1コ上で、高校の時から他の人より大人びていた。
身長も160cmちょっとくらいあって、スレンダーなスタイル。
顔立ちもはっきりしていて、モデルっぽい雰囲気も出していた。
それでいて飾らない性格で、よく笑いノリも良いため、男子にはもちろん、後輩女子からの人気も結構高かった。
俺との関係は、仲良くさせてもらってた先輩の友達でもあったので、その先輩を経由してではあったが、わりとよく遊んだりして仲もそこそこ良かった。
当時は高嶺の花というか、恋愛うんぬんとか考えられる対象ではなかった。
今は大学生の傍ら、カットモデルとして雑誌にもよく載ってるらしい。
髪は鎖骨辺りまでの長さで、色は少し明るめの茶色。
全体的にふわっとした髪型をしている。
顔は、スッピンとほとんど変わらないんじゃないかってくらいの薄化粧。
肌もキレイで、高校の頃からすごい色白だった。
特別、誰かに似てるってわけじゃないんだけど、カットモデルとして載ってた雑誌に、『佐々木希風スタイル』みたいな感じで紹介されてたから、今回は佐々木希をイメージしてくださいな。
なので名前は希さんでお願いします。
今月の初め、先輩たちが新年会がてら久しぶりに集まるというというので、男友達と一緒に参加させてもらいに行ったら、希さんも来ていた。
希さんに会うのは2年半ぶりだ。
オシャレな可愛い柄のワンピースを着ていて、その笑顔を見た瞬間、一瞬で当時の淡い気持ちに戻った。
制服姿で黒髪の印象しかなかったので、希さんがいきなり大人になったような気がして、話をしようとしてもなんとなくぎこちなくなってしまった。
一次会は普通の飲み会、二次会はカラオケ。
ひとしきり他人の歌を聞いた後、タバコを買いに外へ出て、そのあとトイレのほうへ歩いていくと、希さんが向こうから歩いてきた。
希「七尾くん、どこ行ってたの?」
俺「ちょっとタバコを・・・希さん、色っぽくなったっすよね」
一次会から思っていたことが、思わず、言葉になって出てしまった。
希さんは少しびっくりした様子だったが、嬉しそうに微笑んだ。
希「ねぇ・・・チューしよっか」
俺「は?」
俺は突然のその言葉に、変な声が出てしまった。
俺が固まったまま様子を見ていても、その天使のような笑顔は変わらない。
希「チューしようよっ」
この人の微笑みには、人を引き寄せるすごい力がある。
俺「な、なに言ってんすか~。
希さーん、酔いすぎですよぉ。
さ、皆のとこ、戻りましょ!」
希さーん、酔いすぎですよぉ。
さ、皆のとこ、戻りましょ!」
少しキョドりながらも、変な空気になるのが嫌だったので、俺はそう諭す。
希「酔ってないよ。
私、そんなにお酒飲んでないから」
私、そんなにお酒飲んでないから」
笑顔は変わらなかったけど、一瞬だけ寂しそうな表情が垣間見えた。
ここで「なんかあったんすか?」と聞くことも出来たけど、雰囲気を察するに、恐らく希さんが俺に求めているのは、そういう事じゃない。
それに目の前には、あの高嶺の花の希さん。
・・・もう俺がするべきことは、一つしかなかった。
唇を重ねる。
希さんが発した言葉の理由なんてどうだっていい。
今はただ、この柔らかい唇を本能のままに絡めあう事だけを考えた。
そのキスは、なんとも言えない甘い味がする。
希さんから吐息が漏れ、その瞬間に舌を割っていれる。
そのまま舌を絡ませていると、さらに衝動が高まった。
体を引き寄せ、ズボンの下で硬くなった下腹部を希さんのお腹に押し付けた。
希さんは「んはぁ・・はぁ、七尾くん・・・やだぁ~」と言いつつも、その部分をズボンの上から手のひらで撫でてくれた。
高校の時には、希さんにこんな事されるなんて、想像すらしたこともなかったので、俺は夢なんじゃないかというくらいの興奮を覚えた。
希さんの胸を服の上から揉み始めたとき・・・。
希さん「はぁ、はぁ・・もう、ここじゃやめよっ・・・見られちゃう」と体を押し戻された。