共に大学4年、同じゼミ。
図書館で偶然あったのがコトの始まりである。
相手のスペックは、眼鏡・胸は普通・非処女・優等生といった感じの家庭教師みたいな女。
ゼミは同じだが、男は男、女は女で話すので関わりはあまり無かった。
その中でも、積極的に皆に話題を振ってくれる子で、名前はとりあえず『恭子』にする。
今は卒論に追われる季節であり、家で集中できない俺は久々に大学の図書館に行く事にした。
行ったはいいけどあまり進まず、寒くなったから帰ろうとしたら、雑談スペースに恭子がいて携帯弄ってたのね。
恭子だな、とはわかったんだけど、もし違ったらと思って声をかけらずにうろうろしてたら・・・。
「あ、俺君、久しぶりー」と向こうから声を掛けてもらった。
ゼミは大半の人が来てなく俺も行ってなかったが、恭子は真面目に出ていたようだ。
卒論がどこまで進んだとか、最近寒いとか、ゼミの子がどうしたとか、とりとめのない話をしたのね。
で、すぐに話題もなくなり、恭子が「帰ろうかな・・・」と言ってきた。
俺も帰るところだったが、気まずいのでどうしようかと思っていたが、持っていた荷物の状態からどう見ても帰宅するのがバレていたので、二人で帰る事になった。
帰り道は、終始恭子の質問に俺が答える感じであったが、『さすがに喋る事ないよ・・・』的な空気が漂いだしたので、俺からも話すようになった。
女のあるあるネタというか、男からしたら本当にそうなの?って事を質問してみたら、これがウケた。
駅に着いたが話が途中なので、飯食ってく事にした。
女と二人で夕飯とか母親と以来な俺はそれはそれは喜んだ。
その頃から俺はちょっと浮かれてたのね。
大学生らしい事をしてるんだなーとか、恭子は清楚で結構人気あるし、彼氏気取りな気分になった。
話が弾むというか、1回ズバッとした事を話すと途端に話しやすくなって、自分なりにも相手に退屈させてない感じはした。
「俺君ってどこ住んでんだっけ?」
「あーこの駅の裏だよ、10分くらい」
「近いねー行ってみたいなー」
・・・とか言い出した。
恐らくは『本当に行きたい』のではなく、社交辞令だったのだと思うが・・・。
俺は「えっ今から!?」と狼狽えた。
恭子もちょっと驚いた様子を見せたが、「俺君が暇なら行ってみたい」と。
チャンス!!と思う半分、部屋の状態、その他様々な事に困惑したが、そのとき外のイルミネーションが目に映った。
(あぁクリスマスが近い・・・)
クリスマスの告白成功率は7割と聞く。
その前にクリスマスに向けて恋人を作りは盛んだ。
(まさか・・・)と俺は思った。
ビッチな所以である。