仕事も順調、家庭も平穏、ごく普通に妻子ありのビジネスマンだ。
でもなにか新しい刺激が欲しくて、今年から都内大手の楽器店が始めた『初めてのピアノ大人のレッスン』に通い始めた。
建前は新しい趣味と刺激を得る事だったが、本音は清純そうに見える女性ピアノ講師に出会えればいいと思っていた。
僕の想像では、ピアノ講師というのは20代の独身女性が殆どだと思っていたのだが、初めてのレッスンの時、ドアを開けて入って来たのは、結婚指輪をはめた30代半ばの人妻ピアノ講師だった。
年齢が少し予想を外れていたが、髪はセミロング、丸顔で色白、くりくりとした大きな目をしていてカワイイ系の女性だった。
仕事の後、何回かレッスンに通ううちに、普通の会話から彼女のことも少しずつわかってきた。
そして、お互い講師、生徒として慣れてきた2月末。
レッスンが終わってから、ダメ元と思いながら、彼女をワインバーに誘ってみた。
「先生、もしよかったら、今晩このあと、銀座のワインバーにでも立ち寄りませんか?」
「そうですね・・・。
今日は、主人が出張で居ないから、行きましょうか」
今日は、主人が出張で居ないから、行きましょうか」
そのまま彼女をエスコートしてワインバーへ。