学校近くにある大学体育会の施設を借りて、男ばかりのむさ苦しい集団で2泊。
夜になると上級生が当然のように酒盛りを開いた。
部の伝統らしい。
もっとも1年の俺たちは片付けをやらされただけだったが。
最終日、余った酒を分けてもらい・・・というか、ほとんど押し付けられて帰宅した。
貰ったはいいが、この酒どうする?
父は単身赴任中で、家には俺と母の2人。
母はマジメというか堅物というか、中学生で飲酒なんてトンデモないって人だ。
実際、俺もそれまで正月のお屠蘇以外、酒を口にしたことはなかった。
背伸びしたい年頃だし、酒を飲むという行為自体に興味はある。
友達の家に持ち込んで飲むか、公園かどこかで1人酒盛りするか・・・?
考えた揚げ句、自分の部屋でこっそり飲んでみることにした。
遅めの夕食後、少しテレビを見てから、母が台所で洗い物してる間に部屋へ。
猛暑で熱帯夜が続いてたが、あいにく部屋の冷房は故障中だった。
すぐそばを走る幹線道路の騒音が酷くて、夜間も窓を開けられない。
閉めきった室内は、夜になっても軽く30度を超えてたと思う。