくなった。
俺は気になって、「何するんだ?」と彼女の横に寄った。
「うーん」と言いながら、あるシューティングゲームをクリックしたみゆり。
「これするよー」と、屈託のない顔で笑ってから、じっとパソコン画面に集中し出した。
横と言うよりは、一歩下がった右後ろにいた俺は、彼女がゲームに集中し出してから心臓が早鐘のように鳴っていた。
俺の左手が、彼女が座っている椅子のジーンズに包まれたお尻の傍に置いてあったからだった。
ゲームのことよりも、手を形のいいお尻へと伸ばす方へ意識が向いていた。
会話が途切れる。
ゆっくりとジーンズとお尻の感触に指一本だけ触れた。
反応は無い。