私の町では毎年8月に大きなお祭が開かれます。
午前中から始まって一日中様々な催しがあって、最後は花火大会で終ります。
私は部活で吹奏楽をやっていて、毎年お祭で演奏することになっていました。
去年のお祭で演奏が終って楽器を片付けに学校に戻った時のことでした。
うちの学校は山の上にあって、会場からだと徒歩で15分も掛かるので、大きな楽器は役場の人が車で運んでくれることになっています。
譜面台とか小さな楽器は片付け終わり、副部長だった私が学校に残って役場の人が来るのを待ちました。
それから10分くらいで役場の人が来て、私は全部の楽器が揃ったことを確かめてからお祭の会場へ行こうと裏門へ向かいました。
裏門は登下校時以外は鍵が閉められているのですが、門を乗り越えて林の中の細い階段を下りて河原の土手に沿って行けば近道で10分も掛からないで会場に行けます。