34年前の彼氏

同窓会
47歳の妻は34年前に彼氏がいました。
彼氏と言っても、田舎町の中学生なので手を繋ぐのがやっとの関係です。ピュアな恋だったと聞きました。
高校入学で別々になり、自然消滅でした。
それ以来、誰とも付き合わなかった妻は私と結婚するまで処女でした。
看護学校を卒業して横浜の病院で働きだした妻は、私と出逢い結ばれました。
妻の中学の同窓会が毎年ありますが、ほぼ出席する妻に彼氏の事を聞くと一度も出席してないらしく、どんな人になったか見てみたいもんだと言ってました。
三年前に家族で帰省した時に同窓会がありました。
帰省を同窓会合わせたんですが、その時に初めて彼氏が参加しました。
同窓会から帰ってきた妻は、驚きと懐かしさで興奮してました。
東京で会社の社長をしていて、趣味で登山をしてるらしく、体はガッチリしていて歳より若くみえて、他の同級生より光って見えたと言う妻。
まるで学校で好きな人が出来て、その事を一生懸命に話してる中学生みたいな妻。
同窓会でもまわりが気を使ってか妻と彼氏を隣同士に座らせたり、当時みたいに手を繋げだの、もっとくっつけだの言われたみたい。
出来上がった同窓会の写真には、二人で写ってる写真や隣同士で並ぶ集合写真。
二人で楽しそうに話してる隠し撮り写真がありました。
焼け木杭に火
次の年の同窓会にあわせて家族で帰省しました。
もしかしたら今回も彼氏が来るかもしれない期待が妻の言動やしぐさに見えました。
少し嫉妬もしましたが、妻がいつもより綺麗にみえたので少しくらい楽しみがあってもいいかなと思い、年に一回の事だし楽しんできて欲しかった。
連絡先くらい聞いてくればと言いました。
妻は慌ててそんな必要ないといいました。
メアドくらい聞けばいいのにと言うと真っ赤になって何言ってるのと叱られました。
地元の料亭が毎年の同窓会の会場で、そこまで送りました。
二次会に駅前のカラオケに行くと連絡があり、彼氏も来ていたと嬉しそうでした。
日が変わる前に帰宅して、色々と話してくれました。
やはりまわりが気を使って二人をくっつけようとするみたいです。
妻もまんざらではなかったと思います。
カラオケではデュエットで歌わされたり移動の車も隣同士でと、ずっと隣にいたと言ってました。
去年は仕事の都合で、私だけ留守番でした。
同窓会の日。
元彼は急な仕事で来れないと連絡があったと皆に伝えたみたいで、いつからそんな関係なのかと質問攻めだったらしいです。
会の半分は、その話題で困ったと言ってました。
それでも悪い気はしない、少し優越感があったと。
年に一回の七夕的なイベントは、会えず終いで残念だと言いました。
次の日、元彼から
今、駅に着いたんだけど少しの時間だけでいいから会えない?
とメールが来たと連絡がありました。
一瞬、股間が脈打ちました。
せっかくだから、ゆっくり会って来なよと言うと
二人きりだけどいいの?
と、心配そうに聞く妻。
私はおもいきって言いました。
何故だか元彼との話を聞くと嫉妬以上に興奮もするんだ。
今もドキドキして勃起してるよ。
何より恋してる乙女みたいな君を見ていると、なんか応援したくなってしまうんだ。
ただ、今までみたいに何も隠さずにあった事を全部教えてほしい。
妻はそんな心配するような事があるわけないし、あなたが一番大好きだよと言ってくれました。
妻は、急いで駅に向かいました。
朝の10時頃から夜の8時まで一緒にいたと連絡がありました。
早めの昼食をファミレスで済まし、水族館に行ったと聞きました。
ただ、なんとなく言葉に躊躇いがあるように感じたので
水族館の後は?と聞きました。8時間も水族館にいるわけないので、次もあるはず。
妻は後で連絡すると言い、電話を切りました。
これは何かあったと確信しました。
心臓がバクバクして、股間も脈打ってました。
二時間後に妻からメールが来ました。
届いたメールを緊張しながら開くと
「水族館に入って昔みたいに手をつなぎたいと言われて…ずっと手をつないでました。二時間くらいして出た後も、ずっとつないで歩きました。
当時、勇気がなくて出来なくて、ずっと後悔してた事があって、今なら出来そうなんだけどいいかな?と言われて、私が何?と聞こうとしたらキスされてしまいました。
まったく抵抗しなかった自分にビックリしました。
まるで初めてしたキスのように軽く触れるように。
あの時にしたかったキスはこんな感じだったかも?とハニカムように笑う彼の胸に顔を埋めてしまいました。
彼に抱き締められて、当時ずっとしてもらいたかった事を今してもらってるんだと、そんな事を考えていました。
顔を上げると腰を引き寄せるようにしながらキスされました。
大人のキスでした。
彼の舌に翻弄されながら、長めのキスでした。
唇をはなすと、これが今したい事の一つです。って言われて私の方からギュッと抱きついていました。
恥ずかしくて顔を見れないので、顔を埋めながら聞きました。
今したい事の一つって…まだ他にあるんですか?
彼は耳元で言いました。
『君と一つになりたい…』
私は…正直に言うと物凄く嬉しかった。30年以上もたって、こんなオバサンになってしまった私に、まるで当時の自分と彼なんじゃないかと錯覚させてくれる彼に。私は…頷いてしまいました。」
メールを読む手がふるえてました。
激しい動悸で倒れるかと。
下半身だけが熱く脈打ってました。
返信のメールを打ちました。
「君は今でも私が一番だとおもえますか?」
他に思い浮かびませんでした。
妻からのメールがきました。
「当たり前です。今までもこれからも、愛してるのはあなただけです。
でも、彼に抱かれてわかりました。やっぱり彼も大好きです。
愛とは違う気持ちです。
許されない過ちをおかしてしまいました。
どんな罰でも受けます。」
私はしばらくメールを見つめてました。
「後押ししたのは私の方だよ。今まで君は私の為に尽くしてくれた。文句も言わずに。それに甘んじて気づかなかった。
いつの間にかただの主婦になっていた事に。
彼と再会した君の輝きは、子供を産んで以来見てなかった。
君は本当はこんなに素敵な笑顔ができる人なんだと気づかされた。私は君を誰にも渡さない。
離婚なんてしない。
君は私の大切な妻です。
もし、私の元から離れないのなら、今すぐ君の声を聞かせてほしい。」
メールを送信して妻から電話がきました。
泣きながらごめんなさいと繰り返していました。
私は妻に聞きました。
後悔してるの?
妻はハッキリと言いました。
後悔してないです。
私は今すぐにでも妻を抱き締めたかった。