小さい頃は可愛がっていたけど、お兄ちゃん子というより父さんにべったり。
んで、小学のいつ頃か忘れたけど、だんだん高飛車になってうざくなってきた。
可愛いかったしね、仕方ないと思ったけどマジでうざかった。
女版ジャイアンで、俺の物は勝手に使うくせに、自分の物となると絶対に使わせない。
当然、俺は妹無視の方向になっていったし、部活とか友達と遊んでいてあまり家に居なかったから、その後の成長なんて大して気にしていなかった。
妹が中学入ってしばらくすると、大人しくなり始めたけど、まだうざかった。
『妹?ああいたね、そういえば・・・』
当時の俺はそんな感じ。
大人しくなり始めていた理由は女子の上下関係らしい。
スカートとか髪とか化粧とか五月蝿かったらしい。
高校三年間もそんな感じ。
大学生になって一人暮らしを始めて、正月に帰ったときにびびった。
おい、これ妹か?てな感じ。
やけにしおらしくなっていたし、あのジャイアン体質が消えてた。
ハグしても怒らない。
ハグ大好きな俺万歳。
よくわからんが仲良くなりだした。
大学生二年の三月。
ここからフラグが立ち始めおった。
1Kの部屋から2Kの部屋に引っ越して、インテリアはばっちりだぜ!的な感じで、後は彼女と楽しもうと考えていたその家に、あろうことか妹が来やがった。
大学の寮に行くと聞いていた俺は唖然。
追い出したくも、家族なのではばかれる。
話を聞くと、俺が広い家に住む→(両親)妹もそこでいいんじゃね?→決定。
完全に俺無視。
「家事全部するし、迷惑かけないから」
妹も熱心に頼み込むので、俺妥協。
ところが問題が片付いたら、また浮上した。
俺「どこで寝んの?」
妹「ん?ここで寝るよ」
指差したのは俺のベッド。
まあ彼女と寝ることも考えてちょっと大きめなのを選んだので、二人分は確かに寝れる。
だがしかし、友達が来た用の布団があるのだよ。
しかし妹・・・。
「こっちがいい、シーツ洗うのも干すのも大変だし」
悔しいが納得してしまう案に、俺また妥協。
というか考えるのが面倒になってきた。
結局一緒に寝ることになった。
妹との二人暮らしが始まったわけだが・・・。
良い所:妹の料理美味し。
家事が分担。
家事が分担。
悪い所:彼女と別れることになりました。
彼女が出来ません。
彼女が出来ません。
どういう事ですか?
なんか友達を家に呼ぶことが躊躇われるようになった。
金が貯まりません。
家賃?俺が支払うよ。
食費?俺の財布から持ってきな。
諸経費、全部俺支払い。
女に金は支払わせねえと格好付けた結果、俺のバイト代ふっとぶ。
しかも夜は妹が料理を作ってくれるので、頑張って作ってくれているところを想像してしまうと早く帰らずにはいられない。
食べずにはいられない。
居酒屋のバイトからショップ系に変更。
12時頃には帰宅するようにした。
彼女を家に連れてくることにも妹は理解を示してくれたが、エッチ後のシーツを見て、妹への罪悪感が一気に到来。
ここに妹を寝させる度胸が俺にはない。
彼女の立ち入りを微妙に拒否し始める。
まさに悪循環。
そして就活が始まる。
俺の大失敗もここでやらかす。