寝とりと寝取られ

寝とりと寝取られ,寝取り・寝取られ

単身赴任先で知り合った女学生

東京で家を建て、始めての単身赴任生活に突入。関西の某大学そばに社宅があり、そこでの一人暮らしが始まった。
40過ぎのおっさんの一人暮らしは寂しいもので、土日は本当に暇だ。この年になると、一人で出掛けると好奇の目に晒されるので、近くにショッピングセンターがあろうとも、行けるはずもない。
と言うわけで、町内の集まり程度のものには積極的に参加するようにした。要は、それしか外出の大義名分がないからだ。
ある年の話。近くの大学祭で、学生と一緒に催しをする事になり、当然私はそのメンバーにも入ることになった。そこで知り合ったのが入学したばかりの由江。この子との出会いが私の単身人生に一生忘れられない思い出を残す事になる。
それは寝とり?寝取られ?今でもよく分からない、ちょっと奇妙なお話です。

共同作業する内に学生達と仲良くなったが、数名いる女性の中で比較的背が高くて可愛い由江は目立っていた。現役男子学生達の間では彼女を狙ってる奴は多かったかも。
この由江からの告白で私達は付き合う事になったが、正直驚いた。こんな可愛い子が私みたいなおっさんに興味を持ってくれた事もそうだけど、何よりも、妻帯者である事を知っていたにも関わらずの告白であった事、について。
彼女は、「本気で付き合ってくれなくていい。そばにいてくれるだけでいい」と言っていた。
今時の女の子の考え方に驚いたけど、スケベ心というよりも、無味乾燥な休日を過ごしていた私は良い話し相手が出来ると思い、友達としてお付き合いする事にした。「好きな男が出来たらすぐに言ってくれ。私は祝福するし、由江の前から消えるから」と言ったけど、これについては納得していないような感じだった。何しろ彼女は、本気の付き合いを私に求めていないと言いつつも、普通の男と女の関係を前提としていたから。


土日は殆ど彼女の部屋にいた。

一緒にビデオ見たりしたけど、一日の殆どは主に彼女の話の聞き役に徹していた。
でもこれが中々面白い。今の若い女の子の話なんて、今まで聞く機会なんか無かったから。普通の関係ではない私達は、二人で出掛けるわけにもいかず、最初一ヶ月間は只管彼女の部屋に入り浸り…………
でも彼女も大学生、成熟した一人の女、いつまでもこんな小学生みたいな付き合いが続くわけもなく、二ヶ月目に入った頃、ついにセックスしてしまった。
当然妻に対しての罪悪感は酷かった。が、それ以上に若い子の身体に溺れてしまった。最低だと思いながらも、土日は一日中抱き合っている、という事も当たり前なくらい堕落した生活を送るようになっていった。
由江は私が二人目という事で、最初はぎこちなかったが、毎週毎週何度も何度もセックスする事で、私色の女になっていった。
合鍵を貰ってからは更にタガが外れたようになってしまい、平日も早く仕事が終わった時など、そのまま由江の部屋に突入、文字通り下半身も突入させていたりもした……アホでゴメンなさい。


転機が訪れたのは半年くらい経ってから。

会社帰りに社宅近くの大きな駅で途中下車、遅い夕食を取ろうとしていた時の事、吉牛の窓の外を何気に見ると彼女が歩いているのが見えた。しかも同級生くらいの若い男と一緒のところを。
手を繋いでいる、かどうかまでは見えなかったが、肩が触れ合うほどの距離で仲良く歩くその姿はどう見ても恋人同士。
私は激しく動揺した。自分の立場を忘れ、はっきり言って「あいつ何やってんだ!」と怒り心頭だった……

まあ、すぐに我に帰り、自分が恥ずかしくなった。
「本来の彼女のあるべき姿だろう?身を引け」と、自分自身に言いきかせたが……
とにかく彼女の気持ちをまずは確認する事からと思い、そのまま彼女の部屋に向かうことにした。

合鍵で彼女の部屋に入って暫くすると、由江が一人で戻ってきた。いつものようにニコニコ。
晩ご飯食べた?とか、お風呂入ってく?とか、これもいつもの由江。
とても他の男とついさっきまで一緒に居たとは思えない。
俺は「軽く」聞いた。

「好きな男出来たら言ってくれよ。お祝いするからさ」
「何急に?好きな男って、石橋さんだけなんだけど、私(笑)」
「ごめん、今日一緒に男の子と歩いてるの偶然見ちゃった……仲良いのかい?」
「…………」

一瞬動揺していたけど、すぐに事情を話し始めた。彼は同じ学部で、入学以来仲良くしているとの事。確かに何度か告白はされているが、その度に断わっている。良い人だけど、石橋さんがいるから、と。

この話を聞いて妙な気分になった。
悔しいとか嫉妬とかもあるんだけど、それとは違う変な期待感?みたいなもの。由江が他の男と一緒にいる場面を目の当たりにして、私は少し気分が高揚していたのかもしれない。二人が仲良くしているところを見てみたいと思った。

「今日は飲み会あったから。その流れで一緒になってただけだよ」
「そう……でもせっかくだからそいつに応えてあげるというのも、ありかもよ」
「え?何言ってるの?」
「嫌いじゃないんだろ?」
「別に嫌いじゃないけど、好きなのは石橋さんだけだよ。なんでそんな事言うの?」
「由江と付き合う時に決めたでしょ。好きな男が由江に出来たら送り出してあげるよって」
「だからなんで?好きなのは石橋さんだけ!私の事、重くなったの?」

子供みたいにぎゃんぎゃん泣き始める由江。正直私も後ろ髪を引かれる思いはあったが、何とか納得してもらい、私の半年に渡る不倫生活は終わった。


再びくたびれたおっさんの単身生活に戻ってニヶ月。

土日の真昼間にスーパーに行くのは恥ずかしかったが食ってく為には仕方がない。スクーターで少し遠くのスーパーまで買い物に。

そしてそこで買い物をする由江を見かけてしまった。隣には例の男。
仲良く手を繋いで食品を手に取るその姿を見て年甲斐もなく動揺してしまった。

これから由江の部屋に行って手料理でもご馳走するのか……
そして、私達が以前していたように、一緒にビデオでも見ながらまったりするのか……
その後は……当然……

私は由江が男に抱かれる姿を想像し、やるせなさと嫉妬、そして興奮してしまっていた。

もう終わった恋愛、まして不倫なんだし、とっくにケジメを付けたじゃないか。自分に言いきかせてもスーパーでの光景は、二ヶ月近くなんの変哲もない暮らしをしていた私にはインパクトが強過ぎた。
一人悶々としながら晩ご飯を食べていると携帯に着信……何と由江からだった。
アドレスからは消していたので、最初番号だけでは分からなかったが、開口一番「私だよ!」と言う明るい彼女の声ですぐに分かった。

「良かった!出てくれないと思った」
「そんな子供みたいな事しないよ。てか、驚いた。どしたの?」
「石橋さん、ちゃんと食べてる?」
「何とかね。元気そうだね」
「まあね……」

あまりにも以前と変わらない彼女の対応に、私も同じように応対、二ヶ月のブランクが嘘のようだった。

「あのさ……今日○○のスーパー行ってなかった?」
「行ってたよ。何で知ってるの?」
「やっぱり。私、石橋さんに凄く似た後ろ姿見たから……」
「てかさ、俺も見たよ、彼氏と一緒のところ」
「え?そうなん……何で声かけてくれなかったの?」
「いや、そりゃマズイだろ。彼氏の手前」
「……そっか……だよね」
「今部屋から?彼氏いるんじゃないの?」
「うん。でもお風呂に入ってるから……」

このシチュエーションを想像し、私は図々しくも少なからずショックを感じ、同時に言いようのない興奮を覚えた。

「そうか……同棲してるの?ひょっとして」
「ううん、まさか。それはないよ」

僅か五分程度の電話。特に何かを話したと言うわけでもない。元気でね、の一言でお互い電話を切った。

とっくにケジメを付けていた関係、でもスーパーでの出来事とこの電話で、私の中で再び由江の存在が心をかき乱し始めていた。
でもそれは私だけではなく、由江も同じだった。


その翌週の金曜日の夜

由江から電話があった。

みすぼらしいご飯を食べ終わり、さて風呂でも…と思った矢先の電話だった。

「石橋さん?ごめん遅くに」
「大丈夫だけど、どしたの?何かあった?」
「うん……」

こないだと違って、浮かない様子だった。思いつめてる、と言う程ではないが、何かを言いたげな感じ。

「何か困った事でもあった?」
「ん……困ったというか、相談、みたいな?」
「ああ、俺でよければ何なりと」
「てか、あのね、今結構近くに来てるんだ」
「え?近くって、社宅の?」
「うん…」

私は動揺した。比較的近くには住んでいたけど、社宅住まいの私の立場上、女性が私の部屋に入って行った、若しくは二人が会話していた、という噂が立つだけでも大変な騒ぎになってしまう為、大袈裟ではなく、半径100メートル以内に近付けた事は一度もない。そもそも二人で外出する事など全くなく、デートは専ら由江の部屋で、という感じだったし。

「あ、ごめん、マズイよね、こんなの…ごめんね。帰ります…」

外は雨が降っていた。力なく笑いながら電話を切ろうとする由江に、思わず言ってしまった。

「ちょっと待って。Dの○○1号室だから」
「え?…行って…いいの?」
「その代わりコソッと入ってくるんだよ。鍵開けとくから」
「うん!分かった!有難う」

無邪気な由江の声だった。可愛いな……単純にそう思った。

音も無く、微かな空気の流れで玄関のドアが開いたのかわ分かった。そこには少しだけ見慣れない服装の由江が恥ずかしそうに笑いながら立っていた。以前はフンワリしたミニスカートにカットソー、たまに可愛い帽子を被る、みたいな恰好を好んでしていた由江だが、この時はかなりはっきりと身体の線が出る服装だった。彼氏の趣味なんだろう……

部屋に入り、立ったままキョロキョロする由江をソファに座らせた。

「思った通り、小綺麗にしてるね、石橋さん」
「はは、物がないだけだよ。なんか久しぶりだから緊張するわ」
「私も(笑)」
「なんか雰囲気変わったよね。大人っぽくなったというか。彼氏の趣味だろ(笑)」

由江は微に頷くと恥ずかしそうに下を向いた。

「その彼氏の事?相談って」
「へへへ、ズバリ言うね……」
「何となく分かるよ、顔見れば」
「やっぱ石橋さんは大人だな~」

すると彼女の携帯が鳴った。携帯をチラ見して、そのまま放置する由江。

「電話出ろよ。俺あっちいってるから」
「ううん、いいの」
「彼氏でしょ?ずっと鳴ってるよ。出なって」

少し考える由江。そのまま止まるのを待っているかのよう。
でもいつまで経っても鳴り止まず、私に一言言って壁の方を向いて電話に出た。
私は気にかからない様に、辛うじて分離された台所に行って飲み物を準備した。
でも狭い部屋、嫌でも由江の声が聞こえてくる。

「うん…うん、そう。カキョウだから、…うん……はいはい、分かったから。後で電話するらね、うん、はーい、じゃね」

ほんの数十秒で会話が終わったが、電話で喋る由江は俺の知らない由江だった。

「ごめん、聞こえちゃったけどさ、結構強いね。ひょっとして、彼氏って年下?」
「同い年だよ」

私が知っている由江は、天真爛漫で甘えん坊。でもこの電話の時は、姉さん女房的で、はっきり意思表示する強い女、みたいな印象だった。
私と付き合ってる時は、私が二回り近い年上だったから甘えていただけなのかもしれない。
彼女の意外な一面が見れたような気がした。

次第に以前付き合っていた時のように取り留めのない話をしていたが、肝心の相談事は一向に出てこない。
30分程経過した頃に話を振ってみた。

「相談って、何?」
「あ、うん……」
「て言うか、あんま悩んでるようには見えないよ?(笑)」
「ごめん、分かっちゃった?」
「だって凄くいい笑顔してるよ。彼氏とも上手くいってます、みたいな(笑)」
「ははは……」

彼氏の話をすると少しだけ俯く由江。何かを考えているようではあった。それが分かってて上記のような話を振ったのだが。この時点で私にスケベ心があったのは間違いない。
でも、それを上回る理性もあった。

「そう言えばさ、合鍵返してなかったよね。これ、はい。有難うな」
私はそう言って彼女に合鍵を差し出した。

「あ、いいこれ。石橋さんが持ってて」
「いや、おかしいでしょ。何の関係もないおっさんが鍵持ってるって(笑)」
「……何の関係もないって……やめて、そういう言い方」
「え?て言うか…俺持ってても……」
「ご飯に困った時とかさ、ワイシャツの襟の汚れ取れない時とかさ、私頼ってきてよ」
「いやいや、そういうわけにはいかないだろ。彼氏に怒られちゃうし」
「ふふふ、そうだよね……ゴメンね、変な事言って」

そう言うとサッと立ち上がり、玄関に向かった。

「押し掛けてゴメンね。重いよね、本当に。帰ります」

そのままバタバタと出て行ってしまった。結局何しに来たのか分からないまま。
場所が場所だけに、追いかける事も出来ずに唖然としていると、手には返しそびれた合鍵が。
すぐに携帯に電話した。合鍵忘れてるよって。

「だからいいよって。石橋さん、こっそりもう一つスペアー作ってたら意味ないし(笑)」
「そんな事はしてないけど」
「分かってるよ。でもいい。夜這いしに来てもいいよ~」

でプツッと切れた。

そしてその三日後、大きく運命が動く事になる。


由江の喘ぎ

同僚と飲んだ帰り、ほろ酔いの私は数ヶ月ぶりに由江の家に向かった。酔って気が大きくなっていた事もあるが、やはり自分としてはキッチリと合鍵を返そうと思っていたから。じゃないと、本当に夜這いしそうだと思ったし、いい加減区切りを付けないと、というのがあったから。

社宅の一つ前の駅で降りて由江の部屋に繋がる坂道を登って行った。僅か数ヶ月前なのに懐かしい風景。楽しかった当時が思い出され、知らず知らずのうちにニヤついていたと思う……
一階にある彼女の部屋の前に着いた時、思わず以前のようにインターホンを押しそうになった。時間が時間だけに、由江は寝ているかもしれない。
私はポストにそっと鍵を入れようとした。
と、その時……微かに由江の声が聞こえた。ポストを少し開けた時に中から聞こえたのだ。

まだ起きてるのか?私はそっとドアに手を掛けてみると、鍵が掛かっていない。
性欲が理性を上回ろうとしていたのかもしれない。本当に夜這いをかけようと思ってしまっていたのかもしれない。
ゆっくりと玄関のドアを開け、真っ暗な玄関に入ってしまった。

やっぱり寝ているのか?俺は何をしようとしているんだ……酔いが冷めるに連れ、再び理性が現実に私を引き戻そうとした。
なのに……

「あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!」

一瞬でそれがセックスの時の女性の声だと分かった。

足が竦んだ。動揺と緊張で心臓が飛び出しそうな程だった。

暗闇に次第に目が慣れてくると、玄関の廊下と、10畳少々はある比較的広めのワンルームを仕切る扉のガラス窓から向こうが見えた。

ぼんやりと薄暗い部屋の中で蠢く肌色二体。
目を凝らすと、ベッドの上で正常位で重なる男女の下半身だけが見えた。
大きく開いた両脚の間で跳ねるように躍動する男の尻。

「あっ!あっ!あっ!凄い!やだっ!凄いっ!あんっ!あんっ!あんっ!」

女の喘ぐ声を不思議な気持ちで聞いていた。由江の声だと言えばそうなのだが、私が以前聞いていたそれとは少し違うような気がしたから。
今聞こえている声は、何というか、本当に気持ち良さそうで、遠慮なく心から開放されているような感じ。私との時のような、どこが自制?恥ずかしがる?ようなものとは違った。

間もなく由江の声が大きく高まって行き、果てた。
そして、その後すぐに男の尻がバネ仕掛けのように信じられないスピードで上下したかと思うと、ピタリと動かなくなった。
その男の下半身に、ゆっくりと女が両脚を巻き付かせていく光景を見ながら、わたしはそっと外へ出た。

もう見ていられなかった。

私は社宅までの道程、「普通のどこにでもいる若いカップルじゃないか。これでいいんだ。これで」と心の中で呪文のように呟いていた。
でも、灯りのない静かな部屋に一人になると、どうしようも無い程の寂寥感が襲ってきた。
この鬱になる程の寂しさは翌日まで続き、午前中は殆ど仕事が手に付かなかった。

そして昼休み、私が取った行動は、それまでの私の決意とな裏腹なものだった。

「今夜、由江の部屋に行きたい」

私は一言だけメールを入れた。
送信ボタンを押した後、少しだけ気持ちが整理できたような気がした。
彼女の部屋に行って何をしたいのか、その時点では明確な答えはなく、ただ由江の顔が見たい、それだけだった。

彼女からの返信は早かった。

「どしたの~?なんか嬉しいかも。ご飯用意しとくね!」

可愛くて仕方なかった。私は仕事を六時には切り上げ、はやる気持ちを抑えて由江の部屋に向かった。
懐かしい坂道を小走りで駆け上がり、彼女の部屋のインターホンを押す。

「鍵開いてるよ。ちょっと待ってね」

彼女の言葉が終わる前に私はドアを明けて中に入って行った。
すると目の前に駆け寄ってくる由江が……
私は無意識の内に彼女を強く抱きしめていた。由江の甘い香りに包まれて、私は安堵の気持ち、そして下半身に血が流れ込むのを確かに感じていた。

彼女は両腕を戸惑いながら私の背中に回してきた。

「石橋さん、どしたの?何かあった?」

優しく問い掛ける由江。私は無言のまま強く抱き締め、甘い香りを堪能していた。

「私、彼氏いるんだよ」
「…………」

彼女の耳に軽く口づけすると、一瞬ガクッと膝が落ちそうになっていた。
彼女の潤んだ瞳を見たら止まらなかった。
貪るようにキス。
彼女の舌が私の口中深く侵入してきた。こんな激しいキスを由江はしていただろうか……彼氏の趣味?
彼女の舌は下品な程に私の中で蠢き、吸い、そして唾液を交換しあった。
そこからはお互い服を毟り取るように脱がせ、獣のように交わった。
入れる直前で躊躇すると、「大丈夫だから……そのまま……」と囁く由江に促されるまま、わたしは二度も彼女の奥に射精した。

殆ど休まずに二回セックス、その間二人とも何も話さなかった。一向セックスの卑猥な音と彼女の喘ぎ声。
肩で息をする彼女を見て、次第に避妊しなかった事に対する罪悪感が襲ってきた。
しかし、彼女は私の表情を見て察したのか、クスッと笑いながら一言言った。

「私、飲んでるから大丈夫だよ」

ピルの事だった。私は驚きつつも、その理由を聞いてまた驚いた。

「石橋さんと別れてから……ずっと安定しなくって。石橋さんのせいだよ(笑)」

私と別れてから体調がくずれ、生理不順で大変だったとの事。
言葉が見つからずにいると、彼女は立ち上がって「ご飯もうすぐ出来るとこだったのに」と言って台所に向かった。

Tシャツ一枚とパンツだけで料理する彼女の後ろ姿がいやらし過ぎて、私はそっと後ろから抱き付いた。
何も言わずに黙々とフライパンを揺する由江。
料理が出来上がり、火を消した時に話し掛けた。

「急に押し掛けてごめんな」
「いいよ、別に……て言うか、エッチしちゃったね、私達……」
「うん……ごめん」
「謝らないで。謝りたいのは私が彼氏に対して、だよ」
「………」
「お腹減ってるでしょ?二人で食べよ?」

食べている時の由江は以前の由江そのままだった。無邪気で甘ったれで。唯一違うのは、愛の囁きがないだけだ。以前は私の事を愛してるだの、大好きだの、会っている間はずっと言っていたから。

時間が過ぎて行くに連れ、私は気が気じゃなかった。
「彼氏、そろそろ来るんじゃないの?」
「あ、来ないよ」
「俺が来るから?」
「そう。さすがに面と向かっては無理でしょ(笑)」
「え?…いいの?」
「いくないけど、いい」

決して思い詰める様子でもなく眈々と返答する由江。でも先日いきなり私の部屋に来たのは相談事があったからというのは間違いないはず。

「こないだ俺の部屋に来たの、彼氏の事で相談あったからだろ?」
「うん……まあ……」
「彼氏と喧嘩したとか?」
「いいや、喧嘩なんて一度もした事ないよ」
「じゃあ何だろ……うまく言ってないとか?」
「そんな事ないよ。まあラブラブですよ(笑)」

由江の言いたい事が分からなかった。悩みが無いのが悩み?と、真剣に思ってしまった。

「そうか……彼氏かっこいいもんな」
「あ……見たんだっけ?」
「うん、あの時スーパーで。背が高くてイケメンだったような」
「あ~、うん、まあ背は高いかな」

短髪で浅黒く、筋肉質で背が高いと、全くすべてにおいて私の比ではない。ヒールを履いてる身長167cmの彼女が隣にいて凄く絵になっていたのを覚えていた。

「あんな恰好いい奴、そうそう居ないもんな。美男美女で羨ましいよ」私は自虐の意味も込めてそう言いながら力なく笑った。
でも彼女は笑わない。…どころか、表情を一切変えずに洗い物を始めた。
私は手伝おうかと申し出たものの断られ、そして手際良く洗い物を済ませた彼女にコーヒーを出された。
何となく表情が固い由江。やはり彼氏との間で何かあるのだろうか?

「上手く行ってるなら言う事なしだね」
「…………」

俯き加減にコーヒーを飲む由江。重い空気が立ち込め始める。
私はわざと明るく振舞った。
すると由江は私の目を睨みつけるようにすると、いきなりまくし立てた。

「石橋さんは何しにここに来たの?」
「え?どした、急に」
「なんで?セックスしたいから来たの?」
「何言ってんの?」
「女だったら誰でもいいんでしょ?」

彼女の顔は硬直、目には涙が溢れそうになっていた。

「私はね、石橋さんが和と付き合ってみろって言うからそうしただけ。私の事が重荷だって分かったから別れたんだよ。でも全然納得なんかしていない」

私は言葉が出なかった。こんなに自己主張する由江は始めてだった。

「ごめんな……俺、何やってんだろうね」
「そうじゃない……」

私は彼氏がいるのにも関わらず彼女の部屋を訪れて、そしてこんな事をしてしまっている事に対して謝ったつもりだが、由江の怒りは収まらなかった。

「私ね、本当は今日バイトだったんだ。でも石橋さんが来るって……来てくれるって言うから…」
「え?でも由江は彼氏と……」
「うん、和君の事は好き。だけど……私……分かんない……」

結果として浮気をしてしまった彼女は罪悪感から泣き出してしまった。
私は彼女よりも二回り近く年上なのに、自分がした事の愚かさを詫びた。
彼女は泣きながらうんうんと頷き、「でも私も悪いから」と言って俯いていた。
すると彼女のメールの着信音。一通り読むとそのまま携帯のスイッチを切って立ち上がり、食事の支度をし始めた。

「せっかくだから食べてって」という彼女に涙は無く、務めて明るくしようと振舞っていた。その幼気な表情が私の男心をくすぐり、ご飯を食べ終えた後、彼女に正直に打ち明けた。

「昨日さ、やっぱり鍵返さなきゃと思って、実はここに来たんだよ」
一瞬固まる由江。
「何時頃?」
「ごめん、結構遅かった」
「私、居た?」
「居た…って言うか、11時は余裕で過ぎてたからさ……彼氏一緒だったみたいね」
彼女は真っ赤になりながら俯いた。

「ごめん、はっきり言うけど、由江が抱かれているの見て、俺混乱しちゃった」
「…………」
「社宅に戻っても落ち着かなくて……俺、彼氏に嫉妬してたんだと思う。何をしてんだろうね、俺は……」

彼女はパッと顔を上げて私を大きな瞳で見つめた。

「どういう、こと?」
「どういうことって……そういう事。まだケジメつけられてないんだよ、俺は。情けないよね」
「私の事……」
「うん。二人のセックス見て嫉妬でおかしくなりそうだったけど、凄く興奮もした。大事な子が他の男に抱かれていると思うとさ、変な性癖だよね」
「私、大事な子?……なの?」
「……うん……だから今日お前の部屋に行きたいと思った。」

彼女は何も言わずに私の隣に移動してきた。

「さっきのメール、彼氏からだろ?もう帰らなきゃ」
「彼氏今日はもう来ないって」
「そうなんだ……変な事聞くけど、彼氏毎晩来るの?」
「ん~来たり、私が行ったり、かな」
「じゃあ毎日会ってるんだね」
「そうなる、かな……」

彼女は身体をピッタリと私にくっ付けると、ジッとわたしを見つめてきた。
少しの無言、そしてキス。
彼女は私の耳元で「石橋さんがそう思ってくれてたなんて、私凄く嬉しい」、そう囁いて私の耳に舌を入れてきた。
こんなったらもう止まらない。
四十過ぎの男が二度も射精したにも関わらず、彼女の熱意ある「施し」にも助けられ、三度目のセックスに突入した。
彼女は乱れた。隣に確実に聞こえそうな程声を上げ、私の上で激しく腰をくねらせながら何度もイッていた。
底なし沼に落ちて行くような、気が遠くなるような快感と共に彼女の膣の中に思いっきり射精。彼女の胸に顔を埋めながら「彼女を離したくない」と私は思った。
でも、身支度を整えて彼女の部屋から出る時に私の口から出た言葉は、それとは逆のものだった。

「今日はありがとな。もう困らせないから。来ないようにするよ」

彼女は何も言わずにに俯くと、悲しそうな瞳で微笑むと軽くキスをして私を送り出してくれた。

気だるい身体を引きづりながら社宅へ向かう途中、携帯が鳴った。彼女からだ。

「さっきは有難う。私、貴方の女でいられた事、本当に嬉しく思っています」

何となく改まった言い方をしていた。取り止めのない話をした後、モジモジしながら彼女が言った事。
私が由江の彼氏に嫉妬して、そして興奮した事はおかしな事ではない、と言っていた。何故なら由江自身もそうだったからと。
私は歩を止めて彼女の話を黙って聞いていた。

「石橋さん、月に一度自宅の奥様のところに戻ってたでしょ?私ね、その夜は本当に切なかった。切なくて切なくて、奥様に凄く嫉妬しちゃってた。図々しいよね(笑)」
「でね、石橋さんの事考えながら…………自分でしてたの。石橋さんが奥様と、って想像すると、嫉妬で苦しくて……何故か自分で慰めないと本当に気が変になっちゃうような気がして」
「だから、石橋さんはぜんぜんおかしくないよ。私も一緒だから」

彼女なりに勇気を出してカミングアウトしたんだろう。若い子が自分で「オナニーしてました」なんて言えないだろうし。

私は茶化すようにして答えた。
「いや、おかしいよ、やっぱり。俺達二人とも変態なのかもね(笑)」
彼女は笑っていた。そしてこうも言ってた。

「じゃあ変態同志こっそり変態の趣味を謳歌しなきゃだね!」

私は答えに窮していると、「ご飯いつでも食べにきてね!じゃね、おやすみなさい!」と言って一方的に電話を切っていた。


覗き

数日後の話。
私の会社は週に一度、NO残業デーというのがある。その日も五時過ぎに会社を出て夕食を外で済ませてからの事。
いつになくコッテリとした食事をとった私は、一駅手前で降りて社宅まで歩く事にした。つまり、由江の最寄駅で。
この時、「運動の為」が第一義では当然あったが、一方で由江に会いに行くか否か…という疚しい気持ちも多少はあった。

駅を降りて緩やかな坂道を登り始めた時の事。
集団で前を行く学生に追い付いた。7~8人の集団で酒が入っているのか、皆騒がしく上機嫌。
この時間から酔っ払える学生が羨ましいと思いつつ、やや鬱陶しく感じたので追い越そうと早歩きした時。
集団の先頭を少し離れて歩くカップルがいた。
同じ集団だが、何となく距離を置こうとしている感じの二人は、後ろから見ると二人共長身で、芸能人かモデルのようなお似合いのカップル。女の方はピッタリとした上着にミニスカート、高いヒールを履いており、男なら思わず飛びかかりたくなるような格好をしていた。
仲良く手を繋ぐその二人を追い越そうとした時、楽しそうに笑う女の横顔がチラッと見えた。
由江だった。

私は歩く速度を緩め、そのまま逃げるように側道に入って行った……
側道は大きくわん曲して再び駅へと続き、私は溜息と共に学生で溢れるファーストフード店に入ってコーヒーを頼んだ。

同じ学部?サークル?の仲間達との飲み会である事は一目瞭然であったが、由江達は仲間から上手くフェードアウトして二人きりになるタイミングを伺っている、という感じだった。

私はイラついていた。勿論、嫉妬から。仲間を振り切って由江の部屋に行き、これからの長い夜を共に過ごすのだろうと思うと、やり切れなさと切なさで頭がおかしくなりそうだった。
と、同時に言いようのない興奮状態にもあったが…

そんな私が次に取った行動……

一時間程お店で時間を潰した後、彼女の部屋へと向かった。
いつもの坂を上がり由江の部屋が見えてくると、私はそこで立ち止まり、こないだ二人がセックスしていた時の事を思い出そうとした。
「あの時、部屋の灯りは消され、ベッドサイドの小さな灯りだけが付いていたはず。私達が愛し合っていた以前と同じように」

私は裏に回り、由江の部屋の窓を見て灯りが消えているのを確認してから玄関へと回った。
緊張だけでは無い。異常な程に興奮していたのもある。心臓の鼓動が激しくなっていった。

ひょっとしたらまだ帰ってきていないかもしれない。或いは彼女一人だけかもしれない。そしてそう思う事が心を落ち着かせてもくれた。

私はドアノブに手を掛けて、ゆっくり回した。

……鍵は掛かっていなかった。

音を立てないように玄関に入り、奥のガラス窓を目を凝らして見つめる。
以前のような由江のあの時の声は一切聞こえない静かな室内。一瞬誰もいないのかと思ったくらい。
ホッとしたような残念なような複雑な気分だったが、目が慣れるに連れてそれが大きな勘違いである事に気付いた。

オレンジ色の光が怪しく照らすその先には、裸で重なり合う二人の姿。男が下で女が上になる69の態勢。
身体をピッタリと密着させてお互いの性器を舐め合う二人。
二人とも口が塞がれてるので声など聞こえるはずがなかったのである。

強烈だった。
再び鼓動が激しくなり、目眩がしそうな程興奮もした。

私は若い二人が本能のまま、チ○ポとマ○コをしゃぶる光景を凝視した。
目が慣れるにつれ、細かな部分がはっきり見えるようになっていったが、同時に背筋に冷たいものが走る感覚。
由江の口から放たれたのは、異様に大きい男のペニス。由江の両手で余裕で握れる程。
彼は背が大きいからあそこも大きいのだろうか……
私は男として負けた気がした。

由江の表情が険しくなり、眉間にシワを寄せると身体を震わせて絶頂に導かれていた。
彼女は慌てて起き上がるとゴムを手に持ち、大きなペニスにもどかしそうに嵌めていった。
やっとの思いで根元まで被せると、そのまま彼女が上に乗り、ゆっくりと腰を下ろしていく……
余りにも長過ぎて、半分入ったところで辛うじて上下させる程度。
男の上半身はドアの影で見えなかったが、両手で彼女の腰を掴み、上下に動かすように促しているようだった。
間もなく、彼女のお尻がプルプルと震え出す。

「あっ!やだっ!いくっ!いくっ!いくっ!いくぅぅぅ!」

いとも簡単にいかされる由江。
彼女が前のめりに倒れたところで下から男に抱きしめられ、ここまで水音が聞こえる程に激しいキスを交わしているようだった。
そして男が彼女の肉付きの良いお尻を鷲掴みにすると、グッと腰を上げてズブズブとペニスを挿入してゆく……
彼女は声にならない声を上げていた。

長大なペニスが全て由江の穴の中に挿し込まれる光景は圧巻だった。恥ずかしい話だが、私はその光景を見て鳥肌が立ち、痛くなる程下半身を勃起させていた。

暫く緩やかに腰を動かしていたが、上半身を起こして対面座位の形になると、お互い抱き締め合って顔を左右に擦り合わせるようなキスを始めた。そして彼女は腰を前後に振り出す……すぐに全身を震わせながら何度目かの絶頂へ。

私の股間は何も触らずとも暴発してしまいそうな状態に。人のセックス場面がこれ程興奮するものだとは思わなかった。

由江が落ち着いたのを見計らってオトコはそのまま彼女を寝かせ、正常位で重なろうとしていた。
この時、男の上半身が見えたが、見事に腹筋が割れた細いながらも逞しい身体をしていた。だぶつき始めた私の身体とは雲泥の差。
何よりも、お腹を叩きそうな程上反っている巨大なペニスに目が釘付けになった。
彼は右手で強引にそれを下に向けると、彼女の股の間に当てがって、ゆっくりと前に推し進めていった。
今度は彼のペース、かなり速いペースでのピストン運動。彼女は時折額が床に付きそうな程大きく背中を仰け反らせ、何度かいっていたようだ。髪の毛を両手で掻き毟るような仕草で声を上げていた。そんな由江を見た事が無かった俺は動揺した。そんなにまで感じているのか……と。

「あぁ!由江ちゃん、いくよ!」

大きな声を出してラストスパートに入ると、彼女は両手を広げて彼を呼び入れ、二人は上半身を硬く抱き締めながら、激しく舌を吸いながら一緒に登りつめて行った。
以前見た様に、彼の腰がバネが弾ける様にメチャクチャ前後に振られた後、全く動かなくなった。
恐らく射精している間も、由江は彼の頭を抱きかかえる様にしてキスをしていた。ずっと、ずっと……
ゴムを着けたままの彼が横に倒れると、すがる様にして抱き着く彼女。二人は大きく息を弾ませながら、彼女は彼の胸あたりにキスの雨を降らせていた……
男があぐらをかいて、まだ勃起したままのペニスからゴムを外すと、彼女はゆっくりと身体を起こし、そして彼の股間に顔を埋めていった……

私はそっと外に出た。
まだ10時にもなっていない。あの二人はこれから何度も同じようにセックスに没頭するだろう。
私には限界だった。

由江の部屋から出て30分程経った頃、興奮冷めやらぬまま私は社宅から彼女の携帯に連絡をいれた。
その時無性に「電話したい」からしたのだが、この行動には二つの理由があった。
一つ目は彼氏としている時の彼女と話をしたかったから。感じるのを堪えて電話に出る由江を想像しただけで興奮した。
二つ目は、ただ単に邪魔をしたかっただけ。
彼氏に抱かれている事に興奮する自分と、嫉妬する自分、相反する感情を抑える事が出来なかった。

携帯の呼び出し音、彼女が電源を切っていない事に安堵。
五回……十回、と一向に出る気配が無い。一度携帯を切る。
私からの連絡と知って敢えて出ないという状況を勝手に想像し、私よりも彼氏を優先したという事に激しく嫉妬、そして興奮した。
一方で、自分自身変態的な性欲の持ち主である事を、この時再認識した。

十分後、リダイヤル。
今度は三回目で出た。

「由江?」
「あ、はい……どうしました?」
「彼氏、いるの?」
「はい、そうですが…………来週の日程の事ですか?」
「……芝居を打ってる?すぐ側に彼氏がいるんだね?」
「あ、はい、そう、です……」
「ひょっとして、今してるの?」
「ええ、まぁ……あ、の……来週は……水曜……日……でしたよね?……」

徐々に返答がおぼつかなくなる由江。それにしても電話に出させたのは彼氏の指図だろうか?だとすれば彼氏もなかなか面白い性癖の持ち主かもしれない。

「今入れられてるのか?」
「そう、ですね……はい……」
「正常位?」
「いえ、違うと、思います……」
「後ろから?」
「いいです、よ……そうです、ね……」

「(ダメ……動かないって言ったじゃない)」
携帯を手で抑えて彼氏に訴えているようだったが、全て丸聞こえだった。

「あ、あの……じゃあまた来週……」
「ダメだ、切っちゃダメだ」
「……え………」
「由江がいくまで話して」
「……困ります……」

あふっ、とか由江の溜息混じりの喘ぎ声が漏れ聞こえてきた。微かに衣擦れの音が、リズミカルに聞こえ始めた。

「いや、あの……はい、有難うどざいました……ではまた……」
強引に電話を切ろうとする由江に俺は叫んだ。

「切ったふりしろ!そのまま携帯を下に放り投げとけ!」

由江は私の言う通りにした。
すぐに彼氏の声が聞こえた。しかもかなり明瞭に。

「カキョウ先?」
「あ、うん……」
「エッチしてたの、ばれたんじゃね?」
「いやん……もう……」

ギシギシと、ベッドが軋む音……

「由江ちゃん、我慢してない?」
「……して……ない……」
「もっと声出していいんだよ?てか出してよ、普通に」
「……ん……んん……」

必死に声を我慢する由江が可愛いと思った。私は心の中で彼氏を応援していた、もっと激しく!もっと頑張れ!と。

ベッドの軋む音の間隔が狭くなっていった時、甘々の声で「あぁ~ん、もう……あっち……」と囁く由江。
ガタンとベッドの揺れる音、床を歩く音が聞こえたと思ったら、二人の声が遠くになった。
多分場所を変えたのだろう。
でも、ワンルームに台所がくっ付いただけの広くない部屋なので、小さいながらもはっきりと聞き取ることができた。

パンパンパンパンっ!と、激しく肌をぶつけ合う音が部屋中に響き、

「あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!」

いきなり全力で喘ぐ由江。私は嫉妬で胸を掻きむしりながら、彼氏の半分程度しかない自分のペニスを引っ張り出した。我慢の限界。

「そこ!すごいっ!あああああああっ!やだ!あああ!いくぅぅーっ!いくっ!」

由江がいかされるのと同時に私は射精した。

一度射精して落ち着くと電話を切った。前回同様聞いてられなかっただけだが……
風呂入ったり、ニュース番組を見てマッタリしていると、再び性欲が復活してくる。以前はこんなに早く復活する事なんて無かったが、彼氏の存在で私は変態的な性癖に目覚めてしまったようだ。

あれから一時間は経過している。でもあの二人はまだ交尾を繰り返しているはずだ。
鬱と共に勃起し始める私のペニス。無性に由江を抱きたくなった。
ベッドに入っても眠れない。
どんなに頭の中から消去しようとしても次から次へと妄想が広がる……
私は我慢できず、彼女にメールを送った。

「俺の部屋に来い。お前を抱きたい」

自分でも大胆なメールを送ったものだと思った。
当然、リメールは無し。
でも不思議なもので、そのメールを送信したという事実で私の妄想は一掃され、その後あっという間に眠りに落ちてしまった。

携帯の着信音で目が覚めたのは夜中の3時過ぎ。メールではなく、音声だった。
私は半分寝ぼけて電話に出た。

「石橋さん?ゴメン、遅くなっちゃって」

あれ?由江か?何でこんな時間に?……と一瞬混乱、でも次の一言で完全に目が覚めた。

「来いって言うから来たよ!」

声を潜めながらも嬉しそうに喋る由江。
この時前夜の事を明瞭に思い出した。

「ゴメンね、石橋さん、寝てたよね。ゴメンね」
「あ、あ、いや、あれ?どこ?」
「石橋さんちの近くまで来ちゃった。でも遅いからまた今度にするね。ゴメン……」
「あれ?彼氏は?帰ったの?」
「ううん、部屋に居るよ。ぐっすり寝てる」
「それで抜け出して来たの?」
「うん……でもこんな時間だからまた明日にするね。ゴメンね本当に、遅くなっちゃって」
「……カギ開けとくからコソッと入って来いよ」

彼女は声を押し殺してクスクス笑うと、すぐに私の部屋に来た。
彼女にとって彼氏の存在は何なのか?スッキリしない一方で、こんな危険を犯してまで私に会いに来る事に対して、言いようのない愛しさで胸が一杯になった。

彼女が部屋に入ってくるや否や抱き締めずにはいられなかった。
「石橋さん、痛いよ(笑)」と言いなぎらも私を抱き締めてくれ、キスに夢中になる由江。由江からは爽やかな石鹸の匂いがした。
そのまま玄関で服を剥ぎ取ると、両手で胸とあそこを隠す由江。
「恥ずかしいよ……」

今まで見た事がないくらいの恥ずかしがり方だった。ついさっきまで別の男に全てを曝け出していたからか?

私達は立ったままそこで繋がった。気のせいかもしれないが、由江の穴の中は熱くドロドロだったが、少し緩いような気もした。
射精が近付くのを言うと、彼女は私の前でしゃがみ込み、ペニスを咥えてきた。そのまま口の中に射精、彼女は全てを飲んでくれた。
彼女に丹念に「お掃除」して貰い、そのまま本格的なフェラに。彼女はそのまま勃起させてもう一度セックスするつもりだったのかもしれないが、さすがに三度目となると四十の私にはキツかった。

「エロいな、由江。彼氏と散々したんだろ?」
「……ジュボジュボ……」
「何回した?」
「分かんない……ジュポ」
「分からない事ないだろ。分からなくなるくらい沢山したのか?」
「…………ん……四回……くらい?……」
「四回も……大体いつもそんなもんか?」
「う~ん……どうだろう……そうかな……」

デカイペニスで毎晩四回もされれば、それは緩くなって当然だと思った。
そして彼氏に抱かれている場面を妄想し始めると、股間に血液が流入し始めるのが分かった。

「んふ……硬くなってきた……」

彼女はチラッと上目遣いで私を見ると、長いストロークの本格的なフェラを始めた。
私が射精してからなので、殆ど30分近くずっとフェラをしていた事になる。

「そんなにセックスしたいの?」
「……したい……石橋さんと……したい」
「彼氏は?」
「和君の事は言わないで……」
「お前、彼氏の精液も飲んできたんだろ?」
「飲んでない……」
「なんで?」
「なんでって……飲んだ事ないよ」

少し驚いた。私との時は飲んでくれる事も多く、彼女が生理の時など、フェラだけで満足する事もあったくらいなのに。
私は以前から聞こうと思ってた事があった。

「由江さ、ピル飲んでるよな?」
「うん……なんで?」
「彼氏、生で出来て喜んでるだろ?」

私は彼氏との行為を覗いている時に、ゴムをつけさせていた事を知っていた。あえて知らないふりをしてみた。

「うん……和君は……ちゃんとゴム付けてるよ」
「そんなんだ、なんで?生でやらせてあげないの?」
「いいじゃん、別に……ジュボジュボ!」

吸引が強くなった。尚もしつこく聞いた。

「なんで生でさせてやらないの?」
「…………」
「なんで?」
「……だって……」
「ん?」
「……それは…………」
「何?」
「石橋さんだけ……だから」

消え入りそうな声で言う由江。上から髪を掻き分けると耳が真っ赤になっていた。

私は無言で彼女を抱き抱えると寝室へ連れて行き、すぐに挿入した。
彼女は頬を赤らめて必死に声を押し殺していた。そんな彼女の表情がエロ過ぎて、私は社宅であるにも関わらず声を出させたくて仕方なかった。

私は彼女の両手を押さえ付け、腰を振りながら耳元で囁いた。

「彼氏の事、好きなんだろ?」
「う、ん……あ!あ!あ!あ!あぁぁ」
「じゃあ生でやらせてあげないとダメだろ」
「……い、いいの?……石橋さんは……」
「やだよ」
冷たく言い放った。

「でしょ?……あっ!そこ……だめ!…………私も…石橋さん、だけって……」
「由江、お前、俺の事がそんなに好きなのか?」
「あっ!あぁぁぁぁ!やだっ!イク!……イク!……あっ!あっ!」
「俺の事が好きなのか!?」

私はゆっくりと膣の上の壁をえぐる様に腰を動かした。

「す、好き!……大好き……ひっ……」

彼女はその一言を言うと、腰をガクガク震わせながら果てた。
別に大きくなくても女をいかせる事は出来るんだな……と、蕩けきった表情をする由江を見つめて腰を振り続けた。
私達二人の股間は、彼女の温かい体液でグッショリと濡れていた。

挿入したまま、動きを止めると彼女が下から抱きついて来て私の耳元で言った。

「もっと……もっと動いて……」

私は身体に鞭を打ち、彼女の腰を持ち上げる様にして腰を叩きつけた。
そして今日三度目の射精を彼女の膣の奥で果たした。

呼吸を整える彼女に聞いた。
「彼氏の事、好きなんだろ?」
「好きだよ……」
「俺が言っちゃアレだけど……まずくないか?」
「まずいけど……」
「………………」
「石橋さん?」
「何?」
「石橋さんが和君と別れろって言うなら……そうするよ?」
「え?何言ってんだよ」
「あははは、ゴメン。だから重いって言われんだよね(笑)嘘嘘、冗談だから」
彼女はそう言うとシャワーを浴びに行った。

そのまま身支度して帰る時、玄関でキスをした時に言った。

「俺さ、お前の事、重いなんて思った事ないよ」

言いながら自分を責めた。何故彼女を苦しませる様な事を言うのか?俺が身を引かないでどうする!と。

由江は俯き加減にニコッとすると、もう一度軽いキスをして音を立てない様にドアを開けた。
ドアを閉める瞬間、僅かな隙間から小さく手を振る彼女が可愛かった。

すぐにメールが来た。

「石橋さん、私やっぱり石橋さんの事、大好き。超シアワセ!」

罪悪感と裏腹の温かい気持ちでそのメールを読んでいた。
既に東の空は白んでいたっけ……

男の匂い

あれから一週間くらい経っただろうか。殆ど毎日メールはしていたのだが、その日は彼氏が実家に帰るとの事で久しぶりに由江の部屋に泊まる事にした。
私が出入りしてた頃とは部屋の雰囲気が変わっており、少し男っぽいというか、彼氏の趣味が所々垣間見えた。机の上には見た事がない分厚い本も並んでいた。
ベタではあるが、洗面所で仲良く二つ並んだ歯ブラシを見た時は、改めて彼女があの男のものになった、という事を実感してしまった。

「どしたの?」
そんな私に話し掛ける由江。

「あぁ、これ?……」
彼女は歯ブラシを手にとった。
「同棲してるも同然だね」
「……ごめん……」
「謝る必要はないよ。幸せそうだね……」
「うん……まあ、ね…」

気まづそうに俯く由江の顔を右手で上に向かせると、その大きな瞳で私に穴が開きそうな程見つめてくる由江。
そっと唇を重ね、少しづつ舌を絡め始めて行く。今では由江の方が積極的に舌を伸ばし、私の口中を味わうように舐めまわしてくる。
この時、AVで見たような、唾液を垂らすような素ぶりを見せてみた。
すこし目を開けて彼女は私を見つめると、再び閉じて舌をベーと出した。わたしはそこに唾液を垂らすと美味しそうに呑み込み、また舌を出してくる。
もう一度唾液を垂らした後、「今度は由江のもくれよ」と言ったが「恥ずかしいからヤダ。それより石橋さんの、もっと頂戴」
目を閉じて舌を出してくるその表情はゾクゾクする程エロく、私は大量の唾液を飲ませるとスカートをたくし上げて、パンツの横から強引にねじ込んだ。

最近彼女は挿れられてる最中、顔を両手で隠して苦しそう喘ぐ。そして私が両手を顔の両横に押さえ付けて、喘ぐ顔を凝視しながら腰を打ち続ける……そんなセックスが多かった。
彼氏との時のような、開放された、大胆な程に喘ぎまくる時と少し違う。

一通りの体位をこなした後、スカートとパンツを脱がせ、お互い下半身だけ裸の状態で正常位でフィニッシュを迎えた。

彼女が苦しそうに顔を覆っているのは、「恥ずかしいから」だそうだ。私に見られてると思うと、死にそうな程恥ずかしくなるとの事。見つめられるだけで「軽く、何度もイク」らしい。
これは多分、実際は「いったような気がする」だけだと私は思っているが。

二回目のセックスで、ゆっくり繋がりながら聞いた事。
彼氏とのセックスでは、少し演技して声を出す。でもそうする事によって、自分自身もより淫らに、積極的になれるらしい。
また、彼のペニスは私よりも大きいと白状した。大きさだけが重要ではないと知りつつも、少し落ち込んだのは事実。

二度いかせ、一旦引き抜いた時、何も言わずにフェラを始める由江の頭を撫でながら言った。

「俺さ……由江が彼氏とセックスしてるとこ想像しただけで、すごい興奮するんだよ……」
「……知ってる……」
「知ってる?って、どうして?」
「だって、こないだ和君との時、電話で聞いてたじゃん。それですぐ来いって。抱いてやるってw」

ニヤニヤしながら人差し指と親指で小刻みに扱く由江。

「私、超嬉しかった。て言うか……私も早く……したかったし……」
「したかったって、何を?」
「やだ、もう……」
「彼氏ともしてたんだろ?それ。何を?」
「もう……セックス!石橋さんと、セックスしたかった!」

由江は深くペニスを呑み込み、喉で亀頭を締めるようにすると、猛烈にピストン運動を始めた。

「やばいって……出ちゃうよ」
「どうする?このままお口でもいいよ?」

亀頭と由江の唇には唾液の細い橋が掛かり涎も垂れていたが、それを拭おうともせずにわたしを見つめた。
私は無言で彼女をうつ伏せにすると、ムッチリとしたお尻を鷲掴みにして開いて中心にペニスを挿入した。
一分も持たなかった。膣の奥を叩く様に何度も射精すると、そのまま由江の背中にのしかかった。
汗をかいても由江の背中はスベスベで、フワフワだ。下から私の両手に指を絡みつかせ、荒い呼吸を整えていた。
私は彼女のうなじと耳にキスしながら言った。

「お前さ、彼氏のデカイのでやられて気持ちいいんだろ?」
「……どしたの?急に……」
「いいから答えろよ、気持ちいいんだろ?」
「……うん……」
「俺よりもか?」

黙って首を横にブンブン振る彼女。絡めた指にも力が入っていた。

「彼は、違うの……」
「なんだそれ?」
「上手く言えないけど……相性?かな……」

彼女が言うには、彼氏との相性はあまり良くないらしい。いく事はできるが、かなり強引で自分自身、暗示にかける事でやっといけるとの事。

「暗示?何かエッチな事考えてるの?」
「エッチというか……まあそうかも」
「何考えてるの?」
「ん、まぁ……」
「なんだよ?」
「いや……言えない」
「教えてよ」
「だめ」
「教えろって」
「やだ、無理(笑)」

何度か押し問答したけど、なかなか言わない由江。くすぐっても何しても口を割らない。
なのでいきなり後ろからあそこの中に指を深く入れたら黙ってしまった……

「お前、まだ凄い濡れてる」
「やだ……だめ……」
「気持ち良いんだろ?」
黙って頷く由江。

そのまま手マンを継続させ、いきそうになったところで手を止め、「早く言えよ。何想像しながら彼氏とやってんの?」

彼女ははにかみながら言った。

「石橋さんの事……」

私は嬉しさ半分、そして申し訳なさ半分の心境だった。
やってる事、考えている事、実際に行動している事、全てが矛盾している私……

そのまま手で彼女をいかせた。
そして遂に言ってしまった。

「由江と彼氏がしているところ、見せてくれ」

彼女は目をパチクリさせながら、顔をこちらに向けた。

「何言ってるの?……」
「お前達がセックスしてるとこが見たい」
「嘘でしょ?無理だよ、そんなの」
「想像するだけで凄く興奮するんだよ」
「石橋さんの性癖は何となく気付いてたけど……無理無理。大体和君石橋さんの事知らないんだよ?」
「彼氏には言う必要ないよ。こっそり覗くだけだから」
「…………本気?」
「うん……」
「…………」
「…………」

彼女は信じられないという表情をして私を見つめていた。
でも結果的に彼女は受け入れてくれた。次のわたしの一言で……

「大事な女の子がさ、他の男としている事を想像するだけで死ぬ程興奮するんだよ」
「大事な女の子?」
「うん、由江だよ」
「私、石橋さんにとって大事な女なの?」
「勿論だよ。お前は大事な「俺の女」だよ」
「……私、石橋さんの女?」
「うん、お前は俺の女だ。お前の全ては俺のものだ。彼氏のものじゃない」

彼女、少し黙ってたけど、次に口開いた時は清々しい表情をしていた。

「絶対に、ひかない?」
「うん、ひかない」
「嫌いにならない?」
「当たり前だよ。もっともっと、お前に嵌るかも」

彼女は軽くため息をつくと承諾してくれた。

その後、半立ちにしかならない私のペニスを、私が制止するのも効かずに口に咥え、そして射精を呑み込んだ。

社宅に帰る途中に、毎度恒例のメールが届いた。

「私、嬉しくて死にそう。今度また言ってね、「お前は俺のものだ」って!チュッ!」

確かこんな女子高生みたいな内容。

そして数日後、由江公認の元、二人の秘め事に「立ち会い」をする事になった。


入院

今入院してます……
なかなか携帯を自由にいじる環境にありません。
自覚症状は大有りでしたが、まさか入院するとは……

というわけですが、一つだけ近況をお話します。

入院して間もなくですが、由江がお見舞いに来てくれました。嬉しかった事は間違いないのですが、六人部屋の他の患者の目が痛くて……

「○○さんの奥さんって、あんなに若いの?」
「いや娘さんだろ?」
「でもそれにしては何であの子あんなに恥ずかしそうに話すの?」

もう周りの人達に質問攻めに合いました。さすがにちょっとマズイと思い、嫌がる本人説得し、もう来ないように言いました。同居人はともかく、看護師に噂広まったら治る病気も治らなくなるといけないので(笑)

問題なければ後一週間程で退院できるようなのですが……エアコン効いて快適といえばそうなのですが、暇で暇で。誘惑に負けて見舞いに来たがる由江と会いました。
病室じゃまずいので、院内にある喫茶店で。
もう出るわ出るわ、呆れるほどに喋りまくる由江、鬱憤溜まってんのか?と聞くとそんな事はないと。ただ単に私の顔見たら嬉しいんだって。こういう所が私の理性と言うか、判断を鈍らせてしまいます。可愛くて仕方ないって思ってしまうんですよね。それは妻に対するものとは明らかに違うものなので、だから厄介でもあるのですが……
面倒な話は辞めとして、大学の彼氏とは相変わらずだそうで、花火行ったり海行ったり、まあ青春してますね。
「ビキニ着てんの?」
「そうだよ。見たいの?(笑)」
「見たい。それ着て毎日エッチしてんの?いいなぁ(笑)」
「こんなとこで変な事いわないでよ(笑)」
「でもしてんだろ?半同棲状態だもんな」
「知らないよ(笑)」
「俺も由江の水着姿見たいなぁ」
「だから早く元気になってよ」
そして小さな声で、「いくらでも見せてあげるから。てか見て欲しい」と。

病院で四十越えた親父がなんてバカな事を、とお思いでしょうが、こんな場所でこそこそ変な話をしてると久しぶりに興奮してしまいました。

一時間半程して由江は帰しました。
でもそれだけ一緒にいると院内なので、やはり見られてしまってました。
部屋に戻るや否や、
「こないだの子また来てたね?本当に美人さんだよね?娘さんだろ?」
「え?また来てたの?部屋に呼んでよ~。俺たちも紹介してよ~」

という具合。
嫁は今後一週間はこちらに来ないので、取り敢えず「娘」という事にしました。

さて、昨日やっと退院する事が出来ました。
五キロくらい痩せましたが、体調は万全です。痩せた分、身体が軽く感じるくらい調子いいです。午前中は甲子園球場に高校野球見に行ってました(笑)


続・覗き

由江と約束してから「立会い」実行まではそんなに時間は必要なかった。二人は殆ど毎日抱き合っていたから、こちらが段取りを組めばすぐに実行できた。
方法は簡単、以前のように玄関からこっそり覗くだけ。
最初由江は「そんなの変!やだ!」と、なかなか取り合ってくれなかったけど、彼氏に内緒である以上他に方法はなかったので、最終的には承諾してもらった。

由江と約束したのは二つ。
そういう雰囲気になったら私にメールで連絡、一通り終えて私がその場から立ち去る時は私が由江にメールで連絡する、という事だけ。
約束から僅か二日後、私の早帰り日に実行した。

最寄りの駅を降りて由江の部屋に向かう坂の途中でメールすると、すぐにリメールがあった。

「何となく……始まるかも」

短いその一文だけなのに、私は言いようのない興奮を覚えた。
同時に私(と由江)の楽しみの為に犠牲になる彼氏の事が、少しだけ可哀想に思えたりもした。

小走りで部屋の前に着いて深呼吸、中の空気の流れを乱さないように細心の注意を払いながらゆっくりとドアを開けた。
前回同様、目が慣れるまで少々の時間がかかり、耳に神経を集中しても何も聞こえない。

目が慣れてきた頃、ガラスの向こう側に服を着た男が前のめりに座っている姿が見えた。由江にクンニする彼氏の後ろ姿だった。
暫くすると男はジーンズを脱いで黒いゴムを付けると、同じく下半身だけ裸の由江の両脚を肩に担ぐようにして正常位で覆い被さっていった。
男の股の間から、異常なまでに巨大化したペニスがぶら下がってるのが見えた時、息苦しくなるような感覚を覚えた。

ゆっくりと、でも確実に由江の穴の中に収まっていく様は圧巻……
次第に男の腰の動きが速くなり、ドア越しでも由江の声が大きく聞こえるようになっていった。
由江の足のつま先が思いっきり反り返って、一際大きな喘ぎ声を出した時に男は射精したみたい。
興奮はしたけど、二人とも全裸ではなかったからか、ちょっと地味だなと。下半身だけ裸ってのはそれはそれで卑猥だったけど。正直全裸でガッツリ抱き合いながらのも見たいとは思った。

多分、由江は私に見られてると思って控え目になっていたんだと思う。
玄関に入って三十分も経ってなかったけど、由江に帰るとメールした。

……でも実は帰ったふり。

気を許して玄関にどちらかが来たら、来た時に言い訳考えようと思ってた。その場に私は残って二人を見続けた。

案の定、と言うか、私の予想以上の展開でした……

若い二人には休憩は必要ないようで少し会話した後、男が由江の上着に手を掛けると、由江は万歳して脱がされるのを手伝っていた……
ボヨンと弾けるように飛び出す乳房、すぐに両手で隠していたけど、男はその手をどけるとしゃぶりつくように愛撫を始めた。
顔を歪めながら上から男の頭を抱きかかえる由江。
次第にその両手は男のTシャツを背中きらたくし上げ、男はそれに従って一気にそれを脱ぎ捨てていた。
そしてベッドの上で座った状態で抱き合いながらキスをする二人。
何かから解き放たれたかのように、由江は顔を左右に傾けながら貪るように唇を押し付けているように見えた。
やっと二人きりになれて、本能のまま身体を男に預けようとしていたのかもしれない……胸が締め付けられるような嫉妬……年甲斐もなく、また嫉妬……

本来の姿だ!認めろ!俺は彼女の浮気相手でしかないんだ!立場をわきまえろ!

そう自分に言い聞かせて何とか平静を保とうとしていた。
そして、実際そうする事で少しづつ落ち着きを取り戻し、客観的に二人の行為を見始めていた。

横になる男の股間に手を延ばし、下腹に張り付くペニスを直立に立ててゆっくり扱く……微妙に回転を加えながら、いやらしく扱く……

何かを話しながら、時には笑いながら……

まるで恋人同士。いや、文字通り恋人同士なのだが。

由江はゆっくりと顔を男の股間に埋めていった。そして上下運動を始めた。

冷静に、冷静に。自分に言い効かせながら少しガラス窓に近付いていった。

男に促され、ペニスを咥えたまま下半身をこちらに向け、69の態勢に。
パックリと割れたあそこが見えた……
周りに薄く生えている陰毛がベットリと濡れているところまではっきりと見えた。

若い二人はお互いの股間を口で激しく愛撫し合っていた。
これから始まるセックスが、いやでも激しくなる事を想像するに容易な程のいやらしさ。

不甲斐ない私は目を背け、立ち上がり、そこを離れようとしていた。これはもう、私のいる所ではないと、急に尻込みしてしまった。
ドアに手をかけた時、後ろから由江の大きな声が聞こえてきたので思わず振り返ると、騎乗位で男に跨り腰をグラインドさせる由江が見えてしまった。あまりの激しさに両方の乳房が円を描くように揺れていた。
二度目のクライマックスはすぐ来ていた。
彼氏の上でお腹を痙攣させながらイク由江。苦痛に耐えるような由江の表情がエロい……
そこからバックに移り、気だるそうに四つん這いになる由江の後ろから覆いかぶさる様に挿入、激しく腰を前後させ始める。
再び切なそうに喘ぎ始めた由江は、後ろを振り返り彼氏の唇を求めていた。
私としてはこの光景はこたえた……後ろから貫かれながら彼氏とのキスを続ける由江は、時には苦しそうに、時には恍惚とした表情で彼氏を見つめる……

「あ!すっごい、気持ちいい!そこ、凄い!」

始めてドア越しからでもはっきり聞こえた。

「あ!あ!あ!あ!あ!凄い!奥……奥が……すっごい……」

バックから一番深い所を彼氏のでかいペニスで突かれ続け、由江はもはや身体を支えてられないようで、顔を床に押し付けるような窮屈な体勢になっていた。

「やだ!また、いく!……イクゥ!!あぁぁぁぁぁ!」

ガクガクと腰を震わせながら、彼氏と同時に果てた。

以前由江は彼氏とのセックスでは、自分がその気になってやっとイケる、という事を話していたはず。でも今日のを見ると、その気になるどころか、その気がなくても、嫌でも何度も簡単にイカされていたように見えた。
いや、実際あっという間に何度も身体を痙攣させていた。
敗北感?意気消沈しながら私はそっと外へ出た。

見上げると綺麗な星空。
遠くに大阪の高層ビル群の赤い点滅がまたたいている。
さっきまでの光景が嘘のような静かな夜…………

自宅に着いて真っ暗な部屋でボーッとしていると、さっきの光景が瞼の裏に蘇る。

由江、気持ち良さそうだったな……
俺としてる時、あんなに激しくしてたっけ……

その思いは次第に独占欲に変化して行き、「由江は俺の女だ」と思い始め、それに気付いて慌てて自己否定する、そんな事を繰り返していた。

風呂から上がり、迷ったが由江に電話してみた。出ない。
もう一度掛け直すと、電源が切られていた。
まただ……
あれから一時間以上経っているのに、まだセックスしている証拠。

こういった些細な事が私の自尊心と嫉妬心を強烈に刺激する。

私は本能のまま、由江にメール。

「終わったら俺の部屋に来い。絶対に来い」

無茶で自己中で大人気ないメールだと思った。でも送らずにはいられなかった。

しかし、時間が経つと次第に高まった気持ちも落ち着きを取り戻し、さっきのメールを後悔し始めていた……

「ごめんな、無茶言って。さっきのは取り消します。彼氏と仲良くね」

でも、心の中ではまた以前のように彼氏が眠ってから来るのかな?とか思っていたのも事実。
で、もう一度メール、「俺も寝るからまた今度ね。お休み」

夜中の零時位に由江からメールが届いた。

「石橋さん、ゴメンね。また明日連絡します」

起きていた私はすぐに返信。
「ひょっとして、今までしていたの?」
「そんな事も……ないけど……」
歯切れの悪い由江。つい先ほどまでセックスしてたんだろうね……

「彼氏は?寝た?」
「テレビ見てます。……ていうか、凄く恥ずかしいんだけど……」
「めっちゃ興奮したよ。また今度もお願いしようかな。由江いきまくってたよな……」
「やだ!そんな事ないよ……石橋さんの変態!」
「今度は俺とな!」
「うん、分かってる」
「えっとね……やっぱ今から俺の部屋来いよ」
「え?本気?」
「本気。早く来い」

次のメールまで五分位。

「もう少し遅くなってもいい?」
「え?彼氏は?」
「もう少ししたら帰ってもらう」

さすがに悪いと思い、やっぱり彼氏と一緒に居ろとメール。
本当にいいの?私大丈夫だよ?とか、何通かメールが届いたけど、結局社宅には呼ばなかった。

嫉妬、欲望のままに

翌日、会社帰りに由江の部屋に行き、欲望のまま彼女を抱きました。体に鞭打って二回しました。由江も何度かイッていたとは思います。
ただ、やはり彼氏のように体力が無尽蔵にあるわけではないので、どんなに頑張っても三回やれればいい方……由江はそこからまだまだ出来そうなのに。
由江は全く不満では無いとは言ってはくれてたけど、男としてどうしても「勝ち負け」に拘ってしまう……
そこで思いついた事を由江に提案してみた。

「今までの経験でした事で、一番エッチな事って、どんな事?」
「え?何それ(笑)」
「いや、なんか気になる」
「え~、でも私、あんま経験ないから……」
「高校の時付き合ってた人いるでしょ。二人ともやりたい盛りなんだから、結構あったんじゃないの?」
「え~……でもなぁ……」

はぐらかそうとする由江だったけど逃がすはずがない(笑)
ついに観念して話し始めた。

「あのね……今の彼氏となんだけど……」
「今の彼氏……か……」

馴れ初めから知ってるし、しかも私が勝手に対抗心を燃やしている当該者でもあるので、ちょっと動揺してしまった。

「あのね……後ろの方……その……されちゃった事ある……」
「えっ!後ろっ!?」

アナルセックス?……私は目が飛び出しそうになった。
でも話を聞き始めるとどうも違う。

「後ろをさ……舐められた時、変な感じがした」

単に舐められただけだった。
でも由江にとっては一大事だったみたい(笑)

「俺さ、由江にもっともっとエッチな事してやりたいんだけど」
「え?え?……どういう事?」
「彼氏の体力には敵わないから、中身で勝負しようと思って」
「何それ?勝負って(笑)」

私自身、それからは何をしてやろうかと考えただけで興奮する毎日……自宅は勿論会社でも、所構わず勃起させてました……文字通り変態親父でした(笑)

別れ

今部屋に戻って来ました。
入院中に約束した彼女の水着姿見せてもらいました。またその日焼け跡が艶めかしく、たまりに溜まった精液何度も出してしまいました。

……で、その後ですけど、由江から別れを切り出されました。
全く突然過ぎて頭がついて行きませんでしたけど、本能的に「分かった」と答えてました。
彼女は理由を言おうとしていましたが、敢えて聞きませんでした。
どうやら私が入院中に彼氏と何かあったんでしょうね……

でもこれでいいんです。
これで良かったんです。
私の転勤が決まってから、なんて秒読みするよりも、突然訪れる別れの方が私の場合は受け入れ易いはずだと思うし。
彼女、ドアの所で大泣きししてましたが、もらい泣きしそうになるのを我慢するのが大変で(笑)………………

あれから一週間くらい経ちましたかね……
あれだけ偉そうな事言ってて恥ずかしいのですが、時間が経つにつれて寂しさが募るようになってきました。情けないですね……
まあ仕事してる間は一切を忘れられるので、暫くは仕事に没頭しようかなと思ってます。

今となっては本意とは言えませんが、書き逃げもよくないと思うので、過去の「立ち会い」について記憶に鮮烈に残っている事を話します。
正確には「立ち会い」ではなくて、レコーダーを由江のベッドの脇に仕掛けた話です。

とある水曜日、いつものように由江の部屋で夕飯を取り、まったりしようとしていた時の話。

「石橋さんごめん、今日これから来るかも」
「あ、彼氏?分かったよ」

……私は彼の邪魔はしない、会いたいと彼が言うのなら隠さず言って欲しい、私は二番目で良いから……
私がいつも由江に言っていた事だった。何も言わないと彼女は私を優先する事があったので、口が酸っぱくなるほど彼女に言い聞かせた時期があった。

お陰でこの頃は素直に私に彼氏との約束を事前に話すようになり、この時も私は彼女に言われてそそくさと帰り支度をし始めた。

「でも石橋さん、まだ時間あるから大丈夫だよ」
「いや、万が一鉢合わせになるとマズイからもう帰るよ」
「でもあと一時間以上は絶対来ないよ」
「………そう……でも、な……」
「あの……いいの?……」
「ん~、やっぱもうちょっといるか」
「そうしなよ!」

これはつまりセックスする事を意味していた。一時間で部屋を出るために、セックス自体は三十分程で終わらせる。シャワーなど浴びる間もなくそのまま抱き合う。
たぶん、四十過ぎの私は加齢臭に加え汗臭いはず。由江については汗臭いなどとは無縁で、寧ろ大好きな甘い香りが少し強くなり、私としては嬉しかったりもした。

私は下半身だけ裸、私の好き勝手な愛撫に身を預ける彼女は上半身は胸だけ露わ、下は適当(笑)、裸にする事もあればパンツの横から、という事もあったっけ。
由江に蒸れたペニスを丁寧にフェラしてもらい、そのまま袋からアナルまで綺麗にしてもらう事から始まる。勿論私も同じ事を彼女にする。
前戯で約15分、そのまま挿入して10分で射精。後で由江を抱く彼氏に悪いので、中には出さずに口内射精。
慌ただしい、私本意のセックスなので、こういう時は殆ど由江はイかない。
でも由江はセックスでは満足しないのだが、私の精を飲む事で「満足」は出来るらしい。

私は一度目の立ち会いの後、何度か合鍵でこっそり玄関に入り、彼氏とのセックスを覗く事を繰り返した。
でも次第に物足りなさを感じるようになっていった。私に覗かれる事を知っている彼女の反応はどこか控えめな様な気がしたからだ。
私のいない所で二人はどんなセックスをするのか……
日増しに妄想を膨らます私が出した答えは、彼女の部屋に盗聴器を仕掛ける事。
映像はないが、セックスだけではなく、二人だけの時の生々しい会話にも興味があったので、ある意味音声だけの方が興奮するかもしれない、そう思ったのだ。

丸一日録音できる機械を、彼女の目を盗んでベッドの頭付近の裏側に貼り付けた。


開き直り

私は家庭がある身で若い女の子を弄ぶ悪い奴なんですよ。ここにいらっしゃる方々はアブノーマルな性癖、パートナーを他人に抱かせて興奮するという嗜好のある方々ばかりですから、私の鬼畜とも言える行為を冷静に受け止めてくれているのだと思います。

実を言うと、つい二~三日前に由江から連絡がありました。メールではなく、留守電に「ちゃんとご飯食べてる?」みたいな内容の。
思わず電話しそうになりましたが辞めました。私はやはり自分からアクションを起こす気にはなれないですね。やっぱり罪悪感があります。
彼女には悪いけど、無視するのが良いのかなと……

今朝、激しい雨の音で目が覚めました。
ああ、今日は海は無しだな……
隣の由江もすぐに目を覚まして少し残念そう。
そのまま昨夜の続きで、私達はお互いの身体を貪り合いました。

そう、昨夜から彼女の部屋に来ています。
ずっと、ずっと裸のまま、抱き合ったままです。明日の夜まで彼女をベッドから出すつもりはありません。このままずっと彼女を抱き続けます。

私は決めました。
偽善は捨てます。本能のまま、彼女を愛していこうと思います。彼女の女としての一番輝いているこの数年間を、私は独り占めします。
彼女とどんな事を話したのか、改めてここでお話ししますが、今日と明日は彼女と一緒にいさせて下さい。

偽善は辞める、と言いましたが、私自身「清水の舞台から飛び降りる」くらいの覚悟、悪く言うと「開き直る」ような心境でした。後ろめたい気持ちが消えたわけではありませんでした。

正直肩に入っていた力が抜けました。私が一人の男としてとった行動が良いか悪いかは別にして、一時でも心安らぐ事ができました。
本当に有難う。

これまでの経緯についてお話します。
まず、彼女が私との別れを決意した経緯から。


私が入院している時、彼女には出来るだけ見舞いに来ないように言っていた事は従前の通りです。
どうしても見舞いに、という時は事前に私に連絡をくれていましたが、ある日私に内緒で病院に来た事があったとの事。
そして私が入院している病棟のフロアーで、私の妻と会ったと言ってました。
正確には「会った」のではなく「すれ違った」が適当かと思うのですが、彼女からすれば「会った」と同じ事のようです。
勿論、私は妻の写真など見せた事はありませんが、彼女曰く「石橋さんと同じ匂い」で分かったと。その時間を聞きましたが、まず私の妻であることは間違いありませんでした。

そしてその瞬間、私との別れを決断したようです。
「とにかく、悲しかった」と言っていました。自分が惨めに思えた、とも。

同時に彼女は彼氏とちゃんと向き合って行こうと決心したと言っていました。

でも、こちらも上手く行かなかったようです……

私と別れた後の事ですが、彼女としては今まで以上に彼氏に尽くし、自分自身の100%を捧げるくらいの気持ちで接しようとしていたようです。
実際、彼氏との時間を多く持つようにしたし、彼氏の事を第一に考えるようにし……そしてそんな彼女を彼氏は益々可愛がってくれていたようです。

でも、それもほんの数日だけ。
三日も経つと、常に何となくイライラするようになったと。理由は分からないけど、心から笑う事が出来なくなったと言ってました。
そしてその矛先が、あろう事か一番大切にしなければならない彼氏に向き始め、喧嘩が絶えないような、そんな最悪の毎日になったそうです。
彼女が私に連絡して来たのはそんな最悪の状況の時で、現実からの逃避行動だったんでしょうね。

なのに私はノーリアクション……
彼女は益々荒れていったそうです。
でも、彼氏は決して彼女を見捨てずに、喧嘩しながらも我慢強く彼女の事を諭していたようです。

そんな彼氏の姿を見ては自己嫌悪……涙が枯れるほどに泣いたと言ってました。
そして、彼氏に申し訳ない、そんな思いの彼女が出した結論。

「好きでいたいから別れて欲しい」

私は意味が分かりませんでした。もし自分が付き合っている女の子に同じ事を言われても、到底納得出来なかったと思います。

でも由江の彼氏は違いました。
静かに一筋の涙を流しながら納得してくれたようです。
ただ、由江に対する気持ちは変わらないようで、一から出直したい、付き合う前の二人からやり直したい、いつの日か自分を受け入れてくれるような日が来たら、その時はもう一度付き合って欲しい、と言ったそうです……

そしてその後私からの連絡が……というのがこれまでの経緯です。

私は本当に酷い奴ですよ。妻子ある立場で若い二人を引き裂いたわけですから。
私が居なければ、二人は少しづつ愛を育む事が出来たんでしょうから。

彼氏に悪いと言いながら彼女の身体を貪っていたんですから、本当に呆れた大人ですよ、私は。

恥をしのんで晒しました。
また鬱になってきますよ……

由江とは週三~四回は会ってます。こないだは京都まで行ってデートしてしまいました。映画見て食事してホテル行って、みたいな感じで。せこい話ですが、単身赴任の身には若い女の子とのデートは金銭的にこたえます(笑)

さて、今の私達の状況ですと、正直元彼氏に寝取られた云々の話を書く気力が全く出ません。勝手言って申し訳ないですけど……


レコーダー

レコーダーについて、由江が部屋に居ようと居まいと私は毎回回収、社宅で内容を確認、という事を10回実行した。
10回というのは、流石に盗聴は良くないし、一回目の成果が凄い内容でこれは癖になるとマズイ、と考えての自分なりに決めたボーダーライン、という事。

この10回分を一つに繋げて纏めてお話しします。

お互いバイトしてる関係で、由江の部屋で二人きりになる時間はマチマチだが、セックスだけは例外なく毎回していた。それは彼氏の方から誘うのが殆どだけと、由江から、という事もあった。
二人でまったりしている時の由江は、私といる時とは違って結構しっかりしており、時には軽く彼氏の事を叱る様な事もあった。私と一緒の時は子猫みたいに甘えてばかりなのに。まあ、同い年の学生さんだから、普通の付き合いとはこんなもんかな、とは思ったけど。
ただ、真昼間からする事が何度かあったのには驚いた。授業がないタイミングなのだろうが。

ある時の話。
ベッドに横たわる彼氏、そして遠くで由江の声が聞こえる場面。

「由江ちゃん、早くこっちおいでよ」
「んー、もう寝るの?」
「寝ないよ。やるの」
「は~、変態(笑)」
「お互い様でしょ(笑)」
「ははははは」

ドサっとベッドに横たわる音、すぐさまいちゃつく二人。
キス、会話、キス、会話、キス、と繰り返されると、次第に笑い声が消えてゆき、そしてキスの音が長くなってゆく。
もう、ずっとキスの水音。合間に由江の鼻にかかった声が微かに聞こえ始める。
衣擦れの音に加え、断続的な由江の喘ぎ声が響き始める。

「あ…あぁ、あ………」

彼の執拗な愛撫が続き、二人の気持ちが盛り上がって行くのが分かった。

「由江ちゃん、凄いよ……」
「あ、やだ……あ、あ、あ、」
「いきそう?ねぇ?いきそう?」
「あ、ん……ああああ、あ!だめ……」
「………………」
「ああっ!く、くぅ……!」

軽くイったようだ。
彼氏が微かに鼻で笑っているのがマイクに拾われていた。

「由江ちゃん、な?俺のも」
「うん……」

ジュルッと湿り気のある音がすると、そこからはリズミカルにフェラの音が聞こえた。

「ああ、凄ぇ……」
「ジュル……ジュル……」
「気持ちいいわ……ああ」
「凄く硬くなってきたぁ(笑)」
「ああ、もう一杯一杯」
「すっご……ステキ……」
「由江ちゃん、もう……」
「うん、分かってるよ」

ゴムの袋を破くような音がした。多分由江が付けてやってるような感じ。

「ほんと……ねえ……」
「なに?」
「大きいなって」
「大きいの、好きだろ?」
「へへへ」
「てか、誰と比べてんだよ」
「知らない(笑)」

ベッドが大きく軋む音がすると、彼氏の溜息とほぼ同時に由江が「んはああっ!」と第一声……これがまた色っぽい……

「ゆっくり……ね?……ゆっくり……」
「あ~、気持ちいいわ……」
「んはっ!……やっ!……んっ!あっ!あっ!あっ!あっ!」

リズミカルに軋むベッドの音に合わせて由江の声。由江はこの男にいとも簡単に何度も何度もいかされていた。

「あっ!あっ!あっ!あっ!……奥!すっごい!……あぁぁぁっ!」
「ここ?ここ?」
「そこ!そこ!いやああぁぁぁっ!」
「ああ、俺もいきそう……」
「やばい……奥、気持ち良過ぎ……」

彼氏の歯を食いしばるような息苦しい声と一緒に、由江の感極まる声。何度もイクと連呼するその声は、恐らく隣室にも聞こえる程。

「やばい……どんなんでも気持ちいい……」
「俺達、絶対相性いいって」
「だね~」

その後暫くキスする二人、そのまま眠りに落ちたようだった。全裸のままで。

基本的に毎晩こんな感じだった。一貫してるのは、彼氏が本当に優しく接しているということ。由江の事を最優先に考えているのが普段のやり取りでよく分かった。
勿論、セックスの時だけは激しいけどね。

ある日の昼間の話。

先に彼氏が由江の部屋に戻り、暫くしてから慌ただしく由江が戻ってきた時の事。

「午後から授業でしょ?」
「いや、俺は無いよ」
「マジで~、私午後一で学校戻らなきゃ。あんま時間ないよ?」
「そっか。じゃ……」
「あん……やだ、もう(笑)」

たったこれだけの会話で始めちゃう二人。もろ、やる為だけに戻ってきたって感じ。

衣擦れの音とキスの音、何よりもキスしながらアフンアフン鼻にかかったエロい声を出す由江が最高にいやらしかった。

「やだ、もう……凄いガチガチ(笑)」
「ね、早く早く(笑)」

ムチュ、ムチュって感じのなんともいやらしい音が聞こえた。

「ね、早く欲しいかも……」
「俺も(笑)」

挿入してからは、もう激しいの一言。平日の昼間なんてアパートに誰も居ないんだろうからね……
由江、夜と比較にならない程存分に声を出してたよ。本当に気持ち良さそうに。
で、やっぱり「奥がいい」って何度も言っていた。
僅か十分程度の挿入時間だったけど、由江はいつものように何度も上り詰めていたし。

「本っ当に、最高……」
「授業休んじゃう?」
「……そうしようかな……」
「バイトまでやりまくろうか?」
「……ん~……」
「でもやっぱマズイか」
「うん、ダメ、やっぱり。学校行く!」

こんな感じだから、そのままサボって夜までやりまくり、なんて事もあったんだろうなと。

やりたいさかりの二人だから分かる気もするけど、それにしても二人のセックスって、凄く優しくて激しくて、なんと言うか、ベストカップルだと思ってた、この時は。

10回聞いて、ほぼ全部そんな感じでした。
当時は年甲斐なく嫉妬みたいな感じもあったけど、同時になんとなく微笑ましくも思えました。


最後に

万が一、由江が誰かに抱かれるような事になれば報告にきますよ。
因みに元彼は付かず離れず、みたいです。私としては、つれない由江に痺れをきたして強引に彼女を奪い取る、くらいの行動があれば、と期待してるんですけどね。
由江に誘わせれば良いのですが、さすがにそこまでは今はする気になれません。まだ彼女の身体を独占したいですから。