施設内には風呂が3種類と、サウナ・マッサージ・ゲームコーナ・憩の場が設置されている。
客は、家族連れやご老人が多く見られた。
開店当時は賑わっていたが、最近は人気が少なく、特に平日は老人の溜まり場だそうだ。
長年勤めた会社も不景気になり、家内は会社を辞めた。
私42歳、家内38歳、子供もまだ中学生と高校生とお金がかかる年頃。
家のローンもあるので私1人の収入では厳しい状況だ。
家内も仕事を探したが、こんなご時世、正社員などなかなか見つからず、半年が過ぎていた。
そんな時、友人の勧めもあり、温泉施設で働く事になった。
時給も他より良く、家内の友人も働いているという事で安心していた。
仕事初日、妻はリビングのソファーに座っていた。
私「どうだった仕事」
家内「思ったより大変!」
私「内容は?」
家内「マッサージ!風呂にいるでしょ!」
私「大丈夫なの?」
家内「何が・・・エッチな事考えてる?」
私「まぁ、何となく」
家内「大丈夫よ!ほとんどお年寄り・・・って言うかマッサージする人いないから、掃除がメインよ」
私「そうなんだ」
家内「久々の仕事でしょ!それでもって初めての仕事だからなかなか大変!」
そんな感じで、家内は仕事をスタートしたんです。
しかし1週間が過ぎた頃、家内がやたらと溜息をつくようになりました。
私「どうしたんだ?最近よく溜め息つくなぁ」
家内「ん~最近マッサージとか垢スリするお客さんがいるんだけど・・・エッチなんだよね」
私「エッチってお前!何されてるんだ!」
家内「服装がさぁ、短パンにポロシャツなんだけど、お年寄りでもお尻触って来る人もいるんだよねぇ」
私「マジかよ!」
家内「友達には、まぁちょっとくらい我慢が大事って言われるんだよね」
私「まぁ仕事だから・・・少しは我慢だけど」
家内「まぁお年寄りだから仕方ないんだけど・・・大丈夫」
家内は私に黙っているのが辛かったのか、その後は溜め息をつく事も減りました。