愚感

愚感

今日、妻が浮気する

私は36才、妻は2つ上の38才で妻が30歳の時結婚

結婚8年目で幼いなじみからの付き合い含めると20年の付き合いである

彼女の強い希望で僕は専業主夫になり、彼女は彼女のお父さんの店のを引き継いだ

そもそも、浮気に気づいたのが1年前、彼女の服からラブホテルのレシートが出てきた

そして彼女が夜求めてくる回数が増えた

週5だ

おそらく罪悪感からなのだろか、プレイの内容も激しい

最近では明け方までなんてざらだ

しかし、妻は決まっていなくなる曜日がある。

土曜と水曜日だ

この日は確実に店の残業なのだ

いつもメールで送られてくる

そして、夜中の3時くらいに家の前まで車で送ってもらってくるのだ。

相手は店の取引の人、年齢は50代後半の渋いおじさんだった。

対しては僕は、中性的な顔立ちに、160㎝代の身長、特技は家事のヒモである

そしてなにより性欲が薄く、一度彼女からもっと男らしく求めて!って言われるほどだ

そりゃ、勃たないなんてことはない

彼女はスタイル抜群の大和撫子だ

着物がよく似合うが、しゃべり方が男性的なしゃべり方をする

目がきりっとしてて気の強い素敵な人だ

僕なんかにはもったいないくらいに

・・・ほんと、なんでぼくだったんだろう?

不思議だった

大学入学式の当日に呼び出され告白

そのまま、訳もわからずに振り回せれ、一緒に過ごしていくうちに好きになっていき

プロポーズも彼女からだった

「私のお嫁さんになってくれ!!」

って言われて目まん丸にしてたよ私は

何でもそうなんだ、普通男から言う台詞全部向こうから

何処に行くにしても彼女が引っ張って行くし

ベットでも・・・

そんな彼女が浮気した。

夫婦生活はとてもよかったと思う

てか、良すぎだと思う

何するにしてもべたべただし。

何よりも私は彼女を愛している。

しかし、彼女は不倫相手を選ぶだろう。

相手の男の人はとてもいい人だと思う。

年収も良いし、かっこいいし、何より大人だ。

私に無いもの全てもっている

最初、この事実知ったときは泣いた

それはもう、この世の終わりのように泣いた

泣いて、泣いて涙枯れるまで泣いたら落ち着いて

怒りよりも恨みよりもまず、彼女がどうしたら幸せなのか、僕はどうしたら良いのかを考えた

その結果、僕がいなくなる事に決めた

なぜ1年も待ったかというと、ちょうど記念日になるからだ。

結婚記念日

この日は毎年二人で祝ってきたんだけど

「ごめん、今年は仕事がありそうなんだ」

と彼女に言われたので今家で一人なのだ

そして今日は土曜日

不倫の日だ

だから、今日私は家を出ることにした。

離婚届と彼女への謝罪とこれからの幸せを綴った手紙を残して

これから何処に行こうかなんて考えてない

季節はまだ冬の名残が残る、外は寒いだろうから厚手のコートしっかり羽織り部屋をでる

私は最期に彼女に電話した

「もしもし?」

「…どうしたの?コウ君」

「ふふ、いや、声聞きたくなっちゃって」

「今日はごめんね、明日は休みとれたから出掛けよう」

「いや、いいんだ、ただこれだけは伝えなきゃと思って?」

「ちょっとまってコウ君、なんかあった?へんだよ」

私は彼女のそんな声を無視して思いをぶつけた

「あなたを本当に愛していました。これからもずっとずっと愛しています。

準備は出来ました、あなたは幸せになってください」

万感の思いを込めて彼女に思いの丈をぶつけた

「…まってコウ君、今日は直ぐ帰るから、私も君に話をしなければならない」

しかし、僕は拒否する

「…いいえ、いいんです、私は知っていますから」

「まって、コウ…」

私は通話を切りスマホの電源を切る

私は家を出た

夜は寒い、どこ行こうか


帰郷

今田舎に向かう電車の中です、田舎にはもう産みの両親も居ませんが、私が小さい頃に育った古びた家だけが残っています

私は、産みの両親に捨てられました
親戚の夫婦に譲渡されました
お金のために

仕方なかったのだろう
そうするしか

そんなこと考えながら
電車に揺られてます
窓腰に見える風景に、懐かしさは感じられません

夕方最寄り駅に降り立つ

何故か懐かしく感じない
レンタカーを借り、走る 一時間以上ただひたすら走った、段々と明かりが少なくなる田舎道

ポツンポツンと家屋の明かり、その中に生家が
暗がりでよく見えないが意外と荒れていない、誰かが手入れしてくれてるようだ

田舎の家
部屋数だけは多い、 離れもある
さて、今日は疲れた
スマホの電源を入れた、電波は届くようだ
凄い量の着信と、メールが 

1週間・・・あっという間に過ぎた

あれから毎日、時間を厭わず何度も何回もスマホが揺れ
着信を知らせる

僕は、無関心になっている
いや、こんなに着信が来ることに慣れていないから

メールを見た
「どこにいるの?返事して」
「どこにいるの、話したい」
「何かあったの?どうしたの」 繰り返しだ
留守電にも、「どうしたの・・・返事して」
       「今どこにいるの?教えて」・・・
妻は何故僕が家を出たか、解っているのに、解らないふりをしてるんだと思った
それは、僕の心を深く深くえぐることだと

まだ妻の声を聴くことは、僕には出来ない
心が崩れそうだから

何も考えたくないのに、今もメールが届いた
「ごめんなさい・・・・・」

無になりたいね


過去

久方ぶりに妻の声を聞いたせいかな

過去を想いだして

「行ってくるわ、遅くなるから。」
キッチンから、主夫の私は身体に貼り付く白のスーツを纏った妻の後ろ姿を眺める
細い身体にアンバランスな印象を与える肉感的な尻の肉に食い込み歩く度に魅惑的なシワをスーツは飲み込む

書類の詰まったバッグを抱え足早に部屋を後にして行った
玄関のドアが開閉される音が聞こえた後、いつもの様に静寂に包まれて孤独を感じる

戸籍上の配偶者である妻との関係は一般常識とはかけ離れていた
私の反応も返事も確かめる事無く、妻はいつもの様に私の知らない外の世界へと向かう
いつもの、朝の日常だ

社交性があり派手な印象を与える妻と結婚したのは8年前の事だ
およそ不似合いな妻と私

妻ほどの容姿と社交性を兼ね備えていながら、なぜ私の様なごく一般的な取り柄も自分でも見いだせ無い男と結婚に踏み切れたのか理解できなかった

妻が望んでお互いの知人を招いて行った披露のパーティーでの事だ
私の数少ない友人や仕事上の同僚知人達を相手に見事なまでに艶やかに挨拶に回り、不躾に注がれる男達の好色な視線や私に対する妬みをむしろ歓迎する様に振る舞った妻

『仕事、辞めちゃえば?』

結婚して直ぐの頃だった
突然の妻の切り出した言葉に耳を疑うと、妻は淡々と語った

「仕事辞めちゃいなさいよ。私が養うから。好き事でもして…人生を楽しんだら?」
初めは唐突過ぎて何が何だかわからなかった、男が働き女を養う古い固定観念から妻の提案を受け入れられなかった

「養う?貴女が私を?」
当惑の表情を浮かべ、それでも口元に笑みを浮かべ妻は言った

「あなたの年収って幾らだか自覚ある?毎日毎日ギュウギュウ詰めの電車に乗って朝から晩まで働いて…呼び出しがあれば休みの日まで働いた挙げ句600万行くか行かないかでしょう?600万で私とあなたとカツカツで生活するの?私は御免よ。
スーパーに行って特売の野菜買って得した気分で働いて帰ってくるあなたのために料理して待つのが妻の役目?私には考えられないわ。
今まで言ってなかったけど私は貴方の数倍なのよ。
いいえそれ以上かしら。
あなたに何かを強いるつもりも無いわ。
好きな様に使って良いのよ。こんな提案を受けれるあなたって…世界で一番幸せ者だと思わない?」

当惑する私に身体を押し付けて秘部に手入れさせ「毛がない身体」知らされた時もさして悪びれる様子も無く、そればかりか貞操のかけらさえも持ち合わせていない事を一緒に暮らす様になって思い知らされた

半年としないうちに帰宅が深夜となる回数が増し、倒れ込む様に帰宅する妻にアルコールの匂いに交じる男の影と臭いを感じた

裏切られる事の哀しみに慣れると妻が他の男に抱かれる姿を妄想しながら慰める喜びを覚え、いつしか愉しみへと変化していった

初めて、ベッドに倒れ込み正体を無くした妻の身体に情交の痕跡を見た時は息をするのも忘れるほどの興奮を覚えた

荒淫による伸びきった花弁の間からジクジクと溢れ出ている分泌物を指先に絡め、粘度と特有の匂いを確かめながら膣内への無防備な放出までを許している妻に愛おしささえ感じてしまう

後先も考えず舐め回したい衝動を堪えながら熟睡する妻の反応を見ながら指先に付着する樹液を味わう

こんな事
許されるのだろうか
不貞を働く妻の情交の痕跡を喜々とする自分


妻の前から消えてひと月が過ぎた

相変わらず毎日のように、時間を問わず妻からのメッセージが届く

スマホを放置しているので、画面にプレビューでLINEのメッセージが表示される。
見るだけなら、「既読」は付かない

もしかしたら・・・私が自〇なんて考えて・・・いるのかもと・・・思ったが   それはないだろう 妻がそこまで考えてはしないだろう
毎日朝早くから深夜にかけて何度もメッセージが来ている
電話も、メールも同じだ

妻からの電話着信。LINE、メールが機能していないと考えたのかもしれない。
私としては着信音をオフにしているので何度電話しても、何回メール・メッセージを送っても、なんの音もしないのだ。
ただ、着信やメッセージの都度スマホの画面が明るくなる。私が出て行ったことが妻にも理解できたようだ

田舎は、好い 心を静穏にさせてくれる
時・人・風景すべてが私を包んでくれる

『大丈夫?』

『メッセージ見てる?』

『電話出て』

『無事?』

『どこに居るの?』

毎回違うメッセージと着信、私は答えない
答えたら、私が私の意志を殺す
それが今私にできることだから


田舎での暮らし

今居る田舎は、すごく静か 人との繋がりはとても優しい
この地域には、銀行なんてものもないコンビニもない あるのは 簡易郵便局兼雑貨屋
唯一の金融機関だ、そして数件の小さな店があるだけ

そこには、生きていたら母親位の女性と娘さんの二人で切り盛りしている
街場なら、スマホ決済も出来るだろうが、此処ではできない

何を買うにも、現金が必要、だからよくその郵便局には、行く、初めの頃はその親子に怪訝な顔された
私はよそ者、って感じで

でも何度か、行くうちに、そこおばさんに、声を掛けられた
「もしかして コウちゃん?」 私は「はい」とだけ答えた
「何十年ぶりかしら、貴方のお母さんの面影の残ってたから、もしかしたと思って」
「そうですか、母をご存じなんですね」
それから、時々母の昔の話を桂子おばさんから聞くことが出来た、自分の知らない母の姿がぼんやりと、知ることが出来てよかったむ

ある日、食料品、飲料水を町まで買いに行くとき、桂子おばさんが街まで一緒に連れて行ってと頼まれ、私の車で片道一時間ぐらいかけて、行く それから桂子おばさんと私は一緒に行くことが多くなった

でも、不思議な物、親子ほど年が離れているのに、話していると歳の差を感じない