もしかしたらとは思ったけど、やっぱり幼馴染のKだった。
Kとは小学校卒業まではほぼ毎日のようにお話したり、ふざけあったり、喧嘩したりしてた仲だったんだけど、私が中学受験してからほとんどというか全然見なくなってた人だった。
今思うと、あの時にKだと気づいたのも不思議なくらい久しぶりだった。
「久しぶり」
声を掛けてみたら、誰こいつ、みたいな顔した後、ちょっとしてから、「S(私)?」と言ってくれたのでなんとなく安心した。
お互い高校3年生で大学受験を控えている立場。
私は私立の高校で、Kは話によると県立の進学校の高校に進学してたらしい。
本当に久しぶりに会ったKは、声も随分と変わっており、体も野球をしてたせいかがっちりしてて、その分眉毛とかも薄かったりしてたので正直、いかつい、怖いというイメージだった。
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