車通勤の毎日、通過する途中のバス停に、中学時代の同級生恵子が立っているのを見かけるようになって2ヶ月くらい経った頃だった。
恵子は私が見ているなんて知らない。
そりゃそうだ、中学校を卒業してもう12年も経っているのだから。
正直、私も最初は気が付かなかった。
ふと彼女の横顔に中学生の頃の面影を見つけて同級生だったことを思い出したのである。
気が付いてからは、バス停を通過するたびに恵子のことが気になっていた。
中学1年のときに最初に席が隣になり、初めて知り合った他の小学校からの友達だった。
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