酔った勢いでアラフォーの悲しい実情を知る

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酔った勢いでアラフォーの悲しい実情を知る

長年連れ添った妻と別れて間もない38歳の時。会社から自宅のマンションに帰宅すると、一台の引っ越し業者のトラックが停車してあった。
様子を窺うと新しい住居人と思われる中年女性の姿があった。茶髪にピンクのカーディガンに白いパンツという格好の、清らかで品のある雰囲気を醸し出していた。
「どうも、こんにちは」
「ああ、どうも。今日から引っ越してきました、山本と申します。これからどうぞよろしくお願いします」
山本さんは礼儀や挨拶もしっかりした人当たりのいい性格で、俺ともすぐに親しくなった。彼女は44歳で、普段はパートをしながら、介護士の資格を取るために勉強をしており、母親の死をきっかけに遺産である家や土地を処分して、このマンションに引っ越して来たとの事。
「ところで山本さんは何階ですか?」
「2階の203号室ですけど・・・」
「僕、201号室なんですよ?奇遇ですね?」
「えっ?本当ですか?」
山本さんが俺と同じ階に引っ越してきたことが判明。互いに驚きながらもなにかの縁だと思い喜び合ったが、まさかこの時、彼女と肉体関係に発展するとは思いもしなかった。

山本さんとはしばらくの間、出勤前に挨拶をしたり、たまに彼女がお裾分けを持って来たりする等、ごく普通の近所関係だったが、あの日の夜を境に関係が変わる。

その日は会社の飲み会で、夜遅くに泥酔しながらマンションに帰り、ドアを開けようとしたらカギがないことに気付く。
どうやらどこかで紛失してしまったらしく、管理人もとっくに帰っているため、翌朝まで待とうとドアにもたれ掛かって寝てしまった。
「どうしたんですか?大丈夫ですか、和田さん?」
偶然にも遅いご帰宅だった山本さんに出くわし、彼女に頬を軽く叩かれて目を覚ました。
「よかった?無事だったんですね・・・それにしてもなんでドアの前で寝てたんですか?」
「はいぃ・・・部屋の鍵を失くしましてね・・・」
「あら、そうだったの?・・・よかったら家に泊まらない?」
「いいんですか?」
「ええ、困った時はお互い様でしょ?」
山本さんの優しさに甘え、泊めてもらうことになったが、一人で起き上がることができず、肩を借りて起こしてもらい、その足で彼女の部屋に向かった。
「・・・」
その途中、担がれている腕の前方にある胸の膨らみに目が行く。見れば見るほどその乳房が気になり、部屋に入った途端、思い切って触ってしまった。
「きゃっ?ちょっと?どこ触ってんのよ?」
「ちょっとぐらい、いいじゃないですか~?」
山本さんの胸はそれほど大きくなく、掌にすっぽり収まる程度だったが、十代・二十代の女子と変わらない柔らかさが、彼女の着ていた服の上からでも分かり、つい夢中になって揉み続けてしまった。
「おぉっ?柔らけぇ~?山本さん、最高ですよ?」
「いやっ?・・・ちょっと?・・・放して?・・・」
「ねぇ、山本さん?よかったら、このまま夜のお相手してくれません?」
「はぁぁっ?なに言ってんのよ?」
困惑の表情を浮かべる山本さんを尻目に、彼女のロングスカートの中に手を滑らせ、太腿を触った。
「ちょっと?いい加減にしなさい?」
「溜まってるんだっ?なあ、どうにかしてくれよ?」
「知りませんっ?自分でどうにかしたら?」
「そんなつれないこと言うなよ?それに山本さんだって、本当は溜まってるんでしょ?」
「バカッ?そんなわけないでしょ?」
押し問答を繰り返しながら部屋の奥へと突き進んでいき、寝室にあったベットの上に押し倒し唇を奪った。
「んうううぅぅぅっ?」
ジタバタ暴れる彼女の身体を必死に抑え、唇を離して見つめ合う。
「山本さんは、俺のこと嫌い?」
「嫌いじゃないけど・・・でも、やっぱり・・・こういうのは、ちょっと・・・」
「でも、もう我慢できないんだっ?」
抵抗する山本さんの上に覆い被さり、服の中に手を入れブラジャーの上から胸を弄った。
「いやあぁぁっ?ちょっと、やめて?」
胸だけでは飽き足らず、スカートを捲って視界に入ってきた黒くレースの入ったショーツの上からアソコを触ってみた。
「山本さん?ちょっと濡れてるじゃないですか?」
「いやっ?変なところ触らないで?」
俺の手を払いのけようともがく山本さんを見て、大人しくさせるためショーツに手を掛け脱がせようとするが、脱がされまいと彼女も必死に抵抗してきた。
「いい加減に観念しろっ?」
「いやあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ???」
やはり力は男である俺の方が勝っており、攻防の末ショーツが物凄い勢いで足首から脱げ去り、黒く豪快に生えている陰毛が露わになる。
俺もベルトを外し、トランクスごとズボンをずり下ろして反り返った肉棒を露出させる。
「山本さんっ?」
「きゃあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ???」
ジタバタ暴れる両足を抑えて股を広げ、陰部に肉棒をあてがい、根元まで一気に挿入した。
「どうだい?久しぶりに男を受け入れた感想は?」
「・・・・・・ないのよ」
「え?」
「だから、した事ないのよ?今まで男の人を受け入れた事がないのよ?」
「・・・」
怒りと悲しみが入り交じった表情で訴え掛けてきて、血の気が引いていった。
44歳にもなって男と一夜を共にした事がない。そんな女性を犯してしまったという罪悪感に苛まれ、一気に酔いが醒め、正気に戻っていった。
「すいません、山本さん。俺なんて言っていいやら・・・」
「ごめんじゃないわよっ?う・・・うっ・・・うぅ・・・」
山本さんは両手で顔を抑えて号泣してしまい、俺はその鳴き声をひたすら聞き続けた。

次の日、山本さんに気付かれない様に朝早く出勤したが、前日の出来事が原因で仕事が手に付かず、部屋の鍵の事もあったので会社を早退した。
管理人に合鍵を借り、階段を上っている途中、踊り場で山本さんとばったりと出くわした。
「今日は随分早いご帰宅の様ね」
「はい、早退してきて・・・」
「ふぅん・・・じゃあ、ちょっといいかしら」
大事な話があるからと山本さんに手招きされ、彼女の部屋に再び入る事となった。リビングにあるテーブルで向かい合い、何を言われるかと内心ドキドキしまくりだった。
「昨日の事なんだけど・・・私なりに考えてね、出した結論がこれなの」
「?」
スッと一枚の紙を差し出され、その紙をよく見てみるとそれは婚姻届だった。
「これって・・・」
「今日、役所でもらってきたの。こういう風な形で責任を取ってもらうのが一番かなって、だからもらってきたの」
「でも、急にそんな事、言われても・・・」
「何よ?私の事、キズものにしといて責任取らない気?」
「分かりました・・・あなたの言う通りにします・・・」
こうして否応なしに婚姻届にサインをさせられ、俺達は夫婦となった。

現在、俺は42歳、彼女は48歳となったが今でも夫婦関係は続いている。


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