前のことですが、ある人妻との体験をお話しします。
久美は30代後半の人妻で、他社との合同プロジェクトで知り合い、一緒に組んで出歩くようになり、個人的な話もよくするようになった。
旦那とは結婚してすぐに夜の夫婦生活がなくなり、旦那の帰りも遅く、今では名ばかりの夫婦であるとのこと。
私も妻との相性が悪く、寂しさもあり久美に惹かれていった。
帰りの電車を二人で途中下車。
人気のない遊歩道を散歩しながら、そんな愚痴などを聞いているうちに、自然と肩を抱き、唇を重ねていた。
プロジェクトが終了した後も、時々待ち合わせてホテルに行っていた。
6月の下旬のある日。
この夜は私が車で駅に久美を迎えに行き、少しドライブした後、多摩川のそばで車を停め、河原を散歩していた。
すでに10時を過ぎ、広い河原には人の気配はなかった。
コンクリートの護岸工事をしている河原には、段々になっているところがあり、腰を下ろして座るのにちょうどよい場所があった。
しかも、河川敷の歩道はだいぶ離れた住宅街に近い堤防の上にあり、二人のいる場所は死角になっている。
これまでホテルでも逢っていたが、屋外という緊張感と開放感とでいつもとは違う興奮があった。