俺は少年野球チームの監督をやっている。
3年ほど前に草野球で知り合ったある人から頼まれて、引き受けることにした。
普通、少年野球の監督は、子どもがいる父親世代の人がやることが多いが、そのチームは、忙しい父親が多いということで、自営で比較的時間のやりくりができる、まだ20代後半の若い俺が引き受けることになった。
チームには小学校低学年から高学年まで40数人の子どもたちがいて、それぞれ親たちも手伝いに来ている。
忙しい親が多く、うちのチームは親の「当番制」は作っていないが、熱心な母親、野球好きの母親たちが自然な感じでチームの世話をしてくれている。
チームは、ここのところ強くなって、各種大会でも勝ち進んでいて、有力選手の入部も増えている。
そうなると、最初は和気あいあいだった雰囲気が、だんだんと母親同士がギスギス、バチバチみたいな感じになっていく。
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