私は35歳で同い年の妻がいます。
あの出来事までは、妻は清楚で地味で少しぽっちゃりとした女性でした。
去年の夏、休みが取れたので温泉旅行に行くことにしました。
温泉街は静かで風情があると同時に、どこか夏の淫靡さを漂わせていました。
初日の夜、旅館の食堂で夕食をとっていると、6人の男子学生らしき人達が私達に声を掛けてきました。
「こんばんは。一緒に飲みませんか?」
「いいよ。飲もう」
若い人達と飲むのは久しぶりだったので飲むことに。
「いいのかしら」
妻は心配していましたが、「大丈夫だよ」と私。
妻が、男子学生にある種の劣情を抱いているのは、何となく分かりました。
まあ俺も別の女性に劣情を抱くことがあるし、お互い様か。
そんなことよりも私は学生達と交流したかったのです。
今時の学生がどんな考えをしているのかにも興味がありました。
「へえ。君たち、俺と同じ大学なんだね」
「え。マジですか。じゃあ先輩ですね」
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