好きな女子の事です。
すごく嬉しくて、興奮したので報告します。
俺は、ごく普通の高校生でした。
パソコン部の部長をしていました。
(俺の事はどうでもいいか)
その女子は、仮にAさんとしておきますね。
Aさんは、美術部に所属していました。
彼女とは、同学年であり1年の時は同じクラスでした。
Aさんは、特別美人というわけではありません。
でも、大人しくて優しい子です。
俺は、そんなAさんに惹かれたんだと思います。
1年の頃から彼女の事が好きで、たまに話をしたりはしていました。
でも、俺は奥手で、彼女も大人しい性格だったため距離は縮まりませんでした。
そのうち、1年が終わってしまいAさんとはクラスが別になりました。
ある日の放課後、俺は例によってパソコン部で活動していました。
そのパソコン部は、俺ともう1人の男子と、1人の女子の3人しかいません。
顧問の男の先生は、あまりパソコンに詳しくなく飾りで座っているような感じです。
マジな話、先生は1週間に1度来るか来ないかです。
しかも、あとの二人は俺より先に帰ってしまいます。
パソコン室の鍵かけは俺に一任されていました。
でも、俺はアットホームな感じで居心地がよかったんです。
少しパソコンを操作したのち、トイレに行く事にしました。
パソコン室は3階で、一番東の方にあります。
Aさんの美術室は2階で、同じく一番東にあります。
つまり、パソコン室は美術室の上にあるという事です。
ちなみに、3階の階段のすぐ隣にはトイレがあります。
同じ階のトイレに向かっていると、下の階段から足音がしました。
革靴の音だったので、女子だろうということは分かりました。
すると、上がってきたのはAさんでした。
鉢合わせた二人。
「あ・・・こんにちは」とAさんが挨拶をしてくれました。
そう言えば、2階の美術室の近くにはトイレがなく、この3階のトイレか、1階のトイレしかないということに気付きました。
「あ、うん。
こんにちは」
こんにちは」
俺はそう返すしかありませんでした。