このままじゃ潰れるって思って、普段一人じゃ酒なんか飲まないし、アルコール自体も強くなのに、一人で居酒屋に行ってみた。
当時の自分は、全然飲み屋の事とか知らなくて、キャバクラとスナックの違いもわからないし、ニューハーフとかおかまバーとか料金体系も、誰が居るかもまったく判らなかった。
悪い意味で堅物で真面目な性格で、融通が利かずに苦しんでたなぁーと当時を思い返すことがある。
そして、どの店が良いのか普段飲み会とかも断っていた自分には全く判らず、迷っているうちに、どんどん路地の方に歩いて行ってしまい、一見外観がこじんまりした店に飛び込んだ。
入った当初はスナックかな?って思っていた。
案の定、軽くビールを飲んだだけで酔っ払い、用を足したくなったのでトイレ行こうとすると、俺の後ろから綺麗な女性がついて来てドアも閉めさせてくれない。
なのにトイレの仕切りドアはしっかり閉めてる。
「あっあの」
「大丈夫、早くおしっこしちゃいなさいよ」
なかなか人に見られながら出るもんではない。
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