嫁の美咲とは、来月で結婚してやっと一年になる。結婚前に付き合っていた期間も、たかだか1年弱だったので、知り合ってからまだ2年くらいしか経っていないことになる。なので、まだ新婚気分が抜けていない感じで、仲良く楽しく毎日を過ごしている。
美咲とは、趣味(新撰組)が同じで、土方歳三資料館で偶然知り合った。といっても、この時は一言二言会話を交わした程度で、凄く可愛い子だなと思った程度だった。住む世界が違うというか、僕なんか相手にもされないと思ったのを良く覚えている。
それが、偶然京都に旅行に行った時、池田屋跡で再会して、凄く驚いた。さすがに、日野で会って、すぐにまた京都で再会したので、会話も盛り上がり、そのあと一緒に壬生寺などに行くことになった。
美咲も僕も、身の回りに新撰組マニアがいないこともあり、なおかつ、お互いに住んでいるのが中野と杉並という隣同士ということもあり、よく一緒にお茶をしたりするようになった。
でも、この期に及んでも、僕は趣味友として仲良くしてもらっているだけなので、勘違いするなと自分に言い聞かせていた。
後で聞いて驚いたが、日野で出会ったときに、美咲は運命的なものを感じてくれていたそうだ。
「なんで? 何を気に入ってくれたの?」
僕は美咲にそれを聞いて、驚いてそう聞き返したものだ。
『なんだろう? 一目見て、なんかビビッときたのかなw』
美咲は、はぐらかすように笑いながら言った。本当に、笑うと電車男の彼女にそっくりだ。あの話も、出来すぎな感じの話だったけど、僕と美咲の出会いから結婚に至るまでの話も、出来すぎな感じだったと思う。
美咲は身長160cmで、痩せ型の25歳だ。痩せ型なので胸も小さめだけど、とても形の良いおっぱいだと思っている。
いわゆる歴女で、アクティブな感じではないが、僕と結ばれたときには処女ではなかった。僕は、キスもセックスも美咲が初めての相手だったので、正直ちょっと残念だった。でも、美咲は男性経験が多いという感じもなく、どちらかというと不慣れな感じで、僕も次第に気にしなくなっていった。
今日は美咲と二人で、新宿の体育館の天然理心流の剣術練習に参加して、いい汗を流した。基本、運動嫌いの美咲も、新撰組が絡むと意外なほどアクティブになる。木刀を使ったりするので、ちょっと心配はあるが、それでも一緒に汗を流すのは、絆が深まるような気持ちになる。
『疲れたね?、ご飯、いつものところにする?』
うっすらと汗をかいた美咲が、駆け寄ってきて言う。本当に、可愛い嫁だと思う。練習仲間に冷やかされながら、シャワールームに向かい、シャワーを浴びて着替えて美咲を待つ。
でも、ソファに座るとほんの数分で美咲が出てくる。女の子は、もっとシャワーとかに時間がかかると思うが、美咲は髪も半乾きのまま駆け寄ってくる。
もっとゆっくりでいいとか、髪ちゃんと乾かしてきなよとか言うのだけど、
『だって、待たせたら悪いし……早く会いたいんだもん……』
なんて、本当に可愛らしいことを言ってくれる。一途に尽くしてくれるいい女、そんな感じだ。
運動をしたあとは、とにかく飯も酒も美味いので、ついつい食べ過ぎてしまう。それに引き替え、美咲は本当に小食だ。あまり食べないので、心配になることもある。
そして美咲は、外食とかに行くと、本当にニコニコと嬉しそうな顔をする。
『だって、はじめちゃんとのデートだもん、楽しいに決まってるよ!』
僕の質問にニコニコしながらそう答える美咲を、いつまでも大切にしようと思った。
だけど、そう思えば思うほど、元カレのことが気になってしまう。誰とも付き合ったことがなく、童貞だった僕なので、余計に気になるのだと思う。
そんなある日、休日だったので家でまったりしていると、たまたまトイレに立つときに美咲がいじっているスマホの画面が見えた。
一瞬だったが、いつもの電子書籍とか、新撰組関連のサイトではない感じで、なにかSNSの画面ぽかった。
僕はトイレだったこともあり、とりあえずトイレに入り、腰を降ろした。そして、アレはなんだったんだろう? と、考えはじめていた。美咲は僕が横を通り過ぎるとき、さりげなく画面を切り替えた。ごく自然な動きで、慌てた風でもなかったので、たまたまだと思うが、それでもやっぱり画面を隠したように思えてしまう。
ストレートに聞こうかどうか迷ったが、確信も持てなかったので、ひとまず保留した。
ただ、一度気になってしまうと、そのことばかり考えるようになってしまう。別に、SNSをやるのは全然ありだと思っているけど、隠すようなことでもないと思っている。
SNSやスマホゲームなどが、出会いの場になっている事実もあるが、同じ趣味の人間同士が交流したり、情報を交換するのが本来の姿だと思っている。
そもそも、美咲に限って浮気なんかはあり得ないと思っている。
そんな事がありながらも、就寝した。ただ、さっきのことが気になってしまったのか、夜中に目が覚めた。今が何時くらいなのかわからないが、ふと目を開けると、隣のベッドで美咲がスマホをいじっていた。そう言えば、美咲は結構夜中まで起きていることが多いみたいだ。もともと夜型なのかもしれない。
僕は、何か見てはいけないものを見てしまった気持ちになり、目を閉じた。美咲と違って、夜が弱い僕は、色々と気になりながらもすぐ寝てしまった。
この時から、僕の疑惑はどんどん大きくなっていった。考えてみれば、美咲が昼間なにをしているのか全然知らない。美咲は週に3日ほど、ネイルサロンでバイトしている。学生時代の友達の店で、当然のことながら店には女性しかいない。お客さんも女性だけのはずなので、特に怪しいところはないと思う。
こんなことくらいで、美咲の浮気を想像する僕は、バカなのかもしれない。でも、悪い想像はどんどん大きくなる。
そして、美咲がなにを見ていたのか、すぐにわかる日が来た。休日に、美咲と一緒に家で本を読んだりして過ごしているとき、宅急便の荷物が届いた。
スマホを置いて玄関に向かう美咲。僕は、悪いと思いながらも美咲のスマホをのぞいた。画面を出すと、ロックも何もかかっておらず、すぐに美咲が開いていたアプリが見えた。それは、アプリというか、ウェブサイトみたいなモノで、ミクシィとかFACEBOOK等と違い、聞いたことのないものだった。
すぐに美咲が戻ってくる気配がしたので、慌てて画面を消して戻した。
『実家からだったよ。梨だ! じゃあ、冷やしとくね! お母さん、元気かな? また近いうちに遊びに行こうね!』
と、ハイテンションで言う美咲。そんなに梨が好きだったかな? と思いながら、
「そうだね。今度の連休に行ってみようか?」
『うん! 楽しみだね! また鯉とソバいっぱい食べようねw』
美咲は、本当に楽しみで仕方ないという感じだ。僕の両親とも仲良くしてくれてるし、本当に良い嫁だと思う。
美咲は、箱から梨を取り出して冷蔵庫にしまう。鼻歌を歌いながら、本当に楽しそうだ。美咲は、いつも明るくほがらかだけど、たまにハイテンション過ぎるときがある。そんな所もたまらなく可愛いし、そういうときは、妙にエッチになるところもたまらないと思っている。
そして案の定、ソファに座る僕の上に乗ってきた。そして、僕にもたれ掛かるようにする美咲。
『実家行ったら、また赤ちゃんって言われちゃうかもねw』
僕の上に乗りながら、少し照れた風に言う美咲。
「そろそろ、作ろっか?」
僕は、普段から思っていることを言う。
『本当に? じゃあ、今から作ろっか?』
美咲は、耳まで真っ赤にしながら言う。照れるくせに、こんな事を言う美咲に、愛おしさがあふれてくる。
「いや、まだ昼間でしょ? 夜まで待とうよw」
僕がそう言うと、
『そんな事言って、さっきから固いモノが当たってるんですけどw』
美咲がニヤニヤしながら言う。そして、言うと同時にお尻をフリフリと振る。確かに、さっきから僕は勃起しっぱなしだ。美咲の柔らかいお尻が当たっているので、ムリもないと思う。
僕らは、セックスに関してはあまり積極的ではないかもしれない。週に1回あるかどうかだ。僕もそれほど性欲が強いわけではないし、美咲も同じだと思う。一緒に映画を見たり、隣同士で座って本を読んだりしている方が、セックスよりも楽しいと思ってしまう。
でも、美咲にこんな風にされると、さすがに欲情する。
「固いのは嫌い?」
僕が質問すると、
『そ、そんなの言えないよぉ。恥ずかしいこと聞かないでよぉっ!』
と、照れまくる。本当に、エッチなのか恥ずかしがりなのか、よくわからない子だと思う。
僕はこっちを向いた美咲に、キスをした。
ソファの上で、太ももの上に美咲を乗せてキスをする。何とも言えず、幸せな気持ちになる。さっきまで、浮気を疑っていたのが馬鹿馬鹿しくなるくらい、美咲は僕に一途だと思った。
唇を押し当てると、すぐに美咲が舌を入れてきた。ハイテンションな時は、やっぱり美咲はエッチになる。いつもは、恥ずかしがって舌を絡めるキスもあまりしないような美咲なのに、今は僕の舌に舌を絡みつかせている。僕もたまらず舌を絡め、美咲を後ろから抱きしめる。
しばらくそのままキスをしていたが、体勢が苦しかったのか、美咲が僕に向き直る。対面座位みたいな感じに移行するときも、美咲はキスをしたままだった。
さっきは、言葉だけで顔を真っ赤にして恥ずかしがったくせに、この行動はギャップがあると思う。キスしたまま体勢を変えるなんて、積極的な肉食女子みたいな感じだ。
普段は淑女で、ベッドでは娼婦。男の夢だと言うが、僕はそういうのは苦手だ。エッチも、終始照れて恥ずかしがっているような感じがいい。
『はじめちゃん、もうダメ、すぐ欲しいよぉ』
顔は赤いままだが、潤んだ目で僕に言う美咲。今日は、いつも以上にエッチになっている感じだ。
「わかった。ちょっと待って、脱ぐから」
僕は美咲の勢に負けて、服を脱ぎ始める。すると、美咲がそれを手伝ってくれた。手伝うというよりも、はぎ取るように僕のズボンとパンツを膝まで降ろした。剥き出しになる僕のアレを手に握り、スカートをまくり上げてまた乗っかってくる美咲。そのままヌリュンという感じで、美咲の膣中に収まった。
「ア、アレ? パンツは?」
驚いて声を出すが、美咲は、
『んンッ! さ、さっき、脱いじゃったw はじめちゃん、気持ち良いよぉ♡ エッチな私は嫌い?』
僕の目の前で、美咲の美しい顔が快感に歪む。
「き、嫌いなわけないじゃん! 好きだよ!」
僕がそう言うと、嬉しそうにキスをする美咲。でも、口ではああ言ったが、こう言う感じの美咲は、正直ちょっと苦手だ。もちろん、気持ち良いし、美咲がこんなに僕を求めてくれるのは嬉しい。でも、ここまでエッチな女の子は、ちょっと引く……。
美咲は僕にキスをすると、同時に腰をモゾモゾと動かし始める。ピストンしたり、振ったりするわけではないが、強烈に気持ち良くなってしまう。やはり、生での挿入は、いつもとまったく感じが違う。
美咲と生で繋がるのは、おそらく新婚旅行の時以来だ。あの時は感情が高ぶりすぎて、避妊に頭が回らなかった。そして今に至るまで、常にゴムは着けてのエッチだったと思う。
『どうしよう、気持ち良いよぉ……はじめちゃん、いつもよりいっぱい気持ち良いよぉ……あぁっ♡』
美咲も、コンドーム無しのエッチに、物凄く高まっているようだ。あんなゴム1枚ないだけで、こんなにも感じが変わるのは不思議な気がする。
それに、考えてみればこんな風にソファの上で、しかも着衣のままエッチをするのも初めてだ。
微妙にうごめく美咲の腰に、僕も我慢の限界になり、下から突き上げ始めた。この体位自体が初めてなので、どうにも上手く動けないが、それでもあっという間にイキそうになってきた。
『あんっ♡ ア♡ ハァ、ハァンッ! 気持ち良いよぉ……』
美咲も、かなり気持ちよさそうだ。いつものエッチよりも、声が出ている気がする。
そんな美咲に僕も夢中で腰を振る。
『アッ! あん♡ あ、ふぅ……あぁっ! ンアッ♡』
美咲は僕にしがみついたまま、気持ちよさそうにあえぎ続ける。
もうイキそうだ……このまま出していいのかな? と心の中で思うと同時に、美咲が腰を振っていることに気がついた。
さっきまでの微妙な動きではなく、我慢しきれずに動かし始めてしまった感じだ。それに気がついた途端、
「アァ、イクっ! イクっ!」
と、あっという間にイッてしまった……。
『あぁっ! はじめちゃん、ああっ♡』
美咲も、気持ちよさそうに叫んだ。そして、僕に中出しをされながら、キスをしてきてくれた。中出ししながらキスをするのが、こんなにも気持ち良いなんて初めて知った。しばらくキスをしたまま抱きしめ合って、
「愛してる」
『愛してるよっ!』
と、何度も言い合った。
「中に出しちゃったけど……」
『ふふw なんか、嬉しかったよ♡ 赤ちゃん、作ろうね』
美咲は、本当に嬉しそうだ。
その後は一緒にシャワーを浴びて、またまったりと過ごした。
でも、さっきの美咲の腰の動きが気になってしかたない。初めてなのでよくわからないが、凄くスムーズな動きだったような気がする。そして、あのSNSのことも気になる……。
『どうしたの? 怖い顔してるよ? ねぇ……嫌ならいいけど……もう一回……ダメ?』
美咲が耳まで真っ赤にして、うつむきながら言ってきた。美咲の方からエッチを誘ってくれるのは、初めてだ。
「え? もう一回って、エッチ?」
『……うん……ダメかな?』
「ダメなわけないじゃん! ベッド行こうか?」
『うん!!』
嬉しそうに寝室に移動する美咲。わずかな距離も、僕と手を繋いでニコニコしている。
そしてまたエッチが始まり、美咲は凄く積極的だった。
『私がするね……ン……』
お互い全裸になると、すぐに美咲が口でくわえてくれた。口でしてもらうのも、多分半年ぶりくらいだ。いつものエッチは、キスして、胸を少し愛撫して、そのまま挿入してしまう感じだ。僕も経験がないし美咲も恥ずかしがりなので、自然とそうなるのだと思う。
美咲は、もしかしたら不満だったのかな? と、ちょっと不安になる。美咲のフェラは、上手とは言えない。他の人にしてもらったことがないので、比較の対象もないのだけど、歯が当たって痛かったりするので、多分下手なのだと思う。でも、それが嬉しいと思う。
自分の彼女が、エッチが上手だと、多分凹むと思う。
でも、そんな事を思いながらも、さっきの対面座位での腰の振りを思いだしてしまった。実は上手い? 隠してる? そんな想像をしてしまう……。
そして、美咲の口でイキそうになり、慌てて正常位で繋がり、結局またすぐにイッてしまった……。
その後も、美咲とイチャイチャしながら幸せな時間を過ごしたが、またエッチを誘われた。まさか、一日に3回もするなんて思いもしていなかったが、結局3回目もすぐにイッてしまった……。
この日から、僕の中で疑いが大きくなっていった。そして、結局調べることにした。
まず、美咲が見ていたSNSの事を調べた。するとそれは、同じ趣味の仲間と交流をするというよりは、日記代わりという感じのサイトだった。それがわかりちょっと安心したが、一度気になり出すと、確認しないと気が済まなくなってしまった。
そして僕は、ログインをしてみることにした。IDとパスワードの組み合わせを、いくつか試そうと思った。
すると、美咲のメルアドがIDで、西暦を含んだ僕の誕生日がパスワードだった。何回かログインを失敗してしまったが、メールで通知が行ったり、最近のアクティビティで履歴がわかるようなサイトではなく、まずはホッとした。
後は見るだけなのだが、本当に見ていいのか迷った。でも、結局誘惑に勝てず、中を見てしまった。
最新の日記は、この前3回もエッチした日の前日だった。
箇条書きみたいな感じで書き殴るような日記だったが、見なければ良かったとすぐに後悔した。
”イキすぎてオマンコ壊れちゃう
ポンプに切り替えてもらってホント良かった
なんでもっと早くしなかったんだろ?
ホント、馬鹿だ私
まだオマンコに入ってるみたい
あぁ、早く欲しいなぁ(^^)
早くポンプ♡
あぁ、ダメ、書いてておかしくなりそう
はじめちゃんにしてもらおっかなぁ?
でも、あんまり気持ち良くないしなぁ
やっぱり我慢しよっと”
なんだこれは? 何かの間違い? 他の人の日記にログインしちゃったのか? でも、はじめちゃんって……。
パニックになりながら、日付をさかのぼる。
”明日が待ちきれないなぁ(^^)
もう、朝から5回目
オナニーしすぎて指ふやけた
でも、ちょっと怖いかも
ポンプって、心配だな
どうしよう?
やっぱり断ろっかなぁ?
でも、あれ以上の快感ってどんなだろう?”
僕は、頭が真っ白になった。本当に、悪い夢でも見ているようだ。何かの間違いだと心の中で叫びながら、さらにさかのぼる。
”今日はキンちゃん頑張りすぎ
5回も出してもらっちゃった
ピル飲んでても、妊娠しちゃう(^^)
垂れてきちゃった
あぁ、ダメだ、もううずいちゃう
まだ効いてる感じ
はじめちゃんとしてあげよっかな?
効いてるうちなら少しは感じるかも”
足下がグラグラ揺れている感じがする。現実とは思えない。こんなのウソだ……。
日記を一気にさかのぼる。
”結局また会った
あんなに嫌いなのに、死ぬほど憎いのに、すぐに抑えきれなくなる
アレを塗られると、すぐに我慢できなくなる
また裏切っちゃった
あの時の自分を殺したい
あんな事言って、あんな事して、もうイヤだ
思い出しただけで死にたくなる
警察に行った方が良いのかな?
でも、だめだ
私も捕まっちゃう
助けて”
話がガラッと変わった。美咲は脅されてる?
でも、さっきまでの日記はそんな感じではなかった。狂ったように日記を読む僕。
”また呼ばれた
もうダメ
今度こそ断ろう
でも、ダメだ
あんなに嫌いなのに、あんなに殺したいのに、アレのことで頭がいっぱいだ
もう裏切りたくないのに
ダメだ、自信ないよ”
”ダメだ、ずっと考えてる
連絡欲しい
でもダメだ、裏切れない
でも、あぁ、こんなのイヤだよ
欲しい、欲しい、欲しい”
”もうダメだ
やっぱり全然違う
狂っちゃう
狂ってる
あんなの、私じゃない
逃げたい
あぁ、でも、欲しい
バカだ、本当にバカだ”
”アイツから呼ばれた
私最低だ、死にたい
嬉しいって思った
馬鹿だ私
断らないと
でも、あぁ、アレ塗って欲しい”
”アイツから1ヶ月も連絡がない
やっと解放されたのかな?
飽きてくれたのかな?
でも、最低だ、私
欲しいって思ってる
アレが欲しい
裏切れないのに、裏切りたくないのに
自分でしても全然ダメ
はじめちゃんとしても、あぁ、私最低だ
このまま連絡来ませんように”
最近の日記とはまったく違う内容に、戸惑う僕。
一気に一番古い日記を確認した。
するとそれは、ごく普通の日記だった。主に新撰組関係のゆかりの地に行った記録や、女友達を遊んだことなど、ありふれた内容だった。短くても、毎日書かれていた日記が、急に1ヶ月ほど飛んだ。
”どうしよう?
もうどうしていいかわからない
警察
でも写真
死”
凄く断片的な内容だ。
読み進めると、それから3日後の日付だ。僕と出会う1ヶ月ほど前になる。
”もうだめ
死ぬしかないんだ
でも、アイツも殺してやる”
話が少しずつ見えてきた。でも、まだわからないことだらけだ。
”まただ、死にたい
逃げられない
あんなの私じゃない
薬のせいだ
警察
ダメ、パパやママが”
しばらく、こんな日記が続く。死にたいとか、逃げたいとか、葛藤が続いている感じだ。僕は、魅入られたように読み続ける。
”今日、資料館で気になる人がいた
でも、こんな汚れた私じゃダメだ
また呼ばれた
死にたい”
こんな事が書いてあった。ドキッとした。僕のことだ。本当に出会ったその日から気にしてくれていたんだという驚きと、そんな悲惨な状況だったんだという驚きで、呆然としてしまう。
そしてし、また葛藤しているメールが続き、
”あの人とまた会えた!
ウソみたい
近所だし、また会ってくれるって!
でも、私なんかじゃダメだよね”
これを読んで、どうしようもなく泣きたくなった。本当に一目惚れしてくれてたんだと言うこと、苦しい美咲の状況に気がつけなかったこと、自分が嫌になる。気がつけていれば、助けることが出来たのではないか? もう、何も考えられない。
ただ、大体わかってきた。推測もあるが、美咲は何かしらの方法で無理矢理男に強姦された。そして、写真を撮られ、それをネタにまた関係を迫られた。その時に、薬を使われた。多分、覚せい剤とか、向精神薬とかだと思う。そして、警察に行くこと、自殺すること、刺し違えることを考えながら、ズルズルと関係を持ち続け、僕と出会った。僕と交際し、結婚し、今日に至るまで、男に脅され続けて関係を持ち続けた。そして、薬と男に心を狂わされた……こんな流れだと思う。
僕は、今までの人生で、感じたことがないくらいの怒りを覚えた。最新の日記には、酷いことも書いてあったが、薬に狂わされているせいで、本心であるわけがないと思う。
男を何とかしなくては……警察に届ける。でも、美咲まで逮捕される。どうしたらいいのだろう?
いっそ、僕の手で……でも、なにをするにも男の居場所もわからないし、証拠もない。日記だけでは、僕も確証を持てない。
混乱しながらも、家に帰ると、いつもどおりの美咲が出迎えてくれる。
『お疲れ様♡ ごはん出来てるよぉ?』
可愛らしく出迎えてくれる美咲。その笑顔に暗い影も感じないし、僕への気持ちが偽りだとも思えない。
僕はなんとか平静を装い、いつもどおりにする。
ただ、色々と考えると、美咲が時折ハイテンションになること、食事をあまり摂らないこと、夜中まで起きていること、たまにエッチになることなど、言われてみれば思い当たることだらけだ。
『どうしたの? お疲れ?』
美咲が、心配そうに聞いてくる。ついつい考え込んで黙ってしまう僕。美咲は、本当に心配してくれている感じだ。
この笑顔の裏で、あんな酷い日記を書けるのだろうか? やはり薬の影響で、一時的におかしくなっただけなのだろうか?
それにしても、急がなければと思う。日記が真実なら、美咲は薬を注射で摂取しはじめたようだ。それは、破滅へのジェットコースターだと思う。
日記から考えると、男に呼び出されているのは間違いない。隠し撮りとかは不可能だと思う。内容が内容なので、物凄く迷ったが、探偵事務所に話を聞きに行くことにした。
色々と話を聞き、気になる疑問も全て投げ、美咲が仮に違法薬物中毒だとしても、警察には通報しないと言うことを約束してくれた。そして、色々なアイデアを出してくれた。
そしてやはり、なにをするにも証拠が必要と言うことで、依頼内容が決まった。
それからわずか10日後に、報告が上がってきた。
探偵はベテランだと思うが、かなり歯切れが悪かった。証拠は取得したが、覚悟して中身を確認して欲しいと言われた。
そして、個室ブースに僕だけ残して席を外す探偵。気を使ってくれたのだと思う。
提出を受けたDVDを、テーブルの上のポータブルプレーヤーに入れて、イヤホンをして再生をはじめた。
その動画は、どうやって撮影したのか想像も出来ないものだった。なぜなら、男の部屋の中から動画が始まったからだ。どう考えても、合法的手段ではないと思う。だけど、今はそんな事はどうでもいい。
カメラに映った部屋は、生活感のない部屋だった。かなり広角のカメラのようで、一部屋がほぼ丸ごと映っている。
20畳くらいはあるような部屋で、ソファとベッドとテーブルくらいしかない。テレビやクローゼットみたいなモノもなく、冷蔵庫や台所も見える範囲にはない。
部屋と言うよりは、事務所とか、倉庫みたいな無機質な感じだ。
ドアが開き、男が入ってくる。まだ一人だ。男は、ビール片手にバスローブみたいなものだけ羽織っている。そして、見た目は驚くほど男前だった。年の頃は40半ばくらい、大沢たかおを冷たい感じにしたルックスだ。無理矢理強姦をしなくても、相手はいくらでもいるように思える。
ただ、バスローブの隙間から、チラチラと入れ墨のようなものが見える。タトゥーとかそういう感じではなく、和彫りみたいな感じだ。今時、そんなコテコテなヤクザがいるのに驚いた。
ソファに座り、ビールを飲み始める男。すると、ドアが開いて美咲が入ってきた。美咲は、いつも着ているような清楚なワンピースに、膝までのスカートだった。いつも僕と出かけるときのような、普段どおりの格好だ。そして、無言で入ってきて、硬い表情で立っている。
「なに突っ立ってんの? ほら、さっさとやれよ」
男が無表情で、さほど関心もなさそうに言う。
『もう、これで最後にして下さい……』
美咲が、思い詰めた顔で言う。
ここまでのやりとりを見て、僕は、あぁ、やっぱり真実だったんだ……と、絶望的な気持ちになった。あの日記は、美咲の妄想日記なのかも知れない……そんな淡い期待も持っていた。
「あ、そう。じゃあな」
男はあっさりとそう言うと、関心なさそうにスマホをいじり出す。
「ん? どうした? 他の呼ぶから、出てけよ」
スマホを見たまま男が言う。
もしかして、終わりに出来たのか? と、期待をした瞬間、美咲が土下座をした……。
『ゴメンなさい。生意気言いました! お願いします! ポンプ下さい!』
信じられないくらい大きな声で言う美咲。
「結局そうなるんだろ? 毎回めんどくせーよ。ほら、しゃくれ」
男は、そう言うとバスローブを脱ぐ。両肩にびっしりと和彫りが入った男の体は、顔の雰囲気とは違い、意外なほどガッシリしていた。
そして、ソファに座る男のアレは、まだまったく勃起していないようで、見えない感じだ。
『はい……』
美咲は、着衣のままソファの男の前にひざまずき、口での奉仕をはじめた。男が無理矢理しているようには見えない……
美咲が、他の男のモノを口でしている姿……画面を通して見ているせいもあるのか、まったく現実感がない。
美咲は、まだフニャフニャの男のモノを口でくわえ、大きくさせようとしている。でも、なかなか大きくならない男のアレ。僕が美咲にこんな風にしてもらったら、大きくなるどころかとっくにイッてると思う。
男はビールを飲みながら、美咲にフェラをさせ続けるが、美咲のことを見もしない。美咲は、こんな屈辱的な扱いを受けているのに、まったく気にすることなくフェラを続ける。
自分の愛する妻が、売春婦以下の扱いを受けている姿を見て、僕は怒りで目の前が赤くなる気がした。
だけど、そんな僕の気持ちを一気に冷ますような動きをする美咲。美咲は、口での奉仕を続けながら、自らスカートの中に手を突っ込んだ。そして、スカートがはだけるのも気にせず、夢中で自分のアソコをまさぐり続ける。
『ンッ! んンッ! ンッ♡』
美咲は、甘いうめき声を出しながら、さらに必死でフェラを続ける。そして空いている左手で、男の乳首まで触り始める。
すると、やっと男のアレが大きくなってきた。ムクムクと特撮みたいに急に大きくなっていく男のペニス。
嫁が僕に内緒でSNSをやっていた
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| 元記事サイト:私たちのエッチな体験談
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