をするのですが、まだ代だったころ、こんな事がありました。
無事旅館について、翌日の打ち合わせも済み、お風呂に入っていたときのこ
とです。その旅館の大浴場は女湯と男湯が高い塀で仕切られているタイプで
した。だから、お互いの話し声とかが天井に反射して反対側にも聞こえてく
るんです。私が一人でお湯に浸かっていると、男湯のほうから生徒達の声が
聞こえてきました。最初のうちはふざけあっていたり、他愛もない世間話を
していたのですが、ふと、彼らの口から、私についての話題が出たんです。
私の顔の批評から始まり、胸の大きさ、脚の形、見たこともない乳首の色や
形、あそこの毛の量などについて、異常に盛り上って話していました。彼ら
からすれば、どうせ一期一会ですぐ別れる相手のことだから、罪悪感やしが
らみもなく話せたんだと思います。でも、隣でそれを聞いてる私は気が気で
はありませんでした。まるで彼らの前で、裸で、批評を受けているような錯
覚にとらわれてしまったのです。話はどんどんエスカレートして、私の性感
帯や好きな体位の予想、はてはセックスの時のあえぎ声の物まねまで…。
たまらなくなって、湯船から出ようとしたとき、うっかり脚を滑らせて膝を
ぶつけてしまいました。その時にほんの少し声を出してしまって…。それで
私がお風呂にいたって事がばれてしまったのではないかと、その後の行程の
間は気が気ではありませんでした。