私は関東地方にある大学の体育会のサッカー部に所属しており、関東リーグやインカレ、大学選手権などにちょこちょこと出る選手でした。
大学にはサッカー推薦で入りましたが、特待生で入ったわけではないので学費や生活費がかかり、家は裕福ではなかったので深夜のコンビニでバイトしていました。
当時のサッカー部は、部内の約束事でバイト禁止が絶対で周りもしておらず、見つかった場合は退部か出場停止となるので、大学からかなり離れた所でビクビクしながらバイトをしていました。
そんな時の事です。
バイトに入ろうと夕方勤務の方達と交代した時、見た事がない女性スタッフがいました。
彼女の名前は相川さんといい、高校3年生の子でした。
今考えるととても美人で透明感のある、THE清純という感じの娘でした。
その時の私は、全く女性というものを考えた事がなく、サッカーと勉強と生活の事しか考えた事がありませんでした。
童貞で風俗も未経験、キスもなく、異性を意識して触った事もありませんでした。
中学の時からお手紙や告白など頂いたりはしてきたのですが、サッカーが大事なので全て断っていました。
今思えば異常な思春期でした。
女性の裸よりもサッカーだったので。
話が脱線しましたが、そんな美人な相川さんにも例外なくお疲れ様と挨拶するだけの日々でした。
恋心はありません。
年が明けて春になり、入学シーズンの季節です。
私も3年生になりました。
推薦で入った新入生の選手達も練習に参加し、レギュラー争いが激しくなった時に、一般入試組の新入生とマネージャーがミーティングの時に紹介されました。
(特待生と推薦組は入学式前の春休みから練習参加、一般入試組とマネージャーは入学式が終わってから部活に参加する形でした)
1人1人自己紹介していった時に、見覚えのある娘がいました。
「マネージャー志望の相川です。
宜しくお願いします」
宜しくお願いします」
うわー。
バイト先の相川さんだよ!!
バイト先の相川さんだよ!!
ヤバい!!マジヤバい!!!
バレたら退部になる!
私は心の中でメチャクチャ焦ってました。
その日は顔を合わす事はなかったですが、バラすのではないか、相川さんにどう言って口止めするか、気付くまで知らんぷりしておいた方がいいのか!?とか、そんな事をずっと考えていました。
次の日、チームは週末から開幕する関東リーグの為、チームの仕上げ段階になり、全員集中して練習をやっていました。
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